
四角友里のにっぽん食名山#28「山梨県・八重山/酒まんじゅう 」
四角 友里
- 2026年02月11日
一つひとつの「食」から、山の時間や会話が蘇り、歩くだけでは気づけないとても大切なことを教わります。そんな心に残る山の食べものを四季折々の楽しみとともに綴るエッセイ連載です。
酒まんじゅうに歴史あり。甲州街道の食の縦走へ

かつて甲斐絹の産地としてにぎわった山梨県上野原地方。江戸と甲州を行き来する商人たちのあいだで人気となって、甲州街道沿いの宿場に広がったのが、郷土の味「酒まんじゅう」です。今回はいくつかのお店で酒まんじゅうを買い込み、八重山で食すプラン。
まず一軒目は創業138年の「永井酒饅頭店」へ。メニューはつぶあんや味噌のほか、おかかや魚ととまん(塩マスの切り身入り)などと個性が光ります。その後、「東山酒饅頭店」、「高嶋屋酒饅頭店」、「高城まんじゅう店」と計4軒をハシゴし、八重山へと向かいました。
眺望のよい展望台で、メスティンに網を敷いて蒸かし直します。ふかふかで艷やかな皮から立ち上る酒種の香り。そして、いざ実食です。
初めて食した魚まんは、具の塩味と生地の甘みがまじり、おにぎりのような感覚。食べ比べをしていくと、大きさや形だけでなく、生地の色艶、キメの細かさ、弾力、具の味つけなど、お店ごとの特徴が違っておもしろい。商人たちも「あそこがうまい、あっちの味はどうだ」と楽しみに歩いたのかしら。現代の私も大充実の“酒まんじゅう縦走”となりました。

四角友里さん

「山スカート」を日本に広めた女子登山ブームの火付け役。講演や執筆、山ウエア・ギアの企画開発に携わる。日本全国の山を旅しながら、土地の食や文化を味わうのがライフワーク。
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PROFILE
ランドネ / アウトドアスタイル・クリエイター
四角 友里
「山スカート」を日本に広めた女子登山ブームの火付け役。講演や執筆、山ウエア・ギアの企画開発に携わる。日本全国の山を旅しながら、土地の食や文化を味わうのがライフワーク。
「山スカート」を日本に広めた女子登山ブームの火付け役。講演や執筆、山ウエア・ギアの企画開発に携わる。日本全国の山を旅しながら、土地の食や文化を味わうのがライフワーク。



















