
特定原付の”タブー”に挑んだ意欲作。真の「走行ペダル」を搭載した革新的モビリティ「ENNE ZERO」が登場
eBikeLife編集部
- 2026年03月25日
特定小型原動機付自転車(以下、特定小型原付)の枠組みにおいて、これまで多くのメーカーが実現できなかった“真の走行ペダル”を搭載した新製品「ENNE ZERO(エンネ ゼロ)」を、株式会社ENNEが発表した。ペダルによる駆動とAIによる独自の自動ブレーキ制御を組み合わせることで、特定原付の弱点であった「登坂力」「航続距離」「バッテリー切れ時の走行」を一挙に解消する画期的な一台だ。
特定原付における「走行ペダル」という高いハードル

昨今、16歳以上であれば免許不要で乗れる手軽さから、都市部の移動手段として急速にシェアを拡大している特定小型原付。しかし、最高速度が「20km/h以下」に厳格に制限されているという制度上の要件がある。
この枠組みのなかで、自転車のような「ペダル」を装備しようとすると、モーターの出力に人間の脚力が加わることで容易に制限速度を超過してしまい、法令に適合させるための制御設計が非常に困難であった。そのため、これまでENNEをはじめとする各社は、ペダルを備えていても、それは後輪を直接駆動するものではなく、あくまでバッテリーを充電するための「発電用入力デバイス」として機能させることで法的な問題をクリアしてきた。


言い換えれば、特定原付において「人力で車輪を動かすためのペダル」を搭載することは、業界内において技術的・制度的なタブーとも言える”避けられてきた領域”だったのだ。
特許技術の「AI制御ブレーキ」で20km/h上限をクリア

その上で20km/h制限をクリアするため、ENNEは特許技術を用いた独自のシステムを開発した。アクセルのみでの走行時は従来通りの速度制御を行うが、ペダルを漕いでいる際に車速が20km/hを超えそうになると、自動的にブレーキがかかる仕組みを採用している。
特筆すべきは、そのセンシングの賢さだ。例えば下り坂などで「ペダルを漕いでいない状態」で重力により20km/hを超過した場合には、このブレーキは発動しない。あくまでライダーが”加速の意思を持ってペダリングした場合”のみAIが判断し、適正に制限速度を保つという、非常に高度な制御が行われている。
モペットの利便性を「法令適合」の元で再構築。特定小型原付の3大不満を解消

走行ペダルによる直接駆動が可能になったことで、特定小型原付がこれまで抱えていた「登坂能力の不足」「航続距離の短さ」、そして「バッテリー切れ時の走行不能」という3大不満が一気に解消される。急な坂道でもライダーの脚力でアシストでき、万が一バッテリーが切れても、自力で漕いで目的地にたどり着くことが可能だ。
違法なフル電動自転車が社会問題化する中、「ペダルでも漕げるし、モーターでも走れる」というモペット本来の利便性を、現行の特定原付の法律に完全に準拠する形で再設計した点に「ENNE ZERO」の真の価値がある。
現時点ではプロトタイプの写真公開に留まっており、価格や詳細なスペック、発売時期については未定だが、次世代モビリティ市場に一石を投じる「全く新しいカテゴリの誕生」として続報に期待したい。
ENNE ZERO(※発表時点での試作機情報)
- 車両区分:特定小型原動機付自転車(16歳以上免許不要)
- バッテリー:Panasonic製を基本とする(※原料確保の都合によりLG、SAMSUNG等同等品を使用する場合あり)
- 主な特徴:後輪駆動用「走行ペダル」搭載、AI判断によるペダル制御自動ブレーキ搭載
- 注意事項:走行時は自賠責保険の加入および書類携帯が必須。ヘルメット着用は努力義務。
問:ENNE https://www.ennegt.com/
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