BRAND

  • FUNQ
  • ランドネ
  • PEAKS
  • フィールドライフ
  • SALT WORLD
  • EVEN
  • Bicycle Club
  • RUNNING style
  • FUNQ NALU
  • BLADES(ブレード)
  • flick!
  • じゆけんTV
  • buono
  • eBikeLife
  • HATSUDO
  • Kyoto in Tokyo
  • タビノリ

STORE

  • FUNQTEN ファンクテン

MEMBER

  • EVEN BOX
  • PEAKS BOX
  • Mt.ランドネ

ワイズロードの試乗会、スポーツバイクデモ2025で「eロードバイク」に乗ってみた

スポーツバイクデモ 2025 in 東京 

2025年11月22日、東京都調布市の味の素スタジアム「あじペン広場」を会場にて「スポーツバイクデモ 2025 in 東京」が開催された。主催は都内をメインにスポーツ車販売を広く手掛けているワイズロード。このイベントは、完成車・パーツ・ウェアなどを含め、最新スポーツサイクルを広く、見て乗って相談できる体験型イベントとして、国内でも最大級の規模を誇る。例年にも増して、選び放題・乗り放題の大規模な展示試乗会となった。

会場には、1周約1 kmの舗装されたフラットコースが設定され、ロードバイクやeバイク、ホイール試乗などに対応。ミニベロ~MTBまで多種多様なバイクが集まったが、ワイズロードだけに、ロードバイクの試乗車が多かった印象だ。

そこで、今回はいくつか試乗したバイクのなかからeロードバイク(ロード系eバイク)にフォーカス。最新の eロード事情を肌で感じつつ、その可能性を探ってみた。

eロードバイクの全般的な特徴 「軽さ」「自然なアシスト」「ロード感」の融合

試乗してみて強く感じたのは、「eバイク = 重たい/街乗り用途」という固定観念が、eロードバイクによって大きく再定義されるかも、ということだ。

 「ロードバイクらしさ」の追求

近年の eロードバイクは、単なるアシスト付きクロスバイク を超え、ロードバイク本来のジオメトリー、剛性、重量バランス、走行性能を保ったまま「電動アシストの恩恵」を与える方向に進化している。特に軽量化は重要なポイントで、バッテリーとモーターを備えながら、一般的なロードバイクと遜色ない重量とハンドリング感を狙うモデルが増えているようだ。

たとえば、後述するORBEA GAINは完成車で約11.5 kgという、eバイクでは破格の軽さを実現。これは、多くの一般的な eバイク(クロスバイク、ミニベロ)系に比べて圧倒的に軽く、ロードバイク的な、爽快な加速感・巡航性能・コーナリング性能、を求めるサイクリストにも受け入れられやすい。

ナチュラルアシスト 、アシストを感じさせない滑らかさ

eロードバイクが目指すのは、「アシスト感がギクシャクしないこと」「ペダルを踏めば自然に後ろから押されるようなスムーズな加速」。特に巡行や登坂でモーター頼み になりすぎず、あくまで「自分の脚とバイクの性能」による走りが主役であること。これは、eロードならではの 自然な背中押し感と言える。

多くのモデルで油圧ディスクブレーキ、ロードジオメトリー、細身〜標準的タイヤなどを採用し、電動とは思えない 「ロードバイクらしい乗り味」を維持しているのも特徴だ。

用途の幅広さ、通勤・ロングライド・ツーリング

こうした eロードバイクは、街乗り用途だけではなく、週末のロングライド、ヒルクライム、さらにはサイクルツーリングなど、ロードバイク的用途にもそのままフィットする。軽快な走行性 × アシストによるラクさの両立は、従来のロードバイクと eバイクの良いとこ取りだ。

ただし、軽快なeロードバイクはアシストスピード上限の時速24kmにすぐ達してしまう。そこで、その先のスピードでの乗り味も重視されているようだ。

脚力に自信がない人、年齢を重ねたライダー、上級な仲間(もしくはパートナーなど)とのペース合わせ、ロングライドイベントなどにも対応したい人などにとって、ラクさと、高速性能を掛け合わせた選択肢として価値があると感じた。

では、実際に今回試乗した具体モデルについて、インプレッションを交えつつ紹介していこう。

試乗モデル ① FARNA DISC TIAGRA-e

 
 
 

FARNA DISC TIAGRA-e は、国内ブランドKhodaaBloom のロードバイク FARNA DISC をベースに、ホンダが開発したeバイク用ユニット「スマチャリ」を搭載した注目のモデル。価格は、32万4500円。

スマチャリは、スポーツバイク完成車に後付けでアシスト機能を組み込めるシステムだ。スマートフォンと連動して、マップや速度表示、アシストレベルの選択などができる。

eバイク用ユニットを組み込みながらも、ベースがロードバイクそのものなので、比較的軽量かつスポーティな設計を維持できる点が特長だ。

公式発表では、フレームサイズ465 mm時の実測重量が 14.6 kg という軽さを実現。eバイクとしてはかなり軽量な部類で、バイクの取り回しや登りの軽さを重視するライダーに魅力的だろう。

FARNA DISC TIAGRA-e インプレッション

イベントの舗装コースで乗ってみると、まずその軽さに驚いた。アシストが効き始めると、「ロードバイクに乗っている感覚」のまま、ぐっと加速する。バイクが進む感覚が、ペダルを踏むタイミングとリンクしていて、違和感が少なかった。

舗装路メインのロングライドで、「ストレスのない移動手段」として十分使えるバイク、という印象。バッテリーは、100㎞以上の走行も可能となっており、峠を含むロングライドイベントでも余裕で走破できるという。

加えて、KhodaaBloomのベースバイクとしての信頼性が、eアシストによるラクさと相性よく融合しており、「ロードバイクらしい乗り味を楽しみつつ、必要なときのサポートが欲しい人」に最適。

一方で、ほんの少し重量感がある。またQファクター(ペダルの踏み幅)がちょっと広く感じられた。これは、クロスバイクなどフラットバーではなく、ロードバイクのポジションだからより気になるのかもしれない。

総じて、FARNA DISC TIAGRA-e は「ロードバイクの楽しさ」と「eバイクの利便性」をバランスよく両立させた入門から中級者向けの eロードバイク、という位置付けと感じた。

試乗モデル ② BESV JR1 × MAVIC Limited Edition

BESV の eロードバイク BESV JR1 は、アルミフレームに eアシストユニットをスマートに内蔵し、ロードバイクとしての基本性能をしっかり確保したモデル。今回の試乗では、受注生産による特別仕様の 「MAVIC Limited Edition」 をチェックできた。

スペックとしては、メインコンポーネントに信頼性の高いSHIMANO 105を搭載。スマートにバッテリーを内蔵したBESVらしいデザインが特徴だ。

Limited Editionでは、MAVICのC-2345リム(COMIC SL 45 DISCと同仕様)を採用し、
23mmワイドリムにより快適性と安定性が向上。またコントロールテックのカーボンフォークが採用されいている。価格は、52万8000円。

重量は通常モデルでは、M サイズで約16.0 kgなのが、Limited Editionでは、M サイズで約15.1kgとなっており、軽量化による全体的なポテンシャルアップが図られている。

BESV JR1 × MAVIC Limited Edition インプレッション

舗装路の周回コースで 乗った瞬間、まず感じたのは 安定感だった。フレーム剛性と油圧ディスクブレーキによる停車、減速の安心感、そして適度な重量バランスによる直進安定性が、高速域でも不安なく速度を乗せられる理由だと感じた。

アシストをオンにしてからの加速は滑らかで、踏み込んだ瞬間にスッと後ろから押されるような自然な加速感。大き目のリアハブモーターを搭載しているので、パワフルでもある。中〜高速域の巡航では、まるで軽めのアナログロードを走らせているような乗り味 、このあたりは、軽量なマヴックのエアロホイールの慣性と空力性能が後押ししている感じだ。

漕ぎ出しから巡航、コーナリング、ブレーキングまで、ロードバイクらしい敏捷性と操作感が保たれていた。実用性とパフォーマンスを両立させつつ、リミテッドならではの1段上の走りを求めるユーザーにとって良い選択肢だと思う。

試乗モデル ③ ORBEA GAIN

 

スペイン発の老舗ブランドORBEAによる eロードバイク、ORBEA GAIN は、eアシスト付きロードバイクの中でも特に「ロードバイクらしさ」を重視したモデルとして注目を集めている。搭載される eユニットはドイツMahle 社製リアハブモーターで、アシストユニット総重量は約3.2 kg。にもかかわらず、完成車重量は約 11.5〜11.8 kg と、eロードとしても驚異的な軽さを実現している。

タイヤクリアランスは最大で35Cまで対応可能。これは、日本のリアルな路面状況 、 都市部の荒れたアスファルト、地方の田舎道、ツーリング時の未舗装路など を考えると、用途の幅が広がる大きな強みだ。

さらに、同社のカスタムプログラム 「MyO(マイオー)」 を通じて、フレームカラーだけでなくコンポーネントのモデル、ハンドル幅やステム長、クランク長、シートポスト、ホイール仕様などをライダーの好みに合わせて選択できる点も特筆すべきで、まさに、自分だけの eロードを組める。価格は、写真のシマノ・アルテグラコンポ仕様だと120万円ほど。自分好みのアッセンブルとカラーを選べる点では、価格に見合った満足度が得られるだろう。

ORBEA GAIN インプレッション

実際にコースを何周かしてみたが、まず「軽さ」が際立っていた。アシストユニットを搭載しているとは思えないほど軽快で、漕ぎ出し・加速・コーナリング・巡航において、まるで普通の高級ロードバイクのような感覚があった。特に加速時 ペダルに踏み込んだ瞬間からリアハブモーターが自然と力を伝え、スムーズに速度がのる。アシスト感は手強くアシストしつつも極めてナチュラルで違和感がない。

軽量性、ジオメトリーの良さ、アシストの自然さ、そしてルックスすべてが高次元でバランスしていて、「eロード最高峰のひとつ」だと感じた。eバイクの進化や普及率では、先を行く欧州ブランドの懐の深さを感じさせる。

アシストユニットの軽さから、舗装路だけでなくグラベルやロングライド、ツーリングなど、用途を広げやすいのも大きな魅力だ。実際、試乗したコースは平坦な舗装路だったが、これで超級の峠を含むグランフォンドなど走ったら、すばらしい体験ができるだろうと思った。

eロードバイク、これからの可能性

今回のスポーツバイクデモで複数のロード系 eバイクに乗り比べてみて、強く感じたのはeバイクという言葉では括れない、スポーツバイクの新しい選択肢の登場、ということだ。今回乗った3台は、それぞれ違ったポジション、キャラクターを持っており、ライダーの目的やスタイルに応じて選び分ける楽しさもあった。

こうした選択肢の広がりは、電動アシスト × アクティビティという文脈において、ポジティブな傾向だと思う。脚力に自信がない人や、ミドル~シニアエイジにも自転車の楽しみを広げる可能性を持っている。

今回のような大規模試乗イベントで実際に乗って比較できる機会があることで、ネットのスペック表や写真だけでは伝わらない疑問や乗り味を解消できるのは大きい。eバイクというジャンルが今後ますます広がり、スポーツの選択肢のひとつとしても定着する可能性を強く感じさせてくれた。

SHARE

PROFILE

eBikeLife編集部

eBikeLife編集部

電動アシストスポーツ自転車、eバイクの総合情報。選び方からフルカタログ、旅行&キャンプなど楽しみ方、通勤&通学など使い方。注目モデルインプレなどまるごと分かる!

eBikeLife編集部の記事一覧

電動アシストスポーツ自転車、eバイクの総合情報。選び方からフルカタログ、旅行&キャンプなど楽しみ方、通勤&通学など使い方。注目モデルインプレなどまるごと分かる!

eBikeLife編集部の記事一覧

No more pages to load