
暮らしながら、もしもに備える10の行動/今月のレシピ【乾パングラノーラ】| CAMMOCの「キャンプしてたら防災できた!」#40

キャンモック
- 2025年09月19日
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キャンプの道具や知識には、防災に役立つことがたくさんあります。この連載では、防災士資格をもつCAMMOCからアウトドア好きのみなさんへ、もしもの時に役立つちょっとしたヒントとアイデアレシピをお届けします。
9月は防災月間
1923年9月1日に発生した関東大震災(マグニチュード7.9/震源:相模トラフ)は、死者・行方不明者が約10万5,000人にのぼり、多くの家屋を倒壊させ、大規模な延焼火災へと発展しました。
この日を忘れないため、また台風など自然災害の多い時期であることから「9月は防災月間」と制定されています。
とはいえ、「毎日忙しくて、防災まで手が回らない」というのが正直なところかもしれません。
現代のライフスタイルに合う“ながら防災”
防災は“特別に時間をとってやること”ではなく、“暮らしの中で自然とできていること”にするのが続けるコツです。つまり「日ごろから無理なく続けられる備え」こそが、現代のライフスタイルに合った防災のカタチといえるでしょう。
ここからは、災害が起きる前に取り組みたい10の行動を紹介します。それぞれ、いつも通り過ごしながら、スマホを見ながら、掃除しながら、連絡をとりながら……など、なにかのついでにできることばかりなので、ぜひ一つでも気になるところから実践していきましょう。
1.ハザードマップで災害リスクを確認
- 自分や家族がよくいる場所(自宅や勤務先)のハザードマップを入手
- 地震や台風など災害時のリスク・避難場所を確認
※ハザードマップは安全が保障されているわけではなく、実際の被害は大きくまたは小さくなる可能性もあります。
2. 地域情報アプリをダウンロード
- 自分や家族がよくいる場所(自宅や勤務先)の地域情報が得られるアプリをダウンロード
例:Y!防災速報、東京都防災、全国避難所ガイドなど
- 地域のラジオ(コミュニティFMなど)が聞けるアプリをダウンロード
例:radiko、radimoなど
3.建物の耐震状況をチェック
- 建築確認日が1981年5月以前であれば「旧耐震基準」となり、補強工事や引越しを検討
※自治体により耐震相談や助成があるため、1981年6月以降でも強度に不安があれば確認
4.建物内に安全なスペースをつくる
- 背の高い家具や家電の固定・配置変え(棚、冷蔵庫、テレビなど)
- 倒れたり飛んできた時に、危険なものはしまう(ガラス、包丁、画鋲など)
- 窓ガラス・鏡など、割れる恐れのあるものには飛散防止フィルムを貼る
- 玄関ドア・勝手口・ベランダなど、避難経路を塞ぐものは置かない
5.家族で安否確認方法や避難場所を決める
- 各自の携帯電話・学校や勤務先の電話番号を覚える、またはメモを持ち歩く
- 災害伝言ダイヤル「171」の使い方を確認
- 公衆電話の使い方を確認(10円玉など小銭の用意も)
- 家族バラバラの時に被災した際の、それぞれの避難場所、集合場所の確認(縁故避難を想定している方は事前に連絡と準備を)
6.防災ポーチを常備する
- 自分の生活に欠かせないものから詰め込んだポーチを常備(薬、コンタクト、モバイルバッテリーなど)
※通勤や外出時のバッグ、ランドセル、車内に常備しておくのも安心
7.トイレ+衛生対策をしておく
- 目安:1人1日5回×7日=35回×家族分
- 防臭袋、凝固剤、ビニール手袋、おしりふき、生理用品、掃除道具など
※普段は椅子や踏み台として使いながら、簡易トイレとしても使えるアイテムも
8.水・食料を確保する
- 目安:1人1日3食・3L×7日=21食・21L×家族分
- 飲み水は、お茶やジュース、豆乳など普段から飲みなれた常温可能なものもおすすめ
※雨水や井戸水をろ過する浄水器があると安心
9.電源やガスの備えを確認
- 停電時に使えないと困るものをリストアップ(スマホ、パソコン、呼吸器など)
- 上記が約1週間以上使えるほどの電源の確保(モバイルバッテリー、ポータブル電源、ソーラーパネルなど)
10.防災バッグを準備する
- 避難先で約1~3日生き延びるために必要なものを詰めたバッグを準備
これらができたら、さらに余力がある方は次の備えもチェックしてみましょう。
- 救急箱の見直し+応急処置の確認
- 防災訓練・地域イベントへの参加
- 避難所の場所・設備などを確認(テント設営、ペット連れ避難の可否など)
- 実際に防災バッグを背負って避難経路を歩いてみる
これからの時代の防災
過去の大惨事を風化させず、一人ひとりが「自分のこと」として防災を考えること。そして、日常の中で無理なく続けられる備えを習慣にしていくことが、これからの時代に求められる防災の形ではないでしょうか。
この連載「キャンプしてたら防災できた!」では、これからも「これなら私にもできそう!」と思えるようなアイデアやヒントを発信していきます。次回もぜひお楽しみに!
ランドネの記事を“声”でお届け!ラジオで深堀トークします【9/20(土)9:10~鎌倉FM82.8】
CAMMOCの「キャンプしたら防災できた!」の連載内容を、鎌倉FMにてより深掘りしてお話します。
ラジオならではの楽しい雰囲気のなかで、いつもともしもに役立つヒントを声にのせてお届けするので、ぜひ聴いていただけるとうれしいです!
※鎌倉エリアの方はラジオで、それ以外の地域の方も鎌倉FM公式サイトのネット配信でご視聴いただけます。
鎌倉FM82.8「GOOD MORNING DTATION:もしもにつよいわたしになる!」
日時:9月20日(土)9:10ごろ~
ネット配信:https://www.jcbasimul.com/kamakurafm
今月のレシピ【乾パングラノーラ】
非常食の定番乾パンを、栄養が高い香ばしいグラノーラ風に大変身!そのまま食べても美味しいですが、牛乳や豆乳に浸してヨーグルトのトッピングにも、朝食やおやつにぴったりです。
材料(作りやすい分量)
乾パン…100g
ナッツ(アーモンドやピーナッツなど)…30g
ドライフルーツ(レーズンやクランベリーなど)…30g
油(サラダ油・オリーブオイル・ココナッツオイルなど)…大さじ2
はちみつ(または砂糖・黒糖)…大さじ2
作り方
1. ポリ袋などで乾パンを粗めに砕く。
2. フライパンに砕いた乾パン・ナッツ・ドライフルーツ・油・はちみつを全部入れて、よく混ぜ合わせる。
3. 中火で炒めながら全体をカリッとさせる。
4. 粗熱が取れたら完成。
クリエイターズユニット
CAMMOC(キャンモック)
左から、三沢真実、三宅香菜子、内舘綾子
「キャンプのある暮らし」
HP:https://cammoc.com
Instagram:www.instagram.com/cammoc
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PROFILE

キャンモック
「キャンプのある暮らし」をコンセプトに空間やフードのコーディネート、キャンプ撮影の監修、防災講演など、多数メディアで活躍するクリエイターズユニット。無理なく無駄なく楽しくできる「SDGs防災キャンプ」を提唱。 https://cammoc.com/
「キャンプのある暮らし」をコンセプトに空間やフードのコーディネート、キャンプ撮影の監修、防災講演など、多数メディアで活躍するクリエイターズユニット。無理なく無駄なく楽しくできる「SDGs防災キャンプ」を提唱。 https://cammoc.com/