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四角友里のにっぽん食名山#27「岩手県・栗駒山/郭公だんご」

アウトドアスタイル・クリエイターの四角友里さんが、山やふもとの町を旅するなかで出合った「食」にまつわるエピソードを綴る人気連載『にっぽん食名山』。今回は、栗駒山を歩いたあとに立ち寄った、「郭公だんご」を紹介します。

これまでの連載はこちらから

山と川が作った厳美渓の谷を渡って届く“空飛ぶ団子”をキャッチ

▲棒状に伸ばした団子を糸で切るため、平らな形が特徴。一関では古くからこの形がおなじみ。

シャーーー。中にお茶とお団子の入った竹カゴが渓谷を渡り、空を飛んでやってきます。

ここは、岩手県一関市の景勝地「厳美渓(げんびけい)」。紅葉が“神の絨毯”とも称される東北の名峰、栗駒山の下山後に立ち寄ったのですが、厳美渓も栗駒山が創った美しさの一部。約600万年前の噴火の火砕流でできた岩肌を、栗駒山を源流とする磐井川(いわいがわ)が長い歳月をかけて削った自然の彫刻美です。

さて注文は、設置されたカゴに代金を入れ、木槌で板をカンカンと叩いて合図。ロープを伝ってスルスルっと引き上げられ、カゴが消えていきます。しばし待つと、今度は対岸からカゴが滑り降りてくる。想像以上のスピードと傾斜で「はたして中のお団子は無事なのだろうか」という一抹の不安をよそに、私の前でぴたりと静止。お茶も一滴もこぼれておらず、これぞ巧みの技。このやりとりがじつに楽しい。注文のたび、歓声やどよめきが起こります。

 

包みを開くと、あんこ・胡麻・みたらしと3本入り。平べったいお団子は、舌の力だけでとろけるような食感で、空を飛ばなかったとしても十分に名物になるおいしさでした。

▲明治40年創業、郭公屋の「郭公だんご」は対岸のお店で直接購入も可能。創業者がカッコウのモノマネが得意だったのが由来です。

四角友里さん

「山スカート」を日本に広めた女子登山ブームの火付け役。講演や執筆、山ウエア・ギアの企画開発に携わる。日本全国の山を旅しながら、土地の食や文化を味わうのがライフワーク。
Instagram:@yuri_yosumi

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PROFILE

四角 友里

ランドネ / アウトドアスタイル・クリエイター

四角 友里

「山スカート」を日本に広めた女子登山ブームの火付け役。講演や執筆、山ウエア・ギアの企画開発に携わる。日本全国の山を旅しながら、土地の食や文化を味わうのがライフワーク。

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