
散歩しながら身に付く“もしも術”/今月のレシピ【焼き芋おやき】| CAMMOCの「キャンプしてたら防災できた!」#41

キャンモック
- 2025年10月15日
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キャンプの道具や知識には、防災に役立つことがたくさんあります。この連載では、防災士資格をもつCAMMOCからアウトドア好きのみなさんへ、もしもの時に役立つちょっとしたヒントとアイデアレシピをお届けします。
いつもの道が、もしものトレーニングルートになる
山登りや徒歩キャンプなど、アウトドアはもちろん、普段からも歩くことが好きな私たち。ちょっと運動不足を感じたときや、気分転換したいとき、買いものついでやひと駅分の散歩など。歩く時間は、日常のなかに自然と溶け込んでいます。
でも、私たちの“散歩”はちょっとひと味違うんです。少し視点を変えるだけで、それが「もしも」に備えるトレーニングルートになるから。今回は、歩きながら自然と身につく“ながら防災”のコツを6つご紹介します。
1.案内板を見つけてみよう
普段、なにげなく歩いている道にも、避難場所や消火栓、防災倉庫、AEDなどを示す案内板がじつはいっぱいあるんです。ちょっと意識して歩いてみると、「え、こんなところに?!」と新しい発見があるはずです。
散歩の途中で「今日は何個見つけられるかな?」とゲーム感覚で探してみると、防災情報がぐっと身近になり、いざというときに“そういえばあそこに!”と行動にうつせるようになります。また、街の掲示板にもぜひ注目してみてください。イベント情報や耐震相談案内など、有益情報が詰まっていますよ。
2.ハザードマップ×実地チェック
自宅周辺のハザードマップを見てから、または見ながら歩くことで、自宅から避難所や高台までの距離感をつかめたり、危険個所を改めて実感することができます。地図だけではわからない、土地の高低差や水の流れ方を体感しておくことがなによりの備えになります。
3.雨の日こそ、水害リスクを発見できる日
雨の日は少し億劫になりがちですが、実地防災訓練になるチャンス!水溜まりや側溝が詰まりやすいポイントなどを観察しておくと、大雨や台風のときに「どの道を避けると歩きやすいか」、避難時にテントを張るときに「どこにテントを張ると浸水しづらいか」など具体的にイメージしやすくなります。また、傘をさして歩くことで、視界の狭さや足元の滑りやすさなども体感できます。
4.建物や頭上の“もしも”チェック
散歩中、少し目線を上げてみると……看板、ベランダの植木鉢、ガラス張りの建物など。地震が起きた際には、それらが落下や倒壊のリスクとなります。また、木造住宅が密集したエリアや、飲食店が並ぶ通りは、火災が広がりやすい場所。災害時には避けたほうがいいルートを、あらかじめ見極めておくのも“もしも術”のひとつです。
5.人の流れと時間帯を知る
朝夕の通勤・通学時間や、休日の商業施設周辺など、人の流れが集中する時間帯を知っておくことも大切。混雑エリアで地震が起きたら、電車が止まったら、ゲリラ豪雨に襲われたら……身動きがとれずパニックに巻き込まれるおそれも。「この時間はこの道が混む」と知っていれば、冷静に判断できる力へとつながります。
6.心が落ち着く場所を見つけておく
危険を意識するだけでなく、「この道を歩くとリラックスできる」「この公園のベンチは落ち着く」など、自分が安心できる場所を知っておくことは、もしものときの支えになります。“防災”は怖さから身を守るだけでなく、自分を整える力を育てることでもあるのです。
日常の延長でできる防災をもっと知りたい方へ
散歩は、“いつも”と“もしも”をつなぐ最高のトレーニングルート。特別な時間を作らなくても、歩くたびに街の安全性や自分の感覚が少しずつ磨かれていきます。“ながら防災”の視点をもつことで、お気に入りの散歩道が、そのまま「自分と大切な人を守る道」へと変わります。詳しくは、「ラクして備えるながら防災 フェーズフリーな暮らし方(辰巳出版)」にも掲載しているのでぜひご覧ください。
「ラクして備える ながら防災 フェーズフリーな暮らし方」
ランドネの記事を“声”でお届け!ラジオで深堀トークします【10/18(土)9:20~鎌倉FM82.8】
CAMMOCの「キャンプしたら防災できた!」の連載内容を、鎌倉FMにてより深掘りしてお話します。
ラジオならではの楽しい雰囲気のなかで、いつもともしもに役立つヒントを声にのせてお届けするので、ぜひ聴いていただけるとうれしいです!
※鎌倉エリアの方はラジオで、それ以外の地域の方も鎌倉FM公式サイトのネット配信でご視聴いただけます。
鎌倉FM82.8「GOOD MORNING DTATION:もしもにつよいわたしになる!」
日時:10月18日(土)9:20ごろ~
ネット配信:https://www.jcbasimul.com/kamakurafm
今月のレシピ【焼き芋おやき】
秋のごちそう、焼き芋を使った簡単おやきです。ほくほく甘くて腹持ちもよく、非常時のエネルギー補給にもぴったり。焚き火や炭火でじっくり焼いて、香ばしさをだすのもオススメです!
材料(4個分)
生地
薄力粉 … 120g
塩 … ひとつまみ
水 … 約70ml
ごま油 … 少々(焼く用)
具材
焼き芋(皮をむいたもの)… 150g
バター … 10g(小さじ2ほど)
ごま … 小さじ1
塩 、砂糖… ひとつまみ(お好みで)
作り方
1. 具を作る
焼き芋をフォークでつぶし、ごまを混ぜる。(お好みで砂糖を足してもオッケー)
2.生地を作る
薄力粉・塩・水を混ぜてまとめる。耳たぶくらいのやわらかさにして、4等分にする。
3.包む
生地を丸く伸ばし、中央に焼き芋餡をのせて包む。軽く平らにして「おやき」の形に。
4.焼く
フライパンにごま油をいれ、両面に焼き色がつくまで弱火でじっくり焼く。焚き火や炭火なら、遠火で網の上に置き、両面に焼き色がつくまでじっくり焼く。
クリエイターズユニット
CAMMOC(キャンモック)
左から、三沢真実、三宅香菜子、内舘綾子
「キャンプのある暮らし」
HP:https://cammoc.com
Instagram:www.instagram.com/cammoc
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PROFILE

キャンモック
「キャンプのある暮らし」をコンセプトに空間やフードのコーディネート、キャンプ撮影の監修、防災講演など、多数メディアで活躍するクリエイターズユニット。無理なく無駄なく楽しくできる「SDGs防災キャンプ」を提唱。 https://cammoc.com/
「キャンプのある暮らし」をコンセプトに空間やフードのコーディネート、キャンプ撮影の監修、防災講演など、多数メディアで活躍するクリエイターズユニット。無理なく無駄なく楽しくできる「SDGs防災キャンプ」を提唱。 https://cammoc.com/