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登山と山メシづくりをこよなく愛す山シェフHEYさん|低山トラベラー、偏愛ハイカーに会いに行く

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行き当たりばったりか、はたまた運命か。“自分の人生”を生きるということ

元々シェフの道が長かったヘイさん。彼の人生は、若いころからまっすぐだ。肉が食えるからとステーキ屋で働き、金が貯まったからと遠くへ旅に出る。アメリカにはたびたび訪れ、現地の食を勉強したそうだ。帰国して街頭で受け取ったチラシのレストランにあった求人を見て次の職場を決めたこともあるし、好きなように遊びたいからと自分の店をもつべく独立を決めたこともあった。もっと山に向き合いたいと、丹沢は塔ノ岳のバカ尾根でトレーニングを重ね、海外遠征を夢見てモンブランの頂にまで到達もした。いやはやまっすぐすぎるだろ。

ここでいう「まっすぐ」とは、順風満帆にうまくいっている、という意味ではない。紆余曲折ありながらも自分の人生を生きることに素直、という意味合いである。なにしろ人生は想定外の連続で、まさに旅そのもの。判断が早ければ、道がどんどん切り拓かれていき、人生もすぐに動く。行き当たりばったりの人生にも見えるけれど、運命に導かれているようにも見える。

要所要所で料理人やクライミングの師匠と呼べる人との出会いがあったことも大きい。人生という道にまっすぐ向き合ってきた経験が、ヘイさん自身の魅力を醸成している。

ところが、たとえ直線を歩いていても、道に迷うのが人間である。それを人生ともいう。はたして新型コロナウイルスの影響でレストランを閉めることを決断し、50代からの生き方をゼロから模索することに… …。そんな人生再構築真っただ中のヘイさんに、僕は雲ノ平で出会ったのだった。

▲ナチュラルワインのイベントにて。山とワインへの探求心に終わりはない……笑
▲偶然職場の仲間もみんなセイさんとつながりがあり、ビックリ!そのメンバーで奥秩父縦走
▲長野にあるワイナリーでブドウ収穫のお手伝い。ワインソムリエの資格をもっているので、山に行きその土地のワインを飲むのも楽しみのひとつ

料理人×ワインソムリエ×ハイカー×クライマー。山シェフHeyさんならではの多重的ポジション

ヘイさんは、日ごろ登山用品店のスタッフとして勤務しながらも、山シェフHeyとしての活動も精力的に行なっている。ヤマカラなどのツアー会社といっしょに登山イベントを企画して、山メシの作り方をレクチャーしている。山をテーマとしたイベントでおつまみを作ったりもしている。パタゴニア・プロビジョンズの食品を活用したレシピを自主的に開発し、こうしたイベントで披露したりもしている。山にも料理にもどちらにも相乗効果のある、すばらしい活動だと思う。

もともと料理の世界が長く、いまでは山の世界に生きる、山シェフHeyさん。昔取った杵柄とはよく言ったもので、まさにそれを地でいく人物である。自分の本領を発揮できるポイントをよくわかっていて、つねに「山と食の未来」を気にかけているイケおじでもある。べた褒めしているけれど、個人的にリスペクトしている偏愛ハイカーさんなのだ。

▲ 自主クッキング。テントを張ってビール飲みながら山メシを作るって至福のときなんです
▲アウトドアクッキング教室の講師として。自然のなかでクッキングをする楽しさとおいしさの魅力を広げていきたい!

そういえば、このインタビューをしているなかで、鳳凰三山の南御室小屋に行くという話題が出た。ひょんなご縁から、山小屋の食事の相談に乗るという。もしかしたら、近い未来、ヘイさんが考えた献立を楽しめるのかもしれない。知らんけど。

いやしかし、ヘイさんがプロデュースする食事を楽しめる山小屋なんて、最高ではないか!そうなれば、熱い展開だ。そのときは、ぜひ「山シェフHeyさんの料理を楽しもうツアー」をランドネで開催してはどうだろう。案内役は、もちろん僕がやらねばなるまい。それが無理なら、経費で取材に行かせてほしい。僕に。(しつこい?)

▲ヤマカラで企画させていただいてる山メシクッキングツアー。ひと手間かけて本格的なおいしい山メシを伝授します!
▲秩父多摩甲斐国立公園75周年イベントで料理を担当。このエリアに関わるさまざまなアウトドア業界の方々と交流がもてました。楽しかった~!

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PROFILE

大内征

ランドネ / 低山トラベラー、山旅文筆家

大内征

歴史や文化をたどって日本各地の低山を歩き、ローカルハイクの魅力を探究。NHKラジオ深夜便、LuckyFM茨城放送に出演中。著書に『低山トラベル』など。ライフワークは熊野古道。

大内征の記事一覧

歴史や文化をたどって日本各地の低山を歩き、ローカルハイクの魅力を探究。NHKラジオ深夜便、LuckyFM茨城放送に出演中。著書に『低山トラベル』など。ライフワークは熊野古道。

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