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雪の降り始めた尾瀬へ|まだ知らない尾瀬ストーリー#14

“尾瀬”と聞くと思い描く景色はどんなものでしょうか?

「湿原と山と木道」という景色を思い浮かべる方が多いかもしれません。尾瀬はその景色があまりにも有名で、その成り立ちや歴史、その周辺地域のこと、そこに関わる人々のことはほとんど知られていません。じつは尾瀬には感動的なストーリーがいくつもあるのです。

尾瀬をこよなく愛するOze Nature Interpreterの私が、尾瀬のさまざまなストーリーをお届けします!

雪化粧した湿原と植物たちを見て、雪のありがたさについて考える

「尾瀬では雪が降ったらしい」。そう聞いた日の翌日に御池まで向かってみると、御池に近づくにつれてだんだんと辺りが雪で白くなっていました。

▲御池付近の木々に雪がついて美しい。
▲御池に到着したときも雪は降り続いていた。
▲尾瀬御池ロッジの屋根も白い。

じつはこの日、御池古道の紅葉のようすを見たいな、と思って御池に向かっていたのですが、この雪景色を見て急遽行き先を変更。「上田代へ行こう!」。そう決めて、御池の駐車場奥の登山口から歩き始めることにしました。

▲御池登山口から上田代へ向かう。
▲階段も雪に覆われる。

雪の降らない地域で育った私は、雪を見るとうれしくなります。それは尾瀬で働いていたときに見た初雪でも、片品村に住んでいたときに見た初雪でもそうでした。いくつになっても、何回見ても、このワクワクする気持ちは変わらない。歩き始めると辺り一面の美しい世界に、”わぁ!すてき!”となってシャッターを何度も押す。なかなか進むことができません。

▲雪の重みで顔の近くまで垂れ下がった枝がたくさん。
▲まるでクリスマスツリーのよう。
▲真っ白の道が続く。

一つひとつの植物たちに目を向けてみると、雪がかぶっていて冷たそう。でも、じっと耐えているような気さえしてきて、すでに覚悟をしていたのかもな、と思ったりもします。

この雪はもしかするとすぐに解けてしまうかもしれない。でも、こうやって雪が降ったということは徐々に雪の降る日が増えて、どんどん積もっていく日々が始まるサイン。

▲雪景色の御池田代。
▲林内も美しい。
▲白い木道。
▲雪の上に紅葉した葉っぱ。

尾瀬は4mほど雪が積もる、と言われています。山小屋の2階まですっぽり埋まってしまうこともある…。そのため、山小屋の方々は冬のあいだに小屋に行って、除雪をしています。

私たち人間にとっては雪がたくさん降ると大変。でもこの雪のお陰で、来シーズンもまたたくさんの植物たちのすばらしい花々を見ることができる。そう、植物たちは雪のお布団に守られて、寒い冬を越すことができるのです。そう考えると、人の生活にはやっかいな存在の雪も、尾瀬の中ではありがたい存在に思えてきます。

尾瀬ではすでに営業を終了し、冬支度を済ませた山小屋が多くあります。ほかにも営業を終了している公衆トイレがあったり、運行を終了しているバスがあったり、さらには尾瀬ヶ原にかかる橋も雪に備えて撤去したり。

深い雪に閉ざされる尾瀬。だからこそ人がいけない時期がある。

▲雪の上田代。

今年の雪事情はどうなるんだろう……。上田代をあとにした私はそんなことを考えながら、御池~七入のあいだで見られる紅葉の進んだ美しい木々を、またカメラに収めるのでした。

▲御池〜七入では美しい紅葉を見ることができる。

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PROFILE

HagiwaraMai

ランドネ / Oze Nature Interpreter

HagiwaraMai

尾瀬高校自然環境科の卒業生であり、尾瀬のビジターセンターや山小屋、ガイド団体で働いた経歴をもつ。現在は、尾瀬をこよなく愛するOze Nature Interpreterとして尾瀬とその周辺地域の知られざるストーリーを伝える活動をしている。

HagiwaraMaiの記事一覧

尾瀬高校自然環境科の卒業生であり、尾瀬のビジターセンターや山小屋、ガイド団体で働いた経歴をもつ。現在は、尾瀬をこよなく愛するOze Nature Interpreterとして尾瀬とその周辺地域の知られざるストーリーを伝える活動をしている。

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