
低山で出会う “冬ならでは”の植物と冬の森歩きを楽しむヒント|森と植物を知る
ランドネ 編集部
- 2026年01月08日
INDEX
静かな冬の森は、小さな発見の宝庫。足元や枝先に隠れた、ユニークな冬芽と木の実の魅力、冬ならではの森歩きの楽しみ方をご紹介します。
1.コブシ/モクレン科

冬芽はクリーム色の毛に覆われ、ふわふわな姿がキュート。春の訪れとともに、白い花を咲かせる。名の由来は、ゴツゴツとした木の実が「握りこぶし」に似ているため。熟すと裂けて赤い種子が顔を出す。冬のふわふわの芽と、ユニークな実の対比が楽しい。
2.オニグルミ/クルミ科

冬芽は円錐形で、寒さ対策として柔らかな毛に包まれている。太く荒々しい枝先だが、ふっくらとした芽をつけ、羊の顔にたとえられる愛らしい葉痕(ようこん)をもつ。このユーモラスな表情を探して歩くのも、冬山ならではの楽しみであり、心和むひととき。
3.トチノキ/ムクロジ科

枝先に大きな冬芽をもち、つやのある赤褐色の鱗片が幾重にも重なってつくられる。表面の樹脂によるねばり気は、乾燥や寒さから芽を守る天然のコーティング。内部の若い葉や花芽を冬の寒さや乾燥からしっかりと守る、頼もしい構造をもつ。
4.クロモジ/クスノキ科

すべすべとした緑色の枝先の左右に、赤い花芽がちょこんとふたつつく。鮮やかな赤い花芽と緑の枝の対比が美しく、筆先にもよくたとえられる。枝や芽には柑橘系の清涼感ある香りがあり、歩きながら香りを楽しむこともできる。高級爪楊枝の材料としても知られる。
5.チャノキ/ツバキ科

秋から初冬にかけて咲く、白く可憐な花。ツバキに似た控えめな姿で、うつむき加減に垂れて咲くのが特徴。花言葉は「純愛」「向上心」。乾燥させた花を「茶花」として飲むこともできる。甘い蜜の香りとリラックス効果があり、心やすらぐひとときをくれる。
6.ムラサキシキブ/シソ科

落葉した冬枯れの林で、パキッとした紫色の実が房状に残る。直径3㎜ほどの小さな粒だが、その鮮やかさと艶は、まさに森の宝石。名の由来は平安の才女にちなむともいわれ、気品あるたたずまいが美しい。鳥たちにとっても、冬の大切なごちそうになっている。
7.ドングリ/ブナ科

足元のドングリは木を知るヒント。細長く、里山の落葉樹の下にあるならコナラ、標高1,000m前後ならミズナラ、丸く大きいドングリはクヌギやカシワ。平らな場所で立つのはマテバシイ、イガイガはクリなど。形や帽子の違いで親の木が判別できる。
冬の森の自然を味わうヒントとは?
①野鳥観察のコツ
葉が落ちた冬の森は視界が開け、野鳥観察にぴったりな季節。静かな森で鳥の姿を追う時間も、この季節ならではの心地よさ。6~8倍の双眼鏡があると姿をとらえやすく、観察の幅がぐっと広がる。枯れ木に目を凝らすと、キツツキの巣穴が見つかることも。
②樹を深く知る
足元の落ち葉やドングリ、枝先の冬芽は、木の種類を知るための大事なヒント。小さな植物図鑑を片手に、照らし合わせながら歩けば、森の個性が少しずつ見えてくる。目の前の木の名前がわかるだけでも、森歩きはいっそう深いものになる。
③冬越するチョウ
晴れて風のない日は、日当たりのよい林へ。運がよければ、キタテハやテングチョウ、ルリタテハなど、成虫で冬を越すチョウたちが、枯れ葉の上でひなたぼっこしている姿に出会える。冬枯れの森で出会う鮮やかな羽の色は、心までぱっと明るくしてくれる
④冬ごもりの虫たち
寒い冬、虫たちはどこにいるのだろう? 樹皮のすき間や樹名板の裏をそっと覗くと、ナミテントウやカメムシなどが、寒さを凌ぐために身を寄せ合い、春を待っていることがある。驚かせないように静かに観察してみよう。
⑤雪上の足跡探し
雪が降った翌日は、動物たちの気配を感じる絶好のタイミング。真っ白な雪の上には、タヌキやノウサギ、キツネたちの足跡がくっきり残る。「どこへ向かったのかな? どんなふうに歩いたのかな?」と想像しながら跡をたどれば、動物たちの存在が身近に感じられる
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PROFILE
ランドネ 編集部
自然と旅をキーワードに、自分らしいアウトドアの楽しみ方をお届けするメディア。登山やキャンプなど外遊びのノウハウやアイテムを紹介し、それらがもたらす魅力を提案する。
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