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雅な名前の京ヶ倉。凛とした佇まいの奥にしっかりと登りごたえを秘めた里山

先日、夫から京ヶ倉に行かないかと誘われた。京ヶ倉? はて?? と思った私。安曇野に住む私が夫に誘われ、あえての低山へ。その先に待っていた、小さくても(低くても)幸せだったストーリーをご紹介します。

穏やかな佇まいに潜むもの

いまの住まいは安曇野。家の周りには北アルプスがぐるりと連なり、毎日、ぜいたくすぎる景色を眺めている。ただ、ふとふり返ると、以前暮らしていた西東京市には、登山初心者の私でも気軽に登れる里山が、もっと身近にあった気がする。安曇野に来てから、山の選択肢は増えたはずなのに、私にとっては、少しだけ遠い存在になった。

誘ってきた夫は、日ごろからジョギングやマラソンをこなし、最近ではトレイルランニングまで始めた体力保持者。そんな夫が選んだ山に、果たして私も登れるのだろうか。不安を抱えつつ、YAMAPで地形やほかの登山者の記録を確認し、口コミもチェックする。

標高は990m。数字だけ見れば低山だが、「低山と侮ることなかれ」という声が多い。梯子、鎖場、馬の背といった箇所があり、頂上からの絶景と引き換えに、それなりの頑張りが必要そうだった。改めて「山は標高じゃない」と思う。日陰には雪が残っている可能性もあるため、念のためチェーンスパイクをザックに忍ばせた。

枯葉の音に安心していたころ

京ヶ倉の登山駐車場は長野県生坂村にあり、里山らしく細い道が続く。とくに雪の残る時期は運転に注意したい。登ったのは1月中旬。年始の雪もだいぶ解け、登りはじめは枯葉を踏みしめる音が心地よい。「これなら私もいけそう」と、写真を撮りながら歩を進める。

登山口は標高約600m。頂上までの標高差300mを、最初の約1kmで一気に登るため、つづら折りの急登が続く。運動不足の私は次第に息が上がるが、樹々の隙間から見える青空や、北アルプスと里山が織りなす景色に励まされながら登った。

強く出られない私の選択

頂上が近づくと、「巻き道」と「馬の背」に道が分かれる。私は高所恐怖症だ。立体駐車場の金網越しに下が見えるのも苦手なほどで、なかなか重症だと思う。

しばらく悩んだ末、保守的に巻き道を選択。ところが歩いてみると、「これなら馬の背でもよかったかも?」という感想に落ち着いた(笑)。とはいえ、頂上までは岩稜が続き、足場探しに苦戦する。心が折れそうになりつつ、道中に落ちている松ぼっくりを撮影して気を紛らわせた。ただ、この時期は松ぼっくりが多く、何度か落としてしまい、そのたびに「ラクーっ!」と声を上げては、下にいる夫に謝ることになった。

下山は細道や雪の残る箇所があり、転びたくない一心で慎重に進む。帰宅後、自宅の階段の上り下りがつらかったのは言うまでもない。

山で出会った小さな命

途中、夫が急にしゃがみ込んだ。そこには、かなり疲れ切ったようすのツグミがいた。脱水を疑い、キャップに入れた水を差し出すと、ごくごくと飲み始める。安全な場所へ移し、回復を願いながらその場をあとにした。必要以上の接触はしない。そんな距離感も大切にしたい。

山の続きは、道の駅で

下山後は、道の駅「いくさかの郷」へ。目的は「かあさん家」の灰焼きおやきだ。昼前に完売することも多いが、この日は運よく、ナスが2つ入ったセットが残っていた。その大きさと重量感は、一眼レフの替えレンズ級!驚くほどの噛み応えで、一度食べると癖になる。

最後はおやきの話になってしまったけれど、京ヶ倉は、深呼吸したくなるような、とても気持ちのいい山だった。次は、馬の背も含めて、もう一度向き合ってみたい。

 

写真&テキスト◎佐藤 郁(宇宙HIKE)
https://www.instagram.com/iku_sato2014?igsh=eXg4bTYwd2o5ZXQ4&utm_source=qr

https://note.com/ikus2014

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宇宙HIKE

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Photographer 松本茜主催、山と写真のコミュニティー。 宇宙を旅するように山へ登り、旅や写真を使って「自分」にフォーカスする。 ユーモア溢れるメンバーが集まり、日々楽しみながらいろんなフィールドで活動を続けている。

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