
列車&自転車で行く日本海の絶景!JR山陰本線、下関~長門市間でサイクルトレインを運行
山口
- 2025年11月11日
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11月8日(土)、JR山陰本線(下関駅〜長門市駅)で、自転車を折りたたまずにそのまま持ち込める特別列車「サイクルトレイン」が運行された。 主催はJR山陰本線(下関〜益田間)利用促進協議会。地域が一体となって日常利用と観光利用の促進に取り組む実証事業として実施されたもので、山口県内や隣接する福岡県から多くの参加者が集まった。
地域と鉄道がつなぐ、新しい旅のかたち

今回のサイクルトレインは、下関駅と長門市駅を1往復するもので、参加者は事前予約制・各区間40名限定。 料金は片道1,000円(列車運賃・固定ベルト貸出・消費税込)と、気軽に参加できる設定となった。

駅前広場で受付を済ませ、係員の案内に従ってホームへ。かつては大陸へのターミナル駅として作られた下関駅はホームの幅員も広く、自転車で利用するにも余裕を感じられる。ホームで待っていると、乗車予定の2両編成の列車が入ってきた。参加者たちも「あの列車に乗るのかな~」と会話が弾んだ。

列車到着後、参加者は事前に指定された席で自転車をゴムベルトでしっかりと固定。 山陰本線では鳥取県内でサイクルトレインの定期運行が行われているが、下関~長門市間ではまだ珍しく、「自転車と一緒に乗る列車」という非日常の光景に、自然と笑顔や記念撮影の輪が広がった。

日本海沿いの絶景ラインを走るイベント列車

列車は下関駅を8:27に出発し、幡生・小串・滝部の各駅に停車しながら10:19に長門市駅に到着。
山陰本線は日本海沿いを走るため、車窓からは美しい海景色を望むことができる。 「TWILIGHT EXPRESS 瑞風(MIZUKAZE)」も走る絶景区間として知られる路線だ。

途中長時間停車も楽しみの一つ

途中の小串駅では列車交換のため長めの停車時間があり、乗客は構内を散策したり撮影を楽しんだりと、単線ならではのひとときを満喫した。
滝部駅で下車した参加者は、「自由に乗り降りできるので、スタートとゴールを別の駅に設定できるのがサイクルトレインの魅力です」と語った。

サイクルトレインならではのそれぞれの楽しみ方

長門市に到着後は、それぞれサイクリングへ。「復路は下関まで実走します」という健脚サイクリストから、「長門湯本温泉でゆっくり過ごします」というのんびりと観光を楽しむご夫婦まで、楽しみ方は十人十色だ。

復路の列車は15:00に長門市駅を出発し、往路と同じく滝部・小串・幡生に停車して16:55に下関駅に到着。
日没が早いこの季節、サイクルトレインを活用すれば走行距離を稼ぎつつ広いエリアを楽しめるうえ、輪行の手間も減らせるため、初心者にもおすすめだ。

実証実験から広がる、地域交通の未来

今回は「実証実験」で、参加費はその目的に配慮した1000円という価格設定となった。JR山陰本線(下関−益田間)利用促進協議会では参加者にアンケートを実施し、満足度や改善点、今後のニーズを丁寧に収集し、今後に生かしたいという。このほか、今後は2025年11月23、30日、12月7日、14日には長門市駅~益田駅の区間でも実証実験を予定しているという。鳥取県内の山陰本線ではすでにサイクルトレインが定期運行化されており、今後、山口、島根県での広がりにも期待が広がる。
旅行企画・実施:株式会社日本旅行 山口支店
主催:山陰本線(下関-益田間)利用促進協議会
問い合わせ:JR山陰本線(下関−益田間)利用促進協議会事務局・長門市産業政策課 地域交通対策班
https://saninjikan.jp/news/cycle-train1108/
- BRAND :
- Bicycle Club
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