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なぜ今ゴルファーはBEVを選ぶのか10ベストゴルフカー論|EVEN オブ・ザ・イヤー2025より

ゴルファー目線で選ぶ10ベストゴルフカー

『テスラ モデルY』を今年のベストゴルフカーに挙げた塩見氏。選考にあたり今年リリースされたゴルファー注目のクルマを10ベストカーとしてリコメンドしてもらった。

モータージャーナリストとして様々なエンジン車に試乗してきた塩見氏にとって『テスラ』を理想の一台に挙げたのは時代の変化だと語る。(詳しくはEVEN1月号を見てもらいたい)「クルマ好きは程度の差はあれエンジンに憧れがあるものですが、今季の理想のクルマに〝ノーエンジン〞を覚悟を持って挙げました。そろそろBEVに行って良いですよ、とまずは言いたいですね。

BEV移行への潮目の年と言えるかもしれない

ゴルファーなら、プレー前に運転で疲れるのはもうやめましょう、と。それほど最新BEVの快適性や実用性の高まりは顕著です。自分が選考委員を務める日本カー・オブ・ザ・イヤー(COTY)の最終選考上位10台の『10ベストカー』でも10台中4台はBEVが選出されました。

とはいえ、自動車販売全体で見れば、電気自動車の比率は決して高くなく、円安で為替の問題もあり『ステランティス』グループ以外の欧州の自動車メーカーは日本市場をやや静観する構えが見て取れ、EVには注力はしつつ、市況を踏まえてハイブリッドカーを投入するなど、現状はメーカーとユーザーの間にズレが生じています。それでも数年先に日本の路上の景色は激変するハズで、そのためにもゴルフ場の充電設備の拡充は急務です。広いロッカールームよりチャージャーの充実したゴルフ場が支持される時代はすぐそこまできているのです。

そうした状況を踏まえつつ、ゴルファー目線に絞って考えると『スバル・フォレスター』はハズせません。スバルらしい真面目なデザインながら、乗ればとにかく素晴らしい。複数名乗車のゴルフでも荷物の心配が不要な充分な積載性に加え、今回トヨタのハイブリッドシステムが搭載されたことで燃費が改善されました。自社製の2.5L水平対向エンジン+モーターのAWD(四輪駆動)はプロペラシャフト付きの機械式でスバルならではの悪路の走破性は維持。安全性を含むブランドのこだわりに燃費、ユーティリティ性が加わりゴルフカーとして完璧な一台。

ハイブリッドカーなら『プジョー』の『3008』や『408』は、燃費がネックで購入を躊躇していた洒脱な仏車好きに歓迎されるハズです。2サムゴルフでキャディバッグ2本がぴったり収まる『ホンダ・プレリュード』もある意味隠れたゴルフカーと言えるかもしれません。足回りは『シビックタイプR』の流用で、運転が好きなゴルファーならコースへの往復の時間が苦にならないクルマです。

複数名乗車でのコースの往復なら『アルファード/ヴェルファイアPHEV』や『アウディA5』も良いでしょう。ゴルフでは往復で乗車メンバーが入れ替わることが時々ありますが、これらのクルマで「帰宅方向が近いなら乗ってく?」と誘ったら、多くのゴルフ女子が同乗してくれるかもしれません(笑)。

同伴者に威張れるという意味では、『BYD・シーライオン7』も面白い存在。見慣れないデザインに加え、音声入力でパワーウインドウを操作するなどガジェット的な魅力は欧米や国産のクルマを軽く凌駕しています。『日産・リーフ』や『eビターラ』の性能と価格は、初めてのゴルファーズEVとして現実的な選択肢となりますよ。

TOYOTA VELLFIRE PHEV

日本で今一番人気のある兄弟車のPHEV版。後席に乗れるなら間違いなく最高の存在。満充電で約73㎞EV走行可能で、近場のゴルフ場なら1滴もガソリンを消費せず走る万能ゴルフカー。

SUBARU FORESTER

スバル謹製水平対向エンジン+トヨタ製ハイブリッドシステムで、従来からの安全性やユーティリティ性、全天候型の悪路走破性に燃費が加わったことですべてのピースが揃った。セールス好調も納得。

PEUGEOT 3008 Hybrid

1.2L、3気筒ターボに優れたハイブリッドの組み合わせ。乗り心地とスタイリングは良くても燃費で我慢を強いられてきたフランス車乗りに、高燃費を含む動力性能をもたらした救世主。408も◎。

HONDA PRELUDE

事実上2名乗車ながら、後席シートを倒すと2名分のキャディバッグとバッグが綺麗に収まるゴルフデートカー。e-HEVのハイブリッドと『シビック タイプR』ベースの足回りでハンドリングも優秀。

TOYOTA CROWN ESTATE

クラウンブランドのフォーマルな佇まいと今や下火のステーションワゴンのスタイルが融合した新鮮さ。シリーズ最大570Lの荷室容量でゴルフを始め趣味に使える積載性の高さでSUVに近い存在。

Audi A5 Avant

BEV全振りから軌道修正、皆が待ち望んだアウディのエンジン車は、全方位で欠点なし。ワゴンのアバントはもちろん、セダンタイプのスポーツバックも積載性、ユーティリティ共に高い。

BYD SEALION 7

スーパーカー並みの動力性能に高いユーティリティ、最先端のBEVの快適性が結集。欧州ブランドのEVなら1000万円超の性能が約半値の経済性。認知度の低さからゴルフ場の駐車場でも注目の的。

Volkswagen iD.Buzz

往年のタイプ2がBEVとして復活。ライバル不在のネオクラシック系デザインをまとったミニバンは理屈抜きで楽しく、4名乗り合いで旅&ゴルフなんてシチュエーションでは最高の選択肢となるはず。

NISSAN LEAF

日本のBEVの草分け。モデルチェンジで前作よりコンパクトになりつつも室内空間は確保。個人的には歴代で一番格好良いデザイン。補助金利用で約430万円~の価格も◎。4WDがないのが惜しい。

SUZUKI e VITARA

トヨタ自動車との共同開発となる海外版『エスクード』のBEV仕様。400万円以下で買える標準グレードで航続距離は433㎞、4WD仕様の『Z』で472㎞とゴルフ場への往復に充分な実用性を備えている。

 

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EVEN 編集部

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スタイリッシュでアスリートなゴルファーのためにつくられたマガジン。最旬のゴルフファッション、ギア、レッスン、海外ゴルフトリップまで、独自目線でゴルフの魅力をお届け。

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