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SRAM、UCIのギア比制限で勝利 ベルギー競争当局が規則を差し止め、適用を禁止

大手自転車コンポーネントメーカーのSRAMは、ベルギー競争当局(BCA)が、国際自転車競技連合(UCI)が導入しようとしていたギア比制限を差し止める決定を下したと発表した。この決定により、間近に迫ったツアー・オブ・広西だけでなく、将来のレースにおいても、物議を醸していたギア比制限は適用されないこととなる。

SRAM側の主張を認める形、9つのプロチームも支持

今回の決定は、10月3日にブリュッセルで開催されたBCAの競争委員会での緊急公聴会を経て下されたもの。SRAMは、このギア比制限が「SRAMのライダー、チーム、そしてSRAM自身にとって根本的に不公平」であるとして、9月12日にBCAに正式な不服申し立てを行っていた。SRAMの主張に賛同した9つのプロサイクリングチームも自主的にこのプロセスに参加し、規則に反対する声を上げていた。

問題となっていたのは、UCIが「安全性向上のための試験」として一部のレースで導入しようとしていたギア比制限。これは、ペダル1回転あたりに進む距離を最大10.46メートル(54x11T相当)に制限するもので、SRAMのトップグレードコンポーネント「RED AXS」で多くのプロチームが採用する54x10Tの構成が、この制限を超過するため、SRAM製品だけが事実上レースから排除される状況となっていた。

SRAM、UCIを独占禁止法違反で提訴 ギア比制限は「イノベーションを阻害し、不公平」

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2025年09月20日

「イノベーションと安全性は対立しない」 SRAM CEOが改革を訴え

SRAMは今回の法的措置が、単に自社製品を守るためだけでなく、プロサイクリング界の意思決定プロセスそのものに改革を促すためのものであると強調している。

SRAMのCEOであるケン・ラウスバーグ氏は、「スポーツの主要な関係者が関与する方法を再構築する時が来た。UCI、チーム、ライダー、スポンサー、主催者、そして自転車業界が協力して、スポーツとそのファンのためにより良い未来を築かなければならない」とコメント。

さらに、「イノベーションと安全性は対立する力ではなく、実際はその逆。両者は密接に関連しています。私たちの目標はシンプルです。レースにおける有意義な安全性の向上を実現し、ライダーの選択を守り、サイクリングの未来のためのイノベーションを奨励する、オープンで透明性のある参加型のプロセスです」と述べ、より開かれたルールメイキングの必要性を訴えた。

独禁法違反に関する調査は継続

BCAによるギア比制限の差し止めは、SRAMにとって大きな勝利となるが、SRAMが申し立てた、UCIの規則がEUおよびベルギーの競争法(独占禁止法)に違反するのではないかという、より広範な調査は今後も継続される。

コンポーネントメーカーが競技統括団体を提訴し、第三者機関がメーカー側の主張を認める形で規則を差し止めるという異例の展開は、今後の自転車ロードレース界におけるルールメイキングのあり方や、機材メーカーと統括団体の関係性に大きな影響を与えることになりそうだ。

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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

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