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まんが家夏福の「初めての江戸川サイクリング」|夏福ゆるポタエッセイ vol.19

茨城エリアを中心にサイクリングを楽しむ、まんが家の夏福さんによるゆるポタレポート。今回は、関東のサイクリストにおなじみの「江戸川サイクリングロード」を走ってきた様子をレポートします。

10年目にして初めて走る江戸川サイクリングロード

スポーツバイクを乗り始めた頃、まずはサイクリングロードで練習したという人は多いと思います。自動車が走っておらず、信号がなく(または少なく)、ルートも単純で迷いにくい。私も乗り始めの頃はもちろん、初めてビンディングペダルを使うときもサイクリングロードで練習しました。

そんな安心感のあるサイクリングロードも、自転車に乗り慣れてくると単調な道に物足りなさを感じたり、目的地が増えてルートが限られるサイクリングロードでは逆に不便に感じてしまい、走る機会が減ることもあります。それでも、なるべく自動車や人の少ない道を走りたい私は、ロードバイクに乗り始めて10年目の今でもサイクリングロードを好んで走っています。

地元以外のサイクリングロードを詳しく知る機会がなかなかないので、「全国のサイクリングロードを網羅したマップやナビがあったらいいのに」と常々思っています。

江戸川サイクリングロードを走る様子
さて、今回のゆるポタは江戸川サイクリングロードです。東京近郊のサイクリストなら誰もが知っている、そして一度は走ったことがあるのではないかと思うほどのメジャーなサイクリングロードですよね。

先ほども書きましたが、ロードバイクに乗り始めて10年。しかも茨城県からは気軽に輪行できる距離なのに、これまで江戸川サイクリングロードを走ったことがありませんでした。

なぜかというと……まず「人が多そう」。チョロチョロ走っていたら、走り慣れているローディーさんに「邪魔だよ!」と怒られてしまうのでは……と卑屈に考えてしまっていたのです。もともと人混みが苦手なので、あえて行かなくてもいいか……と避けていました。

さらに、「都会(に近い)=おしゃれなローディーしか走ってはいけないのでは?」という根暗な妄想もありました。卑屈ですね(笑)。

それがどうして走ってみる気になったのかというと、江戸川サイクリングロードを走っている方のYouTube動画がたまたま流れてきたのを観たのがきっかけでした。とても楽しそうに走っていて、思っていたほど混雑していないと知り、「行ってみたい!」となったのと、10年目にしてメジャーな場所を初めて走るというのも企画的に面白いのでは?と思ったからです。

江戸川に「渡船場跡」は10か所以上

渡船場跡の案内
初めてということもあり、「江戸サイといえば」なサイクリストご用達の場所をめぐるのがいいかなと思い、寄り道スポットを調べてみると……川のあちこちに「渡船場跡」があることに気づきました。ざっと数えただけでも10か所以上。
江戸川には現役の「矢切の渡し」があることは知っていましたが、こんなにも渡船場跡があるとは。俄然めぐってみたくなり、編集さんに「渡船場をめぐりたいのですが地味でしょうか」と聞いたところ、「アリです!」と快諾してもらえたので、当初の予定を変更。「江戸川サイクリングロード・渡船場跡めぐり」に決定です。

サイクリストご用達案は変更になりましたが、江戸川からアクセスしやすい場所にサイクルラックが設置されているカフェなどがたくさんあって選ぶのが迷うほど。何度来ても楽しめそうです。

スカイツリーを望むスタート付近
せっかくなので端から端まで走りたいと思い、左岸側のサイクリングロード入り口最寄りの京葉線二俣新町駅からスタート。早々に対岸にスカイツリーが見えました。都会だ。

サイクリングロード脇にはマンションや住宅が立ち並び、写真には映らないようにしましたが早朝にもかかわらず犬の散歩やウォーキング、ジョギング、半裸で筋トレ、スポーツの練習や試合、川にはたくさんのボートが浮かび何やらイベント的な催しがあったりと、老若男女で賑わっています。勝手に想像していた進みづらいほどの混雑ではなく、活気のある感じです。

江戸川と旧江戸川の分岐
写真では少しわかりにくいですが、ここは江戸川と旧江戸川の分岐。旧江戸川方面へと進むと東京ディズニーランドのある舞浜になります。電車や車でしか行ったことがないディズニーランドに、自転車で行けるという事実にびっくり。

特徴的な自転車止めを通過し、渡船場へ

有名な自転車止め
通りづらいことで有名な自転車止めにテンションが上がりました。
市川関所跡
約8kmほど走って「市川関所跡」に到着。Googleマップでは関所跡と出ますが、現地の看板には渡し船があった旨が記されています。江戸時代以前から渡し船があり、江戸に幕府が置かれると江戸を守るために渡し場で旅人を調べる「定船場」が設けられ、のちに関所となったのだそう。江戸時代を通して江戸川には橋が架けられなかったそうです。
小岩市川の渡し跡
市川橋で右岸へ。看板には「小岩市川の渡し跡・小岩市川関所跡」とありました。
右岸を北上中
右岸を北上中。「江戸川サイクリングロード楽しい!」の一枚。
矢切の渡し周辺
関所から約3kmで柴又付近へ。この近くに「矢切の渡し」。サイクリングロードから少し川側に入ると渡船場がありますが、想像よりひっそり。対岸は案内所や石碑などが整っているようでした。今回は営業時間前で乗れず。小堀の渡しの大きなアルミ船とは違い、こちらはエンジン+手漕ぎの小さな船のよう。いつか乗ってみたい。

松戸駅近くの和菓子屋「峰月」

和菓子屋 峰月
葛飾橋まで北上して対岸へ。ここで寄り道。「峰月」さんで矢切の渡し最中を購入。船形で可愛い!
常夜燈の立つ休憩所
サイクリングロードに戻って少し北上。トイレやベンチのある休憩所に常夜燈。夜は明かりで船着場の位置を知らせたそう。この常夜燈は舟運復活を願って近年寄贈されたものとのこと。
金町関所跡
葛飾橋に戻って右岸へ。土手を下りてすぐ「金町関所跡」。前回触れた水戸街道の途中にある関所で、対岸の松戸宿との間に渡船が常備されていたそうです。
松戸近辺を過ぎると人口密度が徐々に下がり、上流へ向かうにつれてのどかな雰囲気に。
小向の渡し跡
金町関所跡から500mで「小向の渡し跡」。近距離に渡し場が点在していたのですね。ここが関所の渡船場だったのかも?

この先の渡船場跡は柱が立ち、番号、解説、次の渡船場までの距離が記載。今回はGoogleマップで拾えた渡船場のみ回収しましたが、写真の番号で見ると一部飛ばしていたようでコンプリートならず。

続いて「樋の口の渡し跡」、左岸へ渡って「幸房の渡し跡」へ。

有名な休憩所「みさとの風ひろば」

みさとの風ひろば
再び右岸へ。「ここは見ておきたい」と評判の休憩所「みさとの風ひろば」に寄り道。トイレ・ベンチ・サイクルラックが豊富。

人気スポットだけど、みなさんメインのベンチには座らず周囲で休憩。記念撮影への配慮かも?ありがたく撮影。

スタートからこの辺りで約30km。ここから武蔵野線・三郷駅へ輪行もアリですが、さらに北上し、江戸川上流の利根川分岐にある関宿城跡を目指します。

丹後の渡し跡と前間の渡し跡
すぐに「丹後の渡し跡」「前間の渡し跡」。丹後は対岸にも同名があるためスルーし、前間の対岸「矢河原の渡し跡」へ向かうと……サイクリングロードから橋へ上がる道がバリケードで立入禁止!

一旦一般道へ出て橋の袂から上がるルートに変更。進むと有料道路の入口が現れました。

20円の有料道路!?

20円の有料道路を自転車で渡る
歩道はあるけど自転車はOK?と不安に。看板をよく見ると「自転車の方は20円をお支払いください」。20円! 自転車で有料道路は初体験。料金箱に20円を入れてドキドキしながら渡ります。
怒涛の渡し跡群
ここから怒涛の渡し跡ラッシュ。「矢河原の渡し跡」「半割の(南)渡し跡」「六兵衛の渡し跡」「尼谷の渡し跡」「深井新田の渡し跡」。解説もおもしろい。

5本の柱を通過後、いったんサイクリングロードを離れランチへ。

「あさひ散道イッチ」でお昼ご飯

あさひ散道イッチ 外観
テラス席があり横にサイクルラック。食事系とスイーツ系を一つずつ。ボリューム満点で大満足。江戸川サイクリングロードから約2kmで、サイクリストにも人気とのこと。
細い道を譲り合いながら走る
サイクリングロードへ戻り、脇の草に盛大に応援されつつゴールへ。人ひとり分の幅しかない区間は譲り合い。すれ違う皆さんと挨拶を交わし、とても親切でした(怒られなかった)。

ゴールの関宿城博物館へラストスパート!

関宿城博物館へ向かう終盤
ゴールの関宿城博物館まであと少し。サイクリングロードから直接アクセスできますが、手前で下りて「関宿関所跡」へも寄り道。この近くにはかつて水量調整の施設「棒出し」もあったそうです。
フィールドミュージアムの説明板
周辺には関宿城の土塁・堀・武家屋敷跡などのポイントに説明板があり、めぐりながら当時を学べます。
関宿城博物館 外観
関宿城博物館に到着。スタートからちょうど約70km。

関宿城は室町時代に築かれたとされ、現在は再現された天守閣部分があります。館内では河川と関連産業、関宿城の歴史が展示・紹介されています。利根川から江戸川への分岐に位置し、トイレ・サイクルラック・休憩所も整備。どちらのサイクリングロードからもアクセス良好な、サイクリストのオアシスです。

初めての江戸サイライドということもあり新鮮で、渡船場跡や史跡をサイクリングロードから離れずに巡れて大満足でした!

走行ルートマップ
今回の走行ルート(概略)。
▼いままでの連載はこちらから▼夏福のゆるポタコミックエッセイ

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Bicycle Club編集部

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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

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