BRAND

  • FUNQ
  • ランドネ
  • PEAKS
  • フィールドライフ
  • SALT WORLD
  • EVEN
  • Bicycle Club
  • RUNNING style
  • FUNQ NALU
  • BLADES(ブレード)
  • flick!
  • じゆけんTV
  • buono
  • eBikeLife
  • HATSUDO
  • Kyoto in Tokyo
  • タビノリ

STORE

  • FUNQTEN ファンクテン

MEMBER

  • EVEN BOX
  • PEAKS BOX
  • Mt.ランドネ

福島・奥久慈街道の自転車モニュメント「KI」が世界的快挙 国際建築賞「GADA 2025」で準優勝

福島県東白川郡塙町の「道の駅はなわ天領の郷」に設置された「奥久慈街道サイクリングルートモニュメント」が、世界的な建築デザイン賞「Global Architecture & Design Awards 2025」において準優勝(Runner-Up)に選出された。国内の自転車関連モニュメントとしては初の国際的な建築賞受賞となる。

国内初の快挙 世界最高峰のデザイン賞で評価

福島県の県南地方、豊かな自然とアップダウンに富んだコースでサイクリストに親しまれている東白川郡。このエリアの自転車利活用を推進する東白川サイクリング推進会議が2024年(令和6年)に設置したモニュメントが、海を越えて高い評価を受けた。

受賞した舞台は、世界でも権威ある建築デザイン賞の一つとされる「Global Architecture & Design Awards 2025(GADA 2025)」。世界中から優れた建築・デザインが集まる中で、日本の地方自治体が設置したサイクルモニュメントが「Pop-ups and Temporary (Built)」部門において「準優勝(Runner-Up)」に輝くという、極めて異例かつ名誉ある結果となった。

プレスリリースによると、同賞の過去の記録において自転車関連モニュメントの受賞例はなく、国内のサイクルモニュメントが主要な国際的建築賞を受賞するのも前例がないという。単なる「看板」や「記念碑」の枠を超え、建築デザインとしての芸術性が高く評価された形だ。

プロジェクト名「KI」——地元の杉材と伝統技法「ほぞ継ぎ」の融合

設計を手掛けたのは、世界の建築デザイナー100選に選出された経歴を持つ気鋭の若手建築家、岩成尚氏(岩成尚建築事務所)。

受賞資料によると、このプロジェクト名は「KI」。

古くから木材の産地として知られるこの地域の特性を活かし、「木の町」のシンボルとなることを目指して設計された。

特筆すべきは、その素材と工法だ。使用されているのは、地元の杉の「端材」を積層させた木材。それらを日本の伝統的な木造建築技法である「ほぞ継ぎ」を用いて組み上げている。

釘や金物に頼りすぎず、木と木を巧みに接合する日本の伝統技術が、現代的なデザインの中に息づいている点も、国際的な評価につながった要因だろう。自然豊かな奥久慈の風景に溶け込みつつ、木のメッセージを抽象化したその姿は、訪れる人々と町とをつなぐコミュニケーションの媒体となっている。

「道の駅はなわ」の新たなフォトスポットに

モニュメントが設置されているのは、サイクリストの休憩拠点として人気の高い「道の駅はなわ天領の郷」の敷地内。ここは「奥久慈街道サイクリングルート」にもほど近く、補給や休憩で立ち寄るライダーも多い場所だ。

モニュメントは、愛車と共に撮影ができるサイクルラックとしての機能も兼ね備えており、すでに多くのサイクリストが愛車を立てかけて写真を撮る姿が見受けられる。

カーボンやアルミといった最先端素材のバイクも美しいが、伝統技法で組まれた「木」のモニュメントとのコントラストもまた一興だ。奥久慈エリアを走る際は、ぜひ道の駅はなわまで足を伸ばし、世界が認めたデザイン「KI」と共に記念の一枚を収めてみてはいかがだろうか。

奥久慈街道サイクリングルートモニュメント

  • 設置場所:福島県東白川郡塙町 道の駅はなわ天領の郷 敷地内
  • 設計:岩成尚建築事務所
  • 制作:株式会社建築鈴木
  • 受賞:Global Architecture & Design Awards 2025
  • 部門:Pop-ups and Temporary (Built) / Runner-Up(準優勝)

問:東白川サイクリング推進会議(塙町まち振興課内) 0247−43−2112

SHARE

PROFILE

Bicycle Club編集部

Bicycle Club編集部

ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

Bicycle Club編集部の記事一覧

ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

Bicycle Club編集部の記事一覧

No more pages to load