
高円寺から阿佐ヶ谷まで、暗渠とカルチャートレイル|地図好き芸人が案内する、TOKYOココ岳TRAIL

小林知之
- 2025年09月21日
その土地ならではの魅力が全国各地にあるように、東京には東京にしかない魅力がある!新旧入り混じる大都会で山好きに歩いてもらいたい、ランドネ的トレイルを紹介します。
電車だけじゃない!川と商店街でつながるとなり駅

古着屋さんや雑貨屋さん、喫茶店にライブハウスなど、東京の中でもカルチャーの街として鎮座する高円寺。そんな高円寺は、中央線の電車で新宿から5分ほど。大都会の高層ビル群からも歩いて行くことができます。これも東京トレイルのいいところ。
今回は、高円寺・阿佐ヶ谷の中央線ひと駅区間をぐるっと歩いてみました。

高円寺駅すぐにあるパル商店街、阿佐ヶ谷駅すぐにあるパールセンター商店街。どちらも歴史のあるアーケード商店街。ここですごい発見が。猛暑日だったトレイルハイク当日、アーケードに入るとめちゃくちゃ涼しい。日差しを避けられるだけじゃなく、お店から漏れる冷気で温度も少し下がっているよう。散歩したいけど、あまりの暑さに歩きたくない……という人はアーケードへ。

がある道は、杉並区にとって大切な道なので見つけて歩いてみよう。
高円寺のパル商店街を歩いていると、若干の下り坂に気がつきます。下っているということは、その先には川がある。これが桃園川緑地で、阿佐ヶ谷、その先の荻窪まで続いています。高円寺・阿佐ヶ谷区間は中央線だけでなく、川でもつながっているのです。

商店街でカルチャーを感じながら、暗渠で地形を感じ、その周りにある住宅街で人の営みを感じる。暗渠は地下に川が通っているため、大きな建物を建てることができません。昔から川の周りには人が住み、そこには地形の関係で複雑な形の建物や小さなお店ができる。大きな建て替えがないため、そこにカルチャーが根づいていきました。原宿や下北沢にも暗渠があります。元をたどれば、都会も自然地。
地形とカルチャー。一見関係なさそうに見えて、じつは関係があるかもしれないもの。足元で歴史と変化、そのつながりを感じながら歩くのも、東京トレイルの魅力です。
SPOT1 日本で唯一の気象神社
もともとは、大日本帝国陸軍の陸軍気象部の構内に造営された気象神社。戦後、高円寺氷川神社に遷座されました。晴れマークが書かれているお守りや、てるてる坊主のお守り、下駄の絵馬など、めちゃくちゃかわいい。登山や運動会、結婚式に旅行など。たくさんの「晴れてほしい」の想いが溢れる場所です。

高円寺氷川神社 気象神社
東京都杉並区高円寺南4-44-19
TEL.03-3315-4147
参拝時間:早朝~17:00(社務所受付9:00~16:00)
定休日:不定休
https://koenji-hikawa.com/kisho_jinja/
SPOT2 高円寺南口 パル商店街
駅のすぐそばにあるアーケード商店街。阿波おどりが有名な場所。100を超えるお店の中でもやはり古着屋さんが目立つ。最近の古着ブームで、どこのお店もお客さんの活気であふれていました。そんななか、大好きな国旗の古着Tシャツを発見!迷わず購入!
SPOT3 山トモにあげたくなる、紙モノや古紙が並ぶハチマクラ
ランドネ読者で、このお店に胸がときめかない人はいないんじゃないかと思うほど、最高にかわいいお店。昭和のマッチラベルやイギリスの刺繍タバコカードなど、ひと目ぼれしまくるアイテムばかり。ただただ、おススメです。


ハチマクラ
東京都杉並区高円寺南3-59-4
営業時間:13:00~19:00
定休日:月、火曜
https://hachimakura.com
SPOT4 戦前から続く、阿佐ヶ谷パールセンター商店街
七夕祭りが有名なパールセンター商店街。入り口で彦星のわし座、織姫星のこと座がお出迎え。阿佐ヶ谷駅前から青梅街道まで700mの中に200以上のお店が軒を連ねる。昭和11年から続く蒲重蒲鉾店では、つまみに最高のかまぼこをゲットして!

SPOT5 高円寺のカルチャーと阿佐ヶ谷の谷をつくった桃園川
高円寺と阿佐ヶ谷をつなぐ桃園川緑道。ここにはかつて川が流れていて、現在は暗渠化。名残りとして橋の欄干が残っている。カエルやカッパなど、水にちなむ銅像がいるのもかわいい。川は地形を作り、川沿いに人が住み文化を作る。暗渠のある街は景色も人もおもしろい。

今回歩いたトレイル
「TOKYOココ岳TRAIL」の紹介スポットは、ランドネのマイマップでもチェックできます!
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