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険しい道の先に出会う、驚くほど優しい時間。南アルプス・北岳(3,193m)の天空の花畑を目指して

日本で2番目に高い山、南アルプスの主峰・北岳(3,193m) 。 「富士山の次」と聞くと少し身構えてしまうけれど、実際に登ってみると、そこには驚くほど穏やかで優しい時間が流れていました。風に揺れる高山植物に癒やされる、まるで「空の上の秘密のお花畑」を散歩するような、幸せな山歩きの記録です。

北岳だけに咲く「 キタダケソウ」という花を知る

▲こちらはサンリンソウ(草スベリで)。

私がこの山に強く惹かれたのは2025年夏。この場所にしか育たない希少な「キタダケソウ」を知ったのがきっかけでした。「自分の足でその姿を見てみたい」そう心に決めた日から、初めての南アルプスへの旅が始まりました。

山岳ガイドさんの力を借りて

▲先頭を行くのは久保田ガイド。

初めての標高3,000m超えの世界は、私にはかなり背伸びが必要な挑戦です。真っ先に、ガイドさんと一緒に登ることを選びました。山岳登山ガイド・ヤマドアの、下越田さんと久保田さんの丁寧なナビゲートのもと、無理のない行程とペースで一歩ずつ。そのおかげで、不安を安心に変えて登ることができました。自分の歩幅を知り、プロの知恵を借りることは、景色を楽しむための近道だと実感しています。

初日は白根御池小屋へ

▲苔の広がる樹林帯。

甲府駅から広河原登山口へ。初日は標高2,230mに位置する「白根御池小屋」を目指します。一気に山頂まで登る行程もあるようですが、あえて手前の小屋で一泊することを選んでくれました。

▲キソチドリ。

この行程が心にゆとりを生み、キソチドリが咲く豊かな樹林帯や景色を写真に収めるぜいたくな時間を楽しみました。辿り着いた小屋の温かい食事と落ち着いた空間に、登山の緊張も自然とほぐれました。とくに夕暮れ時、池の水面に色とりどりのテントの灯りが揺れる光景は、息を呑むほど幻想的なひとときでした。

▲白根御池小屋でいただいたステッカー。
▲宝石のようにカラフルなテント。

2日目。北岳肩の小屋と山頂を目指す

▲クリーム色のキバナノコマノツメ。

翌朝は小屋のおいしい朝食をいただいたあと、朝の澄んだ空気のなかを出発。小屋裏手の「草すべり」はその名のとおり急な登りで、上り始めから一歩が重く感じられます。それでも足元には初めて見る色のスミレや、かわいいキンポウゲが揺れ、くじけそうな心を励ましてくれました。

いよいよ天空のお花畑へ!

▲くっきりオベリスク。

稜線に出ると、鳳凰三山や甲斐駒ヶ岳、そして遠くに富士山まで望むことができました。足元にはまさに花の楽園。ハクサンイチゲやイワツメクサ、イワベンケイ……など、初めて目にする花々が咲き誇っています。

▲シコタンソウ。
▲チョウノスケソウ。
▲イワベンケイはまるでブーケ。
▲イワツメクサ。

ついにキタダケソウとご対面

▲一株だけ見ることができたキタダケソウ。

なかでも念願のキタダケソウは、岩陰に凛と咲く白い雪の結晶のようで、光るような姿にはどこか神々しささえ感じられます。一株の姿に、何度もシャッターを押してしまいました。山頂はガスに包まれていましたが、がっかりはしませんでした。静かな頂きでの時間は、ここまで歩いてきた自分を受け入れてくれるような、達成感に満ちたひとときでした。

▲3,193mに到達!

その夜は「北岳肩の小屋」へ。案内された個室の名は「北岳バットレス」。花を愛でに来た私たちには、かなり勇ましすぎる名前に、思わず苦笑いがこぼれました。

翌朝は前日の「草すべり」を避け、右俣ルートで下山。白根御池小屋を経由して広河原へと戻ります。再び訪れた白根御池小屋でみんなと食べたココナッツとマンゴーの「二色アイス」は、疲れが吹っ飛ぶ格別の味でした。

幻想的な白根御池の夜、草すべりの険しさ、山頂の感動、可憐なキタダケソウ。そのすべてがいまも鮮やかに胸に残っています。この夏もあの花たちにまた会うために、そろそろ体を鍛え始めないといけないなと思っています。

▲北岳肩の小屋。

1日目:JR甲府駅~広河原登山口~白根御池小屋泊
2日目:草スベリルートで、北岳山頂へ。北岳肩の小屋(泊)
3日目:右俣ルートで白根御池小屋経由、広河原登山口へ
山岳登山ガイド:ヤマドアさん(yamadoor.com)

 

写真&テキスト◎Yukiko Nishio(宇宙HIKE)
https://www.instagram.com/nishiyuki_grain?igsh=MWJ2cXdhNnRwNDNrbg%3D%3D&utm_source=qr

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宇宙HIKE

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Photographer 松本茜主催、山と写真のコミュニティー。 宇宙を旅するように山へ登り、旅や写真を使って「自分」にフォーカスする。 ユーモア溢れるメンバーが集まり、日々楽しみながらいろんなフィールドで活動を続けている。

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