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小川山で開催されたグラミチのクライミングツアー参加者と講師

ジムのその先へ。グラミチと楽しむ、秋の小川山クライミング

秋晴れとなった10月3日、長野県川上村・小川山。木漏れ日の差す岩場で、グラミチ(GRAMICCI)主催の「Climbing Tour in OGAWAYAMA」が開催された。

講師を務めたのは、プロクライマーの土肥圭太さんと川又玲瑛さん。普段はジムで登っている人から、すでに外岩を経験している人までが参加し、それぞれのレベルでボルダリングを楽しんだ。

朝、新宿を出発し、数時間後には小川山の岩場へ。

街やジムで親しんできたクライミングを、その先にある自然の岩へ。登って、休んで、また登る。秋の小川山ですごした一日を振り返る。

文◉VINAVIS
写真◉宇佐美博之

グラミチパンツを穿いて、岩場へ

グラミチパンツを穿いて小川山の岩を登る参加者

現地に到着した参加者へ、まず手渡されたのは一本のパンツだった。

グラミチの定番モデル「Gramicci Pant(グラミチパンツ)」。1980年代から続く一本で、股下には脚を大きく動かせるダイヤモンドガゼットを備え、ゴム仕様のウエストにはサイズ調整のできるウェビングベルトを採用している。

参加者に配布されたGramicci Pant(グラミチパンツ)
▲現地では参加者全員に「グラミチパンツ」をプレゼント。この一本を穿いて、この日のボルダリングを楽しんだ。

参加者はそのパンツを穿き、実際にボルダリングへ向かった。
まず岩に取りつく前に始まったのは、土肥さんによる安全面のレクチャー。

「外岩を登ったことがない、初めてだという人はどれくらいいらっしゃいますか?」

参加者の経験を確認したあと、土肥さんはこう続ける。

「基本的にはこの自然の岩場というのは、クライミングジムとは別物だと思ってください」

土肥圭太さんによる外岩での安全とクラッシュパッドのレクチャー
▲岩に取りつく前に、土肥さんが外岩での安全についてレクチャー。木の根や岩など、着地時に危険になりそうな場所を確認しながら、クラッシュパッドの敷き方を説明した。

続いて説明したのが、クラッシュパッドの敷き方。木の根や地面から出た岩など、着地した際に危険になりそうな場所を確認しながらマットでカバーしていく。
さらに、

「マットに落ちるのではなく、自分から降りるという意識をもって降りてください」

と、岩からの降り方についても伝える。

ジムではあらかじめ整えられている足元も、岩場では自分たちで確認する。岩を登り始める前から、ジムとは少し違う時間が始まっていた。

それぞれのレベルで、ひとつの岩に向き合う

小川山でボルダリングの課題に挑戦する参加者
▲ひとりが岩に取りつけば、周囲からは「ガンバ!」「ナイス!」の声。登る順番を待つ時間も、みんなで岩を囲んですごす。

安全面について確認したあとは、初級者と外岩経験者の2班に分かれ、土肥さんと川又さんがそれぞれ課題を設定。午前のセッションが始まった。

ジムでは、色分けされたホールドを追えば、手や足を置く場所はある程度見つけられる。一方、自然の岩にはその目印がない。講師が岩を指しながら登るラインを伝え、参加者は凹凸をよく見て、手で触れながら、自分でホールドや足場を探していく。

そこがおもしろい。

小川山でボルダリングの課題に挑戦する参加者

「ここならいけそう」と思って触れた場所が、想像していたよりずっと悪いことがある。反対に、「本当にここに乗れるのか」と思うような小さな足場が、体重を預けてみると意外なほどしっかり効くこともある。

見た目だけではわからない岩を、手と足で確かめながら登っていく。

小川山の岩場でボルダリングを楽しむ参加者

「足、少しずつ、ちゃんとよく見て踏むといいですよ」
「大丈夫です。落ち着いて探せばあるはず」

岩に取りついた参加者へ、講師から声が飛ぶ。

だれかが登り始めれば、周囲からは「ガンバ!」。一手進めば「ナイス!」。核心を越えれば「キタ!」「すごい!」と声が重なる。

川又玲瑛さんによる外岩でのレクチャー

登っているのはひとりでも、岩のまわりには自然と人が集まる。

順番を待ちながらだれかの登りを見ることも、岩の前で声をかけることも、外でクライミングを楽しむ時間の一部になっていた。

岩を離れて、昼の時間へ

小川山で開催されたグラミチのクライミングツアーの昼食休憩

午前のセッションを終えたら、一度岩場を離れてランチへ。

昼食は、同じ川上村にある「ist – Aokinodaira Field」が用意した鹿肉ハンバーグのお弁当だ。参加者は廻り目平キャンプ場で昼食をとり、午前のクライミングを終えてひと休み。

ist - Aokinodaira Fieldによる鹿肉ハンバーグのお弁当
▲ランチは、川上村の「ist – Aokinodaira Field」が用意した鹿肉ハンバーグのお弁当。
グラミチコーヒーと参加者にプレゼントされたマグカップ
▲食後には「グラミチコーヒー」でひと休み。オリジナルのマグカップも参加者へのプレゼントに。

食後には「グラミチコーヒー」も用意され、参加者にはマグカップもプレゼントされた。

登る。食べる。また登る。

岩の上だけではなく、その合間にも、小川山ですごす時間は流れていく。

午後はもう一度、岩へ

スラブでフットワークを指導するプロクライマーの土肥圭太さん
▲午後の外岩経験者向けセッションでは、土肥さんがスラブでのバランスとフットワークをレクチャー。足の置き方や身体の使い方を、実演を交えながら伝えた。

午後の外岩経験者向けセッションで、土肥さんがテーマにしたのはスラブでのバランスとフットワークだった。

「午後は、スラブというか、バランス系のフットワークをメインにやらせてもらおうかなと思っています」

岩の前で実際に身体を動かしながら、足の置き方を説明していく。

「幅が狭いとバランスが悪いですよね。なので手にかかる負担が大きいのですが、足を横に開いてあげればバランスが取れるので、手にかかる負担は減ります」

さらに、腕に力を入れすぎれば足も使いづらくなると伝えながら、参加者の動きを見ていく。

午前中にも聞こえていた「ちゃんとよく見て踏む」という言葉が、午後のスラブではさらに重要になった。

手だけに頼らず、足を置ける場所を探し、そこで本当に身体を支えられるのかを確かめる。岩を見て、触れて、身体を動かしてみる。その繰り返しのなかで、それぞれの挑戦が続いた。

「またぜひいっしょに岩場で登りましょう」

プロクライマーの土肥圭太さんと川又玲瑛さん
▲この日の講師を務めたプロクライマーの川又玲瑛さん(左)と土肥圭太さん(右)。

午前と午後、二度のセッションを終え、小川山での一日も終盤へ。

川又さんは参加者を前に、こう振り返った。

「今日は本当に最高の一日でした。またぜひいっしょに岩場で登りましょう」

続いて土肥さんも、

「今回のイベントで外岩と、そしてグラミチのよさが伝わったらいいなと思います。楽しかったです。ありがとうございます」

と締める。

最後は、土肥さん、川又さんと参加者がそろって記念撮影。

「グラミチー!」
「サイコー!」

クライミングツアーを終えた土肥圭太さん、川又玲瑛さんと参加者

そんな掛け声で小川山での一日を締めくくった。

朝にはまだ遠かった岩場も、一日登ってみれば、街やジムの先に続く場所として見えてくる。
次にジムで壁を見上げるとき、その先にある岩場を、少しだけ近く感じるかもしれない。

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VINAVIS 編集部

VINAVIS 編集部

アウトドアフィールドへ誘うメディア、そして自然のなかにいるような心地よさと冒険心をもって生きる人々を応援する新メディア。厳しい自然環境で磨かれた「機能美」や「哲学」を、都市生活というフィールドにマッチするシーンにを訴求します。またアウトドアで使われる機能やアイテムに触れることで、意識せずに自然とフィールドへと近づいていく気運を醸成します。

VINAVIS 編集部の記事一覧

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