
2026年の新作RIDESCAPEレンズが登場! 開発者が語る視界の違い|SHIMANO
Bicycle Club編集部
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2026年、シマノのアイウェアが大きくアップデートされた。独自開発のRIDESCAPE(ライドスケープ)レンズは、「よく見える」という評価はそのままに、使用シーンをあらためて整理。ラインアップをシンプルにすることで、自分の走りに合った1本がこれまで以上に選びやすくなっている。ロード、グラベル、トレイル──走り方が多様化する今、どんな視界が本当に必要なのか。新たなレンズが生まれた背景や、それぞれの特性について、シマノのアイウェアの開発を手がける入江克典さんに話を聞いた。
INDEX
種類を絞って選びやすく
編集部(以下、編): シマノのアイウェアには、長年RIDESCAPE(ライドスケープ)レンズが採用されています。用途別に細かくわかれていましたが、2026年は構成が変わりました。その理由は。
入江克典さん(以下、入江): 選びやすさを最優先しました。それぞれの用途を明確にして、視界だけでなく外観にも特徴をもたせています。
編: 2025年までは6種類ありました。2026年はどのようなラインアップになりますか。
入江: 新レンズとしてBR(ブライト)、AR(オールロード)、TR(トレイル)が登場し、すでに高い需要のあるRD(ロード)は引き続き継続しています。加えて、CL(クラウディ)はS-PHYRE(エスファイア)専用品から、他モデルでもスペアレンズとして購入いただけるようになりました。「使ってみたい」「ほしい」という要望が多かったのです。
編: 2026年はBR、RD、AR、TRの4種類がメインとなり、さらに曇天や夕暮れ時に向くCLを補完的に用意されている、ということですね。
入江:そうですね。HC(ハイコントラスト)については、AEROLITE(エアライト)のみ継続して採用しています。

編: 今回、各RIDESCAPEレンズの特性をお伝えするにあたって、「オンロード/オフロードでの見え方」と「評価グラフ」を作成しています。
「オンロード/オフロードでの見え方」は、アスファルトやダートなど対象物の見え方、明るさなどがどのように変わるかを比較。「評価グラフ」は、6つのシチュエーションの中で快適に使用できる度合いを10点満点で表しています。
入江:各レンズにはそれぞれ得意分野がありますが、想定外の路面でも眩しさを抑えて見やすさを保ってくれます。ただし、明るさ別(晴天・曇天・森の中)の評価で5点以下は、快適さを重視するなら別のレンズを選ぶのが無難です。正直に点数をつけています。
RIDESCAPE BR(ブライト)

晴れた日のロードを、いちばん快適に
編:まずは新登場のBR(ブライト)から。どんな位置づけのレンズなのでしょうか。
入江:晴天時のロードライドに特化したレンズです。これまでのES(エキストラサニー)とHC(ハイコントラスト)の役割を集約して一つにまとめました。
編:VLT(可視光透過率=レンズを通過する光の量)は13%と、シリーズの中で最も低めです。
入江:はい。強い日差しによる眩しさをしっかり抑えつつ、視界の色を鮮やかにしてアスファルトの凹凸や陰影をシャープに見せることを重視しています。長時間走っても目が疲れにくいのも特徴です。
編:ここ数年、夏の気温が高く日差しが強い日が増えていますので、かなり頼りになると感じました。同じロード用レンズのRD(ロード)と比べると?
入江:どちらもアスファルトがよく見えますが、やはり天気の良い日、明るい日差しの下でしたらBRをおすすめします。
編:RDでは少し眩しいと感じていたライダーの答えになる1本ですね。ゴールドのミラーで精悍な印象も強い。
入江:各レンズに異なる色のミラーコーティングを施しています。視界の性能向上はもちろん、レンズ自体の見映えも楽しんでいただけるとうれしいです。
BR(ブライト):VLT(可視光透過率)13%
晴れの舗装路は満点評価、強烈な眩しさを大きく抑える。



RIDESCAPE RD(ロード)

迷ったらこれ。ロード乗りの定番
編:RD(ロード)は、これまでどおり継続モデルになります。
入江:RIDESCAPEシリーズの中核を担うオールラウンドなロード用レンズです。VLTは22%で、晴れから曇りにおいて効果を最大限に発揮します。
編:初めてRIDESCAPEを選ぶ人にも向いていそうです。
入江:BR(ブライト)より暗くならず、それでいて眩しさはきちんと抑える。RDは日常的なロードライドで最も使いやすいバランスに仕上げられています。
編:かけてみると視界が赤っぽくなり、とてもレーシーな感じです。
入江:どのレンズも特定の色を強調し、他の色は抑えるチューニングを行っています。RDは波長の長い光(赤寄り)を多く通すようにして、眩しさを感じる波長の短い光(青・紫寄り)を抑えているので視界も赤みを帯びてきます
編:波長の長い光を多く通すメリットは。
入江:アスファルトの反射光は波長の長いものが多く、その結果、アスファルトの情報を捉えやすくなります。
編:つまり、VLT 22%という数値に加えて、カラー調整によってコントラストと視認性を高めている、と。
入江:完成度の高いレンズに仕上がっているため、今年も継続してラインアップしています。
RD(ロード):VLT(可視光透過率)22%
明るさの変化に強く、アスファルトが見やすいロード用レンズ。



RIDESCAPE AR(オールロード)

ロードもグラベルも一つのレンズで
編:次は新登場のAR(オールロード)です。誕生した理由を教えてください。
入江:これまでロード用にRD(ロード)、グラベル用にGR(グラベル)と別々にレンズを用意していました。とはいえ、グラベルを楽しむ方は、ずっと砂利道やダートを走っているわけではなく、途中でアスファルトも走ります。それなら、どちらにも対応できるレンズを開発しよう、と。
編:確かに、走る場所を完全にわけられないですね。
入江:従来はロード用にRD(ロード)、グラベル用にGR(グラベル)と別々にレンズを用意していました、その両方を自然に走れるレンズとして開発したのがARです。
編:グラベルと名付けると用途を限定する印象が強くなってしまう。
入江:はい。晴れの日の舗装路から曇りの日のグラベルまで、幅広い天候や路面に対応します。時間や路面の変化に関わらずにクリアな視界を得られるよう設計しています。
編:VLTは14%ですのでBR(ブライト)に似た感じでしょうか。
入江:実際の見え方はもう少し明るく、BRよりRDに近いです。当初は20%程度からテストを始め、少し明るすぎたので最終的に今の14%に落ち着きました。
編:いろいろチャレンジして完成度を高めていらっしゃるのですね。
入江:レンズのカラーについても「よく見える色を」という観点からいくつか種類を試した結果、ブルーのミラーを採用しています。
編:光の加減による色合いの変化がきれいです。
入江:ARは汎用性も高いのでブルーのカラーが好きなロードバイクの方にも満足していただけると思います。
AR(オールロード):VLT(可視光透過率)14%
ロードとグラベル、どちらの路面も高評価。



RIDESCAPE TR(トレイル)

森の中でも暗くならないMTB用
編:TR(トレイル)は、従来のOR(オフロード)の後継ですね。
入江:はい。森の中や日陰が多いトレイルでは「少し暗く感じる」というフィードバックがありました。そこでTRでは全体の色味をやや抑えて、より明るく見える方向へ最適化しています。
編:具体的にはどのような調整を行ったのでしょうか。
入江:VLTを3%引き上げ、これまでの35%から38%に設定しました。さらに波長の短い光(青寄り)をしっかりカットして、黄色~赤寄りの波長の光を多めに通す設計としています。視界全体がより明るく感じられるようになりました。
編:木立の中でも暗くなりすぎず、地形の変化を把握しやすい、と。
入江:その通りです。土、砂、岩といったトレイル路面のコントラストを高めることで、段差、轍、木の根などの視認性が向上します。これがライド中の反応の速さにもつながります。森林のシングルトラックの見やすさを確保しつつ、日陰と日差しが交互に現れる場面でも眩しさを抑えてくれるので安定した視界を保てます。
編:BRやRD、ARより、ミラーの反射が抑えられています。その理由は。
入江:ミラーの一つの魅力に角度によって見え方が変わることが挙げられます。とはいえ、レンズのカラーが薄い(VLTが高い)ものに強いミラーを施すと、自分の顔や後ろの景色がレンズの内側に反射してしまいます。それでは走りにくくなってしまう。
編:デメリットがあるのですね。
入江:TRにはパープルのミラーを施しているものの最小限にとどめています。あくまで優先したのは見えやすさです。
編:見た目がいいと売れ行きは伸びるけれど、シマノとして視界の快適性が犠牲になることはしない、と。
入江:そのように受け取っていただければうれしいです。
編:オフロードのライドはロードより転倒などの危険性が伴います。そうしたなかで安全を重視したモノづくりの姿勢はユーザーとして喜ばしく感じます。
TR(トレイル):VLT(可視光透過率)38%
オフロードに最適化され、障害物が認識しやすい。



RIDESCAPE CL(クラウディ)

曇り空・雨天・夕暮れから夜間の切り札
編:続いてCL(クラウディ)です。
入江:こちらは新レンズではなく、シマノのアイウェアのフラッグシップモデル、S-PHYRE(エスファイア)にスペアレンズとして標準装備されていたものです。今年から各モデル用に別売もスタートしました。
編:対応するモデルは。
入江:EQUINOX(イクイノックス)、PULSAR(パルサー)、TECHNIUM(テクニウム)、TECHNIUM L(テクニウム ライト)の4モデルです。
編:レンズの特徴を教えてください。
入江:曇り空、雨天、夕暮れや夜間の走行、暗い森林トレイルなどの環境でより多くの光を取り込むレンズです。VLTは82%です。
編:夜間の走行では対向車のヘッドライトなどの光がありますが、そうした場面での視界はどうでしょうか。
入江:レンズにはヘッドライトの眩しさを軽減する反射防止コーティングを施しています。眩しい=状況が把握できていないということですので、極力そうならないように気を配っています。
編:安全面のサポートはありがたいです。CLは低照度でも自身の目が周囲から見えるぐらいのつくりなので、クルマとのアイコンタクトも取りやすく感じました。
入江:その通りですね。天候が変わりやすい日や時間帯の変化に備える2枚目のレンズとしてぜひ手に取ってみてください。
CL(クラウディ):VLT(可視光透過率)82%
天候が読めないロングライドやイベントに持っておくと安心。




RIDESCAPE HC(ハイコントラスト)

晴天時のロード用レンズ(※AEROLITE専用)
編:HC(ハイコントラスト)はAEROLITE(エアロライト)のみに設定されています。
入江:エアロライトは、シマノのアイウェアのなかで眼鏡の度入りのレンズを装着できるRX-CLIPとの互換性をそなえています。度入りのレンズを使う場合は外側からあまりクリップが見えないレンズのほうがいいという観点からHCを残しています。
編:HCの用途はどのようなシーンですか。
入江:ディライトレンズとも呼ばれていて、晴天向けに開発したレンズです、BRと同じく日中のアスファルトの強烈なぎらつきを除去してコントラストを高め、路面の凹凸を強調してくれます。
編:かつて、このHCをもとに2023年にRD(ロード)が開発されたと聞いています。
入江:そうですね。RIDESCAPEを語るうえで思い入れの深いモデルの一つです。VLTが13%という設定ながら視界は明るめで、ある程度の幅の天気に対応しやすいように開発しています。
HC(ハイコントラスト):VLT(可視光透過率)13%
輪郭が強調され、くっきりとした視界に。



自分の走り方に合わせて選ぼう
RIDESCAPE(ライドスケープ)レンズは、ただ眩しさを抑えるためのサングラスではない。走行中に目に入ってくる路面や周囲の景色を「どう見せるか」にしっかり向き合い、走るシーンごとに必要な情報が自然と伝わるよう設計されている。各レンズにそれぞれに得意なシチュエーションを持たせながらも、想定外の路面や天候でも一定の見やすさを保てるようにしている。「どれが一番いいか」ではなく、「自分の走りにはどれが合うか」、ライドスタイルを振り返りながら考えたい。なお、レンズはライドスケープとは別にフォトクロ―ミックグレーレンズ(調光レンズ)も継続して用意されている。

新たなRIDESCAPEレンズを採用した、2026年モデルのアイウェアについては、下記の記事で詳しく紹介している。
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- CREDIT :
- TEXT:タナカ ダン PHOTO:小野口 健太
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