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ヴィットリア・コルサプロクリンチャー、待望の追加で味わう伝統の走り

多くのメーカーが採用するナイロンケーシングではなく、しなやかで快適性に優れるコットンケーシングを使う高級・高性能タイヤの代名詞、ヴィットリア・コルサ。歴史あるコルサは数々の選手にも愛され、トップレースシーンでも活躍してきたが、2023年には大きなモデルチェンジを受けている。

一般的なタイヤは、ゴムを乗せたナイロンケーシングにトレッドを貼り、最後に金型の中で熱と圧力を加えて化学反応を起こしつつ立体的に成形する。この加硫工程を経ることで各素材が一体化し、ゴムに弾力が生まれ耐久性が高まる。 しかしコットンはナイロンに比べて耐熱性が低いため加硫が不可能だった。だからヴィットリア・コルサは、ケーシングに加硫済のトレッドを接着剤で貼り付けて完成としていた。これには「トレッドがはがれやすい」「真円度を高めにくい」「タイヤが丸くならず平面のまま」という欠点があった。

コルサのモデルチェンジにあたり、ヴィットリアはコットンケーシングでも加硫可能な電気式加硫機を開発、コットンケーシングを採用しながら、加硫によって成形することが可能になった。それにより、伝統のコットンケーシングを採用しつつ、加硫によってケーシングとトレッドが一体化。それまでの欠点が払拭される。その結果、ケーシングとトレッド面の間で生じていた摩擦がなくなり、転がり抵抗が低下、しなやかさもさらに向上したという。

コルサ史上最大の変化となったその新作はコルサプロと名付けられた。2023年のデビュー当初はクリンチャーが設定されず、チューブレスとチューブラーのみだったが、2025年に待望のクリンチャーが追加されている。

試乗するのは28Cのクリンチャー。カタログ重量255gのところ、実測は257gとほぼ誤差なし。価格はチューブレスより安い12,980円。

CORSA PRO TUBE-TYPE

価格:12,980円(税込)

  • サイズ(重量):700x26c(245g)、700x28c(255g)、700x30c(270g)

詳細はこちら

試乗レビュー ライター安井行生✕TRYCLE田渕君幸

ここではサイクルショップTRYCLE田渕君幸代表とライター安井行生が試乗レビューをお届け。TRYCLE LODGE MIYAGASE 相模原市を拠点にツアー・オブ・ジャパン相模原ステージでも使われる宮ケ瀬湖周辺のアップダウンのあるコースで試し、その感じたところを対談形式でお伝えする。

「クリンチャーとは思えないほど滑らかな走行感」(安井)

田渕:乗り心地がよかった!

安井:クリンチャーとは思えないほど滑らかな走行感ですね。コルサが新型になった当初は、本社のエンジニアから「コルサプロはあくまでプロレース用のタイヤなので、チューブレスしか作りません。クリンチャーなら前作を使うか、新型にチューブを入れるかしてね」という話をされ、クリンチャーユーザーとしてはがっくりきたんですが、ついに待望のクリンチャー仕様が追加されました。待ってましたと期待して乗ったんですが、まさに期待通りの走り。ヴィットリアらしい乗り味がそのまま残ってます。

田渕:チューブレスしかないからコルサを避けていたユーザーってたくさんいると思うんです。クリンチャーでもコルサならではの柔らかさ、しなやかさが体感できるので、これは魅力的な選択肢になりますね。

安井:ですね。ただ、いつもと同じ空気圧だとグリップ感がやや希薄になると感じたので、いつもより0.2~0.3気圧ほど高めにしてみると、ロードインフォメーションがよく伝わってくるようになり、印象がよくなりました。空気圧を高くしてもしなやかさが消えにくいので、コルサらしい「しやなかな軽快感」がより味わいやすくなると感じました。

田渕:しかも、しかも走りは非常に軽いですね。ヴィットリアのコルサシリーズは「乗り心地」「コットンならではの快適性」だけで語られることが多いですが、転がり抵抗が非常に小さいので、シリアスなレーサーにも向いています。ただ、安井さんも言われたとおりグリップ感には個性がありますね。ヴィットリアならではのコーナリング感覚を習得するまで慣れが必要だと感じました。また、スキンサイドなのでサイドカットには気を付けたほうがいいですね。しかしこの乗り味と性能は、他のモデルにはない魅力的です。

安井:そうなんですよ。僕はずっとコルサシリーズを使ってきましたが、相変わらず魅力的です。「コルサならではの世界」はしっかり継承されてるんですね。これは性能だけでなく味わいも手に入る稀有なタイヤです。レースにはもちろんですが、上質なサイクリングを楽しむ人にも使ってほしいです。

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PROFILE

安井行生

安井行生

大学卒業後、メッセンジャー生活を経て自転車ジャーナリストに。現在はさまざまな媒体で試乗記事、技術解説、自転車に関するエッセイなどを執筆する。今まで稼いだ原稿料の大半を自転車につぎ込んできた。

安井行生の記事一覧

大学卒業後、メッセンジャー生活を経て自転車ジャーナリストに。現在はさまざまな媒体で試乗記事、技術解説、自転車に関するエッセイなどを執筆する。今まで稼いだ原稿料の大半を自転車につぎ込んできた。

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