
メリダ新モデルMISSIONを発表 あらゆる路面での速さを追求したレース志向のマルチサーフェスバイク|MERIDA
Bicycle Club編集部
- 2025年11月07日
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メリダジャパンは11月7日、新型グラベルロード「MISSION」を発表した。同社のラインナップにおいて、アドベンチャーグラベルバイクのSILEXとエンデュランスロードのSCULTURA ENDURANCEの中間に位置づけられるマルチサーフェスバイクだ。『FAST ON ANY SURFACE』をコンセプトに、高速化するグラベルレースシーンにフォーカスした一台として開発された。
ロードとシクロクロスの血統を受け継ぐ、レースのためのグラベルバイク

「MISSION」という名は、かつてメリダがロードとオフロードのクロスオーバー領域に挑んだバイクに由来し、シクロクロスバイク「MISSION CX」へとその遺伝子は受け継がれてきた。今回発表された新型「MISSION」は、その名が示す通り、純粋なスピードを追求するレーシングバイクとしての血統を色濃く反映している。
2018年の「SILEX」登場以来、グラベルライディングの世界は多様化。アドベンチャーやバイクパッキングが中心だったシーンは、近年UCI世界選手権が開催されるなど、より高速で競技性の高いものへと進化を遂げた。SILEXが持つ高い走破性とは別に、バーレーン・ヴィクトリアスのようなプロライダーが求める「よりスピード志向」のニーズに応えるため、エンデュランスロード「SCULTURA ENDURANCE」をベースにした開発などを経て、満を持して投入されるのがこの「MISSION」だ。
SCULTURA譲りの空力性能と低重心ジオメトリー

フレーム設計は、オールラウンドロード「SCULTURA」の開発経験が活かされ、チューブ形状には明確なエアロダイナミクスが与えられた。特に、グラベル専用に開発された一体型カーボンコックピット「TEAM SL GR 1P」と組み合わせることで、ケーブルのフル内装化と優れた空力性能を両立。これはアドベンチャー志向の兄弟モデルSILEXとの明確な差別化点と言えるだろう。

ジオメトリーも、MISSIONの性格を色濃く反映している。Mサイズ(51cm)でヘッドアングルは72°と、オフロードでのコントロール性を保ちつつ機敏なハンドリングを実現。スタックハイトはSILEX(607mm)より大幅に低い569mmに設定され、よりアグレッシブなレースポジションを可能にする。低く設定されたBBドロップ(72mm)と合わせ、低重心化による優れた安定性とコントロール性が、高速域でのライディングを支える。

バランスを追求したタイヤクリアランスと多彩なユーティリティ

装着可能なタイヤは最大700x40C。これはSCULTURA ENDURANCEの35mmとSILEXの45mmの中間にあたる数値で、高速オフロード走行に十分なクリアランスを確保しつつ、ロードバイクのようなスリムなシルエットと軽快さを維持するための、計算された選択だ。

レースでの実用性も抜かりはない。ダウンチューブには、スペアチューブやツールをスマートに収納できるストレージ「G.U.T.(Gear, Useful Things)システム」を搭載。メリダ独自のテクノロジーである「ディスククーラー」も装備し、長い下りでの安定したブレーキングをサポート。制動力を高めたいライダーのために、前後とも180mm径ディスクローターの装着にも対応する。

ドライブトレインの柔軟性を高めるUDH互換フレーム

ドライブトレインの柔軟性も特徴だ。フロントディレーラー台座はシングル、ダブル両方に対応。フレームエンドにはSRAMが提唱するUDH(ユニバーサルディレーラーハンガー)を採用しており、ロード・MTB問わず最新のコンポーネントとの幅広い互換性を確保。これにより、”マレットドライブトレイン”のようなカスタムにも対応し、ライダーのスタイルに合わせた最適なセッティングが可能となっている。
3つのグレードで展開されるラインナップ
国内では、完成車2グレードとフレームセット1グレードが展開される。全モデルで軽量・高剛性なCF4カーボンフレームを採用する。
MERIDA MISSION 7000
価格:935,000円(税込)

Shimano GRX825 Di2(2x12s)とReynoldsのATRカーボンホイールをアッセンブルした即戦力のレーシングモデル。一体型カーボンコックピット「MERIDA TEAM SL GR 1P」が標準装備され、高いコントロール性能と空力性能を両立する。
- フレーム:MISSION CF4
- カラー:MATT EARLY MOSS GREY(BRONZE)
- サイズ:44cm(XXS), 47cm(XS), 49cm(S), 51cm(M)
- ディレーラー:Shimano GRX825 Di2
- ギヤクランク:Shimano GRX820 48-31T L:170mm
- ブレーキセット:Shimano GRX820 Hydraulic disc
- ホイール:Reynolds ATR TSS CL
- タイヤ:Continental Terra Speed ProTection; 40-622 TLR
- ハンドルバー:MERIDA TEAM SL 1P GR
- サドル:Prologo Scratch M5
- 重量:8.4 kg (XSサイズ)
- 入荷予定:2025年12月
MERIDA MISSION 4000
価格:423,500円(税込)

上位グレードと同一のCF4カーボンフレームに、Shimano GRXのメカニカルコンポとアルミホイールを組み合わせたハイコストパフォーマンスモデル。レースへの第一歩として、また高性能なオールロードバイクとして最適な一台。
- フレーム:MISSION CF4
- カラー:SILK LOW KEY GREEN(GREEN)
- サイズ:44cm(XXS), 47cm(XS), 49cm(S), 51cm(M)
- ディレーラー:Shimano GRX400
- ギヤクランク:Shimano GRX600 46-30T L:165mm(XXS/XS), L:170mm(S/M)
- ブレーキセット:Shimano GRX400 Hydraulic disc
- ホイール:Shimano GRX
- タイヤ:Maxxis Receptor 700×40C
- ハンドルバー:MERIDA EXPART GRIII
- サドル:MERIDA COMP SL
- 重量:9.9 kg (Sサイズ)
- 入荷予定:2025年11月下旬
MERIDA MISSION 10K フレームセット
価格:330,000円(税込)

GLOBALラインナップの最上位モデルにあたるフレームセット。メタリックに輝くMERIDAロゴが特徴。一から理想のグラベルレーサーを組み上げたいライダーに最適な選択肢だ。
- フレーム:MISSION CF4
- カラー:TRANSP. BLUE CARBON UD(SILVER)
- サイズ:44cm(XXS), 47cm(XS), 49cm(S), 51cm(M), 53cm(L)
- 付属品:ヘッドセット(MERIDA TEAM SL)、シートピラー(MERIDA TEAM SL II)、シートクランプ(MERIDA EXPART)、Thru Axle
- 重量:1.6 kg (Mサイズ)
- 入荷予定:2025年12月
全国で試乗イベントも開催

11月8日以降、全国のMERIDA PARTNER SHOPなどでMISSIONを体験できる試乗会やイベントが順次開催される。特に11月8日のヤマシゲサイクル(愛知県)と9日のサイクルぴっとイノウエ岡崎店(愛知県)では全フレームサイズが用意されるとのこと。詳細はMERIDA公式サイトのイベントページにて確認できる。
問:メリダジャパン https://www.merida.jp/
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