ビアンキ、バーレーン・ヴィクトリアスの新バイクスポンサーに　2026年から複数年契約

イタリアの老舗自転車ブランド「Bianchi（ビアンキ）」は、UCIワールドチーム「Team Bahrain Victorious（チーム・バーレーン・ヴィクトリアス）」と2026シーズンより複数年のスポンサー契約を締結したと発表した。同チームは2017年の発足以来、MERIDA（メリダ）を機材スポンサーとしてきたが、2025年シーズンでパートナーシップを終了。新たにビアンキへスイッチすることで“新章”に突入する。

「選手×開発」の統合エコシステムで“勝てる機材”を追求

両社は今回の提携の中核として、ビアンキのレーシング部門「Reparto Corse（レパルト・コルセ）」を軸に、選手のフィードバックとデータを開発へ即時反映する統合型のパフォーマンスサイクルを掲げる。実戦での要求をダイレクトに製品へ落とし込み、グランツールやクラシックなどUCIカレンダーの主要レースでの勝利を狙う構えだ。

ビアンキCEO アルベルト・カヴァッジョーニ氏は「伝統、革新、勝利への執念という価値観を共有できるチームと新しい歴史を刻む」とコメント。また、チーム側のマネージングディレクター、ミラン・エルジェン氏も「ビアンキの豊かな遺産を土台に、近代的なパフォーマンスサイクリングの未来を共に築く」と、開発面でのシナジーに期待を示した。

供給されるバイクはレパルト・コルセのフルラインナップ

2026年からチームに供給されるバイクは、レパルト・コルセの全カテゴリ。用途別に下記モデルが投入される。

• Oltre（オルトレ）：エアロ性能を極めたフラッグシップ
• Specialissima（スペシャリッシマ）：次世代の超軽量オールラウンダー
• Aquila（アクイラ）：タイムトライアル向け専用設計
• Impulso（インプルソ）：グラベルでのレースDNAを象徴するモデル

山岳で存在感を放つレニー・マルティネス、伸長著しいアントニオ・ティベーリ、クラシック巧者マテイ・モホリッチ、若手のヤコブ・オムルゼルらを擁する同チームの戦いを、ビアンキの最新レーシングバイクが支えることになる。

ビアンキは、ミラノの工房「Officina Edoardo Bianchi（オフィチーナ・エドアルド・ビアンキ）」での手組み生産に象徴される“ブティック的クラフトマンシップ”を強みとし、ワールドツアーの最前線でその技術と美学を証明していく狙いだ。あわせて、ファンや一般サイクリスト向けに限定プロジェクトやイベント、体験型企画も展開予定とされ、レース現場と市場をつなぐブランド体験を広げていきたいという。