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白砂と松林の二色浜でマスターズ&シングルスピードの全日本王者が決定|全日本シクロクロス Day1

12月13日、大阪府貝塚市の二色浜公園で第31回全日本自転車競技選手権大会シクロクロスが開幕した。初日は各年代別マスターズとシングルスピード選手権が開催され、大阪湾に面した白い砂浜と松林を縫うテクニカルなコースで、各カテゴリーの日本一をかけた熱戦が繰り広げられた。

砂と松林のテクニカルコース マスターズとシングルスピードで熱戦

今シーズンのシクロクロス日本一を決める舞台は、関西シクロクロスの名コースとして知られる二色浜(にしきのはま)。平坦基調ながら、踏みごたえのある深い砂浜区間と、松林の中の細かなコーナーワークが選手たちのフィジカルとテクニックを容赦なく削り取る難コースだ。

初日は朝から好天に恵まれ、最高峰のエリートカテゴリーに先駆けて行われたマスターズ(MM35-74、女子マスターズ)およびエキシビションのシングルスピードには、全国から多くの熱心なレーサーが集結した。

シングルスピード:変速なしの真っ向勝負、腰山雅大と山崎裕子が勝利

ギア変速のないシンプルな機材で競われるシングルスピード。誤魔化しのきかないパワーと、失速を避けるライン取りのセンスが問われるこの種目には、個性豊かなライダーと機材がスタートラインに並んだ。

5周回で争われた男子レースを制したのは腰山雅大(Wilde Bikes / 662CCC)。序盤は三宗広歩(TEAM TAMAGAWA)との接戦となったが、中盤以降に単独先頭へ。「地元関西での大会という特別な場所で、良い結果を出したいという強い気持ちがあった」と語る腰山が、平均時速21.62km/hという高速レースを制した。

腰山は「以前勝った経験があるので過度なプレッシャーはなかったが、序盤はヒロム選手(三宗)との接戦だった。中盤以降は自分のペースに集中し、最後まで諦めない走りを貫けた」と、イメージ通りの勝利に満足げな表情を見せた。

女子(4周回)は山崎裕子(Champion System Japan Test Team)が唯一のエントリー。単独走となったものの、観客の声援を受けながら最後まで集中力を切らさず走りきり、見事タイトルを獲得した。
山崎は「普段なかなかないシングルスピードだが、この日のために近所の坂を上るなどして変速しない走りに慣れる練習をした。全日本では初めての挑戦だったが、最後まで走り切れて嬉しい」と笑顔を見せた。

女子マスターズ:渡辺佳織が早朝練習の成果を発揮

17名が出走した女子マスターズは、渡辺佳織(AXIS)が2位の堀川麻依(CycleShop Re Belle.)を17秒差で振り切り勝利した。

「子育ての合間を活用し、朝4時起床でローラー1時間、公園で八の字練習を重ねてきた」という渡辺。苦手意識があったという砂浜も、河川敷での特訓を経て克服。「去年は苦戦したが、今回は比較的乗れた。トレーニングの成果が出て嬉しい」と、日々の努力が結実した喜びを語った。

男子マスターズ(MM35〜49):白石真悟がマスターズ3種目制覇の偉業

幅広い年齢層が競い合う男子マスターズ。最も若いMM35-39カテゴリーでは、関東から参戦した和田拓海が優勝。「二色浜は初めて。普段通りのトレーニングで自然体で臨んだ」という和田が、元Jプロツアーレーサーの海藤稜馬(Panasonic Racing)との接戦を19秒差で制した。和田は今後、グラベル競技やシクロクロスのマスターズ世界選手権も見据えているという。

MM40-44は佐川裕太(SNEL)が制し、激戦区となったMM45-49では白石真悟(シマノドリンキング)が圧巻の走りを見せた。

白石は18年ぶりの本格的なシクロクロス復帰ながら、今シーズンは計画的に4戦を消化して調子を整えてきた。この勝利により、2022年のマスターズロード、2023年のマスターズMTB XCOに続き、マスターズカテゴリーでの全日本タイトル3種目制覇を達成。さらに、2003年に獲得した男子U23 MTB XCの全日本タイトルを含めれば、自身通算4枚目のナショナルジャージ獲得となる。

「砂浜も試走で『いける』と感じた」と語るマルチな才能を持つ王者は、今後はBMXやトラック競技、グラベルへの挑戦も示唆しており、その探究心は尽きない。

男子マスターズ(MM50〜74):ベテラン勢が見せた熟練の走り

MM50-54では生田目修(イナーメ信濃山形&大幸ハーネス)がランニングを活かした走りで砂区間を攻略し優勝。MM55-59では「地元のチームだと思っている」と語る倉橋孝太郎(ベッキーシクロクロクロス)が、残り1周からの全開走行で接戦をモノにした。

60代以上のカテゴリーでも熱い走りが光った。MM60-64は大原満(Aisan Cycling Club)が2位に1分以上の差をつけて圧勝。MM65-69では、今季マスターズ世界選手権2位の実績を持つ増田謙一(SHIDO-WORKS)が、プレッシャーを跳ね除け優勝を果たした。

増田は「世界2位として負けられないプレッシャーがあったが、メカトラなく走れてよかった。ただ、大原さんや中谷(聡)さんの走りは素晴らしく、自分もまだ足りない部分がある」と、飽くなき向上心を口にした。

70歳以上のMM70-74では、指の骨折明けという安西勉(RIDAIレーシング)が「トレーニングだけは続けていた」という執念の走りで完走し、頂点に立った。

熱気に包まれた初日を終え、明日14日はいよいよエリートカテゴリーのレースが行われる。会場では多数のブース出展に加え『弱虫ペダル』原作者・渡辺航先生のサイン会も予定されており、さらなる盛り上がりが期待される。

リザルト

男子シングルスピード

1位 腰山雅大(Wilde Bikes / 662CCC) 46分29秒
2位 三宗広歩(TEAM TAMAGAWA) +52秒
3位 今井大悟(YAGI-TAI?) +53秒

女子シングルスピード

1位 山崎裕子(Champion System Japan Test Team) 48分58秒

女子マスターズ(WM)

1位 渡辺佳織(AXIS) 31分53秒
2位 堀川麻依(CycleShop Re Belle.) +17秒
3位 西山みゆき +2分14秒

MM35-39

1位 和田拓海 45分16秒
2位 海藤稜馬(Panasonic Racing) +19秒
3位 城島大樹(CycleShop Re Belle.) +1分42秒

MM40-44

1位 佐川裕太(SNEL) 45分31秒
2位 斉藤和哉(シルクロード) +1分25秒
3位 吉田真人(都製菓シクロクロスチーム) +1分42秒

MM45-49

1位 白石真悟(シマノドリンキング) 45分45秒
2位 井上耕治(Ino With Stoked Cycle) +18秒
3位 中里聡史(Gufo Cycle Works) +27秒

MM50-54

1位 生田目修(イナーメ信濃山形&大幸ハーネス) 46分45秒
2位 中市昌樹(GSJ-CX) +1分45秒
3位 松村孝一(RUOTE FITNESS) +1分58秒

MM55-59

1位 倉橋孝太郎(ベッキーシクロクロクロス) 40分51秒
2位 川畑康武(Companio Kobe) +6秒
3位 松本哲(グランデパール摩磨) +7秒

MM60-64

1位 大原満(Aisan Cycling Club) 29分32秒
2位 中谷聡(HOKURIKU DOROTABOU) +1分7秒
3位 久馬逸志(今日も押しまs) +1分26秒

MM65-69

1位 増田謙一(SHIDO-WORKS) 30分54秒
2位 松井正通(CycleShop Re Belle.) +1分4秒
3位 久下弘樹(エキップ昇) +2分47秒

MM70-74

1位 安西勉(RIDAIレーシング) 39分10秒
2位 茅野利秀(スワコレーシングチーム) +3分34秒
3位 宮本光則(ダランネーケ白山CX) -1Lap

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Bicycle Club編集部

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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

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