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ランドナー改グラベルバイクに、スマートな前カゴを付ける方法|【西山自転車商会EX】ラバネロ製ランドナーフレームを街乗りMTB化

「自転車はスポーツではなくホビー」と言い張る編集者ニシヤマが手に入れた中古フレームをできるだけお金をかけずにレストアしてみた。元となったのは名車「ラバネロ」のツーリング車、フレーム単体からバスケットを組み合わせたグラベルバイクに仕上げてみた。そのレポートをお届けする。

東京・練馬生まれのフレームと

東京・練馬にあるハンドメイド工房、タカムラ製作所の「ラバネロ」フレーム。

ロードレーサーや選手育成で知られる名店だ。装飾には、あまりこだわってないけれど、仕上げや質感は高い。乗ってみるとよく進む「走る道具」って感じ。

フルガード付きの純ランドナーとして乗っていた時もある。3年前にフレアハンドルを付けてグラベル化。42B対応タイプのクラウンにカンチ台座。塗り替えたのでラバネロのデカールはない。シート部の松葉に「R」の刻印のみ

グラベルバイクの隆盛で、鉄のツーリングフレームが見直されている。ネオランドナーという言葉も近頃よく聞く。650Bタイヤも再び種類が潤沢になった今、地味ながら使えるのが、その昔のランドナーフレームだ。

2個イチでロングケージGT化したサンツアー・SVXリアメカ。エンドの延長アダプターを付けて、ワイドな42Tに対応、1×8Sをヨシガイのウィングシフターでシフトする、仮想サンツアーグラベルコンポ。変速レスポンスは悪くない(個人の感想です)。これでバイクロアも走った

太タイヤ&旅装備積載なので、自転車の重さはあまりネガにならない。なので、旧フレーム&パーツを組み合わせて、ビンテージグラベル、略して「ビングラ」なる自転車を、かれこれ4~5台作って遊んできた。

制動力の高さを狙って、Vブレーキを導入。古い規格の狭め位置のカンチ台座とのマッチングが良くなく、ここはあまり本来の性能を発揮できなかった部分。次は素直に良く効くタイプのカンチブレーキを導入することに

これは、3台目に作ったビングラで、最もよく乗った一台だ。ツーリングにキャンプに買い物に、出番が多かったのは、走りが良かったからだ。

キャンプ熱が高かった頃の自分。この自転車にテントを積んで行くこともしばしば。キモは、前カゴ付きってこと。積載力と積みやすさはカゴに勝るものなし。デイリーユースでも、買い物や、ノートPCを持っての通勤など、やはり前カゴがあると便利さが際立つ

理由は、ラバネロの良質なハンドメイドフレームにあると思っている。30年くらい前に練馬に住んでいた友人がオーダーしたものを譲り受けた。背格好も同じくらいなので、私にもピッタリだったわけだ。

取り外したWTBのフレアハンドル。ウィングシフターやVブレーキ用のドロップ用レバーなどは、次なる企みのためにストック。これを別のバイクに使いたいという意図も実はあったりする

3年程、この仕様で乗って、だいぶくたびれたので、ピットインすることに。それだけで果たしてネタが持つのか若干不安ではある。

3年乗ってだいぶヤレてしまった姿。いつでもすぐ乗れるように、外置きにしてしまったのが急速に傷んでしまった原因だ。ブレーキシュー他、消耗パーツも交換時期なので、この際ピットインして、フルカスタマイズだ!

MTBなライザーバーを導入

やや上部に持ち上がったライザーバーに、角度のあるスレッドステム。オールドなイイ感じだけど、だいぶアップライトになると思われる。

フラットバーの経験が少ないので、まずは組んで乗ってみることに。結果としてはいい具合のポジションだった。

ハンドル形状フラット化!

オールドМTBカスタムの世界では、26インチから、27.5インチへの涙ぐましいインチアップが、けっこう行われている(自分もやってる)。街乗り仕様にインチアップをするぐらいなら、もとより27.5インチ=650Bのランドナーフレームを使う方が、乗り物としては自然ではある。

最近はもっぱら買い物用だし、フレアハンドルの自転車も増えてきた。なので今回は、ドロップでなくても良い気がしてきた。そこでフラットバーの導入だ。

ダイアコンペ・183ブレーキレバーは、MTB黎明期の名作モデルとして復刻されている。
こちらは古いバイクに装着されていた当時モノ。痛みきった塗装を剥離剤で剥がす。アルミ素地は、渋い感じがよかったので、あえて磨かずにそのまま使うことに。

ハンドルは、MTB-AL-154の刻印がある。HLとあるからZOOMのものだ。
グースネックのステムは、カロイのもの。ずいぶん前に入手したが、似たようなハンドル&スレッドステムは、今も一般車で多く使われており、アリエクスプレスなどでも安く入手できる。

こちらは、サンツアーのサムシフター。
今回のハンドル&ステムはそれほどなのに、シフターやレバーなるとやたらこだわるという。パーツの部位によって愛にムラがある。70年代のサンツアーのラチェットは、カリカリ感の質が高い。

やってみたかった組み合わせだ。メイドインジャパンのブレーキレバーとシフターは、操作したくなるイイ感じ。手持ちにあったこのレバーが、フラットバー化に踏み切った理由の一つなのは間違いない。

ライザーバーにカンチブレーキ&レバー、サムシフター。ブームに遅れつつもコツコツ集めてきたオールドМTBなパーツが生きる時がやってきた。

つまり、ランドナーのオールドMTB化。その昔、MTB全盛時代は、ツーリング車不足で、MTBのランドナー化が、けっこう定番のカスタムだった。一方、今回のような「ランドナー⇒MTB」っていう逆パターンは、あまりなかったかも。

ハンドル形状チェンジは、車種を変えてしまう劇薬だ。こいつは楽しくなってきやがったぜ。

【1】オールテラインなカンチブレーキに

シマノ・BR-AT50は、初代デオーレXTと見間違えるけど、実はEXAGEという下位グレードのブレーキ。
でも、デザインも効きも悪くない、隠れ名カンチブレーキといえる。横に張り出したブレーキが80年代な雰囲気を生むポイント。
全部バラして、サビ取り&クリーニング

【2】モノタロウMTBサドルが改良

いろんな自転車にこっそり使っているモノタロウのMTBサドル。604円という驚異的価格ながら、ベーシックさを極めており、目立たないのがいい。

シートレールに難がありポジションが出しづらかったが、セットバックできるように改良された。

デイリーカゴ付きバイクに仕上げ

デイリーバイクとしてのキモとなるカゴ(フロントバスケット)を装着する。街乗りオールドМTBの定番スタイルは米国ウォルドのバスケットだ。もう一つは、昭和インダストリーズのアドバンス+fシリーズで、こちらの装着方法はウォルドより洗練されている。

どちらも、フォーク先のダボもしくは、ハブ軸でステーを支えるタイプだ。最大積載重量は劣るがフォークのしなりなど乗り心地を考えると、カンチブレーキ台座を利用したほうが良いと思われる。見た目もスマートだ。ただアドバンス+fにも、カンチ台座に対応したステーはないようなのでフロントキャリア+バスケットで行くことにした。

【1】フロントキャリアを装着

サギサカのパルミーATB-FRフロントキャリア。2500円程度で入手できる。
多くのカンチ台座付きフレームに対応。このフレームだとちょっと前気味だが汎用品なので仕方ない。鉄ムクのキャリアなので、ブースター的効果もあり、制動が安定した気がする

カンチ台座にフロントキャリアを装着するには、両側にネジがある段付きボルトを使う。ブレーキの固定ボルトでステーを共締めするよりも、動きに干渉がなくベター。最近はランドナー専門ショップ以外では、目にしなくなった

【2】バスケットを装着

無印良品・ステンレスワイヤーバスケット2。1490円。幅37×奥行26×高さ8㎝で、ウォルド137と幅はほぼ同じだ。
取手の部分は外している。何度かコラムで紹介しているので「マネしてますよー」との声もよく聞く。

キャリアへの装着には、米国製のストラップバンド、ワンタイの14インチを使う。
ボレーよりも幅が狭いので無印の網目にピッタリ。

パルミーが前気味に付いてしまったので、キャリアの背の部分をグラインダーでカット。
セットバックして乗せることでカゴ位置のバランスを取ろうと考えた。おそらくこの部分はカットすることになるだろうな、とは想定済みの選択。

キャリアの背が付いている状態でのカゴの位置。
やっぱり前すぎてバランスが悪い。

背をカットしたので、カゴをフレーム側に近づけられスマートな位置に。
キャリアの中央にカゴが乗るようになったので、安定感も高まった。

【3】カラーグリップ&ステッカーチューン

フラットハンドル用にいつか使おうとフリマで何色か入手しておいたカラーグリップ。今回はイエローに決まり。
ハンドルにねじ込んでいたら、手に豆ができた。外す時は、ドライバーですき間を作って水を入れるとスムーズだ。

ハンドメイドバイシクル展のラバネロコーナーで配っていたウェットティッシュ。
フタの部分がフレームステッカーになるかもと貼ってみたらイイ感じ。ラバネロはイタリア語で大根の意味だ。練馬大根にかけている。

買い物バイクの正解は前カゴ

パルミーATB-FRフロントキャリアは、カンチ台座に対応したキャリアだ。これに無印のステンレスワイヤーバスケットの組み合わせが、合計4000円以下で最も廉価で洗練されていると思う(ちょっと加工が必要だったけれど)。

これで、2駅離れた激安スーパーに野菜を買いに行くぞ。まさに大根を運ぶラバネロなのだ。

※この記事はBicycle Club[2025年5月号 No.461]からの転載であり、記載の内容は誌面掲載時のままとなっております。

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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

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