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プロロード選手にとってのグラベルでのレースとは ー クラシカ・ハエンでスペイン人選手に聞く ー

グラベル区間を含むスペイン唯一のUCIロードレース「クラシカ・ハエン」。現役プロ選手たちはこの特異なレースをどう捉えているのか。2026年大会を通して、その実像に迫る。スペイン在住の對馬由佳理がレポートする。

2022年に誕生したグラベル区間を含むロードレース「クラシカ・ハエン」

Photo:Sprint Cycling

2月26日、UCIロードレース「クラシカ・ハエン」でレース後半を独走で逃げ切ったティム・ウェレンス(UAEチームエミレーツ・XRG、ベルギー)が優勝した。今年で5回目の開催を数えたこのレースは、スペインで開催されるUCIカテゴリーの中で、唯一グラベルの区間が設定されているレースである。

近年、グラベルレースの人気は上昇中であるが、スペインでは現役のプロロード選手がグラベルのレースに参加している姿を見かけることはほとんどなく、引退した元プロ選手が、アマチュアサイクリストたちと同じ条件で走っているのが大半である。

いっぽうクラシカ・ハエンは2022年から生まれた新しいレースだが、プロロード選手が参加するUCIロードレースだ。現役のプロロード選手にとって、このクラシカ・ハエンのようなグラベル区間が存在するレースとは一体どのような存在なのだろうか。また、彼らにとってグラベルレースとは、どういう位置づけなのだろうか。2026年のクラシカ・ハエンに出場したスペイン人選手数人と、レースを支えた裏方のスタッフに話を聞いた。

グラベル区間があっても、準備やメンタルは通常通りの選手たち

Photo:Sprint Cycling

最初に、昨年のブエルタ・ア・エスパーニャで一時は山岳賞ジャージに袖を通し、最終的にはスーパー敢闘賞を受賞したジョエル・ニコラウ(カハルラル・セグロスRGA、スペイン)に話を聞いた。なお彼は、第1回大会から毎年このクラシカ・ハエンに出走している選手の一人である。

ジョエル・ニコラウ(写真左)

ニコラウ「僕はこのレースに出るために、特別にグラベル区間を練習で走ったりするようなことはないですね。選手によってはそれが必要な人もいるかもしれませんが、僕は他のロードレースと同じように準備しています。クラシカ・ハエンのようなレースでは、タイヤの空気圧をいつものレースより気にすることはありますが、それは多分アマチュアサイクリストの方がグラベル区間の多いレースに出るときも同じだと思います。そうした意味では、このクラシカ・ハエンでも、僕は特別な準備をしているわけではないです」

では、今年初めてクラシカ・ハエンに出走した選手はどうだったのだろう。今年でプロ生活13年目を迎え、初出走となったベテラン選手のルーベン・フェルナンデス(アニコロール・カンピカルン、スペイン)は次のように語った。

ルーベン・フェルナンデス(写真中央)

フェルナンデス「僕自身、グラベルレースに出たことがほとんどないんです。だから今回もグラベル対応用の練習なんて全然していません(笑)。このクラシカ・ハエンに出走が決まってすごく楽しみにしていたのですが、グラベルレース自体がどんなものなのかよくわからないので、何が起こるのかワクワクしますね」

ちなみにフェルナンデスは今年のクラシカ・ハエンを62位でゴールした数日後、「ハエンのレースはとても楽しかった。あんなにグラベルレースが楽しいなんて思ってもいなかった。でも、脚はいつもと比べてちょっときつかったかもしれませんね」と語っていた。

多くの選手にとって、クラシカ・ハエンのようにグラベル区間の多いレースであっても、決して特別なものではなく、いつものロードレースと同じように準備していると答える人が大半だった。

かつて、イニーゴ・エロセギ(エキポケルンファルマ、スペイン)はインタビューで「U23の世代では自転車に乗るのが上手な選手と上手でない選手が混在してますが、プロのレベルになったら上手な人しかいませんから」と語ったことがある。プロの選手であれば、多少のグラベル区間はいつでもレース対応できる選手がほとんどなのであろう。

元シクロクロス選手はオフロードのフィーリングを確認

一方、このハエンのレースのために簡単な準備をしたと話したのは、ヨナタン・ラストラ(エウスカルテル・エウスカディ、スペイン)である。

レース前にインタビューに応えるヨナタン・ラストラ

ラストラ「オフロードのフィーリングを確かめるために、少し砂利道や土の道を軽く走ったりはしました。でも本格的なトレーニングではなくて、あくまでもフィーリングを確かめるためだったので、距離も時間も短いものでしたね。
グラベルを走るときに気をつけることは、カーブするときに自転車を立てた状態で曲がる意識を持つことでしょうか。僕らロードの選手は舗装路でハイスピードで走っているときにカーブがあると、それこそバイク(オートバイ)の選手並みに自転車を傾けて曲がります。でも、これをグラベルでやると落車やコースアウトの可能性が高くなるので、オフロードでは自転車を立てたままカーブするように意識してます」

実はラストラはロード選手になる前に、スペインでトップクラスのシクロクロス選手であった経歴を持つ。そうした背景を見ても、グラベルレースは好きなタイプであろうが、そんな彼でもあくまでグラベルレース用の練習は、通常のロードトレーニングに少々オフロードを加えた程度のものであった。

レースを支えるスタッフにとってのグラベルレースとは

クラシカ・ハエンが開催されるのは、毎年カーニバルの時期

今年のクラシカ・ハエンが開催される直前、アンダルシア地方をはじめとするスペイン南部に大雨が降り、場所によっては洪水被害も発生した。幸いクラシカ・ハエンが開催されたウベダの町では大きな被害はなかったが、それでもグラベル区間の一部に問題が発生し、レースの開催直前にコースが一部変更されることになった。

このコース変更の影響を思わぬ形で受けることになったのが、このレースを取材していたカメラマンや記者たちである。

大雨の影響が残る土の道のぬかるみは相当なもので、4WDの車でもスタックすることになった。また、グラベル区間は非常に細い道が多く、元々車でコースに近づくことが難しい区間も少なくない。

こうした状況を経験した記者やカメラマンの中から「雨が降ったクラシカ・ハエンは、自転車にはパリ〜ルーベと同じくらいに厳しいレースになるし、車にとってはパリ〜ダカールと同じくらい過酷になる」という言葉が生まれることになった。

グラベルレースの特別さは、今回クラシカ・ハエンに出走した選手以上に、レースを支えるスタッフたちが強く感じていたのかもしれない。

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Bicycle Club編集部

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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

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