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原宿に“富士山ゼロ合目”が出現。SALOMON「生まれ変わり茶屋」で知る、山に登るということ

富士山に登ると聞いて、どこから歩き始める姿を想像するだろう。五合目から山頂へ向かう光景を思い浮かべる人も多いかもしれない。

けれど、かつての富士登山は麓から始まっていた。

東京・原宿のポップアップスペース「THE PLUG(ザ プラグ)」で開催されるSALOMON(サロモン)の期間限定イベント「生まれ変わり茶屋」は、都市の真ん中にいながら、富士山麓の歴史や文化、そして麓から山頂へと続く道の物語に触れられる体験型イベントだ。

文◉VINAVIS

そもそも、富士山の「ゼロ合目」とは?

▲葛飾北斎《冨嶽三十六景 諸人登山》東京富士美術館蔵 「東京富士美術館収蔵品データベース」収録

かつての富士登山では、麓の町・山梨県富士吉田市から歩き始める「ゼロ合目からの登山」が行なわれていた。

北口本宮冨士浅間神社から富士山頂へと続く「富士みち」。当時、このゼロ合目から山頂までの道は、単なる登山道ではなく、“生まれ変わる”ための信仰文化と結びついた道として歩かれていたという。

今回のポップアップの名称である「生まれ変わり茶屋」も、そんな富士山麓に残る歴史や文化を背景にしている。

山頂に立つという結果だけでなく、麓から一歩ずつ歩いていく。その道のり自体に意味があったことを知ると、富士登山の見え方も少し変わってくる。

なお、今回のポップアップ会場では、アパレルやフットウエアを含む商品の販売は行なわれない。モノを買うためではなく、まず富士山の背景を知る。そんな山との新しい接点をつくる場所とも捉えられそうだ。

歩く、渡る、願う。原宿でたどる“生まれ変わり”の道

ポップアップ会場は3つのエリアで構成される。

単に展示を眺めるのではなく、富士みちを歩き、三途の川を渡り、願いを記し、最後に茶屋へ。ひとつの道をたどるように体験していく仕掛けだ。

鳥居をくぐり、「富士みち」へ

入口の鳥居をくぐると、北口本宮冨士浅間神社から富士山頂へと続く「富士みち」をイメージした空間が広がる。

緑や砂利道などを使い、実際の登山道をイメージして再現。その道を進みながら、伝説上の「三途の川(遊境)」を渡る構成になっている。

原宿という都市のなかで、日常から山の世界へと足を踏み入れていく。その境目を、空間そのものをとおして感じられる体験になりそうだ。

「生まれ変わりたい自分」を絵馬に書く

続いて用意されているのが、絵馬の願掛け体験だ。

テーマは、「生まれ変わりたい自分」。

来場者が願いを書いた絵馬は、北口本宮冨士浅間神社へ納められ、お焚き上げされる。

かつて“生まれ変わる”ための道として歩かれた富士みち。その物語に触れながら、現代を暮らす自分なら、なにを願うだろう。そんなことを考える時間にもなりそうだ。

最後は「茶屋」でひと休み

道の先には「茶屋スペース」が設けられる。

来場者には富士山麓にゆかりのあるドリンクが用意されるほか、オリジナルの手ぬぐいやステッカーもプレゼントされる。

ドリンクの受け取りには、サロモンのメンバーシッププログラム「S/PLUS(エスプラス)」への会員登録が必要。ノベルティはいずれも数量限定で、なくなり次第終了となる。

原宿にやってきた「茶屋」の向こうには、本物の富士吉田がある

今回のポップアップの背景には、サロモンと富士吉田市が進める継続的な取り組みがある。

サロモンは2025年3月、山梨県富士吉田市と包括連携協定を締結。「Mt. FUJI Re-Style Project(マウントフジ リスタイル プロジェクト)」をスタートした。

富士山を含む自然や、富士吉田市がもつ地域資産の価値や魅力をあらためて掘り起こし、新たな価値として発信していくプロジェクトだ。

その取り組みによりリニューアルしたのが、富士山吉田口登山道の名所「中ノ茶屋」。この夏、その中ノ茶屋が「生まれ変わり茶屋」として原宿に登場する。

つまり、このポップアップの向こう側には、本物の富士吉田がある。

原宿で富士みちの存在を知り、その歴史に触れることが、いつか実際の富士吉田や登山道へ足を運ぶきっかけになる。今回のイベントには、そんな街とフィールドをつなぐ入口としてのおもしろさもある。

なぜSALOMONが、富士山の「文化」を伝えるのか

シューズやウエアをつくるアウトドアブランドが、なぜ地域の歴史や文化にまで関わるのだろう。

「Mt. FUJI Re-Style Project」が目指しているのは、観光スポットを紹介することだけではない。

富士山や富士山麓が抱える課題に対し、富士吉田市や地域事業者とともに、自然や文化の保全、安全登山の啓発、観光スポットの魅力や価値の再創生などに取り組む。さらに、地域に残る歴史・文化資源を活かし、市内への回遊や地域経済への貢献も目指している。

山で使う道具をつくることと、その道具が使われる山や、周囲にある文化を未来へつないでいくこと。

両者は、一見離れているようでいて、じつは地続きなのかもしれない。

原宿を、本当の「ゼロ合目」にする

 

今回のポップアップで体験できるのは、もちろん本物の富士登山ではない。

けれど、富士山へ麓から歩いていた歴史があることを知る。「ゼロ合目」という登山の入口を知る。富士吉田の町から山頂まで、ひとつの道と物語が続いていることを知る。

それだけでも、次に富士山を見る目は少し変わるはずだ。

そしていつか、「本物の富士みちを歩いてみたい」と思ったなら、原宿で富士山の物語に触れたその瞬間が、その人にとっての“ゼロ合目”だったといえるのかもしれない。

街で知ることから、山は始まる。

原宿に現れた「生まれ変わり茶屋」は、誰かがフィールドへ踏み出すための、もうひとつのスタート地点になりそうだ。

SALOMON 生まれ変わり茶屋

  • 期間:2026年8月10日(月)〜8月16日(日)
  • 営業時間:11:00〜20:00
    ※8月10日(月)のみ16:30〜20:00
  • 会場:THE PLUG(ザ プラグ)(東京都渋谷区神宮前6-12-9)
  • 参加費:無料

来場特典

  • 山梨・富士山麓にゆかりのあるドリンク
    S/PLUS会員登録が必要
  • オリジナル手ぬぐい
  • オリジナルステッカー
    ※数量限定、なくなり次第終了。

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PROFILE

VINAVIS 編集部

VINAVIS 編集部

アウトドアフィールドへ誘うメディア、そして自然のなかにいるような心地よさと冒険心をもって生きる人々を応援する新メディア。厳しい自然環境で磨かれた「機能美」や「哲学」を、都市生活というフィールドにマッチするシーンにを訴求します。またアウトドアで使われる機能やアイテムに触れることで、意識せずに自然とフィールドへと近づいていく気運を醸成します。

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