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着実な進化と変わることのない価値|S-Works Aethos 2

Aethosというバイクが好きなのである。Aethos PROを3年前に購入してから、あちこちでのロードライドを楽しんでいるが、飽きるということがない。正直なところ、意図してトーンの抑えられたカラーリングや、クラシカルなロードバイク然していないフレームのジオメトリーと見た目は、所有して愛でるのには不十分であるけれど、乗るという一点において自分のロードバイクの楽しみ方とベストマッチしていて、まだまだ乗り続けたいと思っている。毎回「いい……」と思わせてくれるプロダクトというのは、自転車を離れてもそうそうあるものではない。

そのAethosの次世代モデル「Aethos 2」が2025年末に登場した。もちろん興味はあったが、なにせ所有している初代に何の不満も無いので、特に深く調べることもなかった(こんな記事を書き始めていて矛盾するようだが、Aethosのいいところは、それ以外のバイクへの興味を失うことだ。それが第二世代だとしても)。初代を愛車としていることを知るあるメディアの編集者が、Aethos 2のインプレッション記事を依頼したい旨の連絡をくれたが、諸般の事情でそれは叶わず。ただ新型の登場にあまり高揚してはいなかったので、そこまで残念でもなかった。

初代Aethosは所有するPROグレードに加え、COMPS-WorksSPORTと一通りのグレードに乗ったことがある。どのグレードであっても、Aethosの良さがあって、ローグレードのモデルでも充分にバイクの素質が感じられる。速さを求めない私のようなサイクリストであればどれを買っても、幸せになれるだろう。

とはいえ、S-Worksグレードのシャープさはやはり際立つ。軽量バイクとして脚光を浴びたAethosの良さが詰まっている。そして今回、初めて乗るAethos 2はS-Worksグレードである。

明確に良くなった点

まず驚いたのは、――初代ではほとんど唯一のネガだった――、上りでのスカスカ感が解消されていたこと。初代はバイクが軽いのとジオメトリーの関係で、上りに入って踏みつけるようなペダリングをすると、入力に対してグッ、グッと点と点で進んでいくイメージがあった。踏みつけるペダリングではなく、スムースなペダリングをして初めてバイクが線的に進んでいく感覚があったのだ。ロングライドなどで足が売り切れかけているとペダリングが雑になり、上りのリズムが悪くなる感覚(スカスカしていると感じる)があったのだが、これが見事に解消されていた。

もちろん走らせ方、ペダリングを意識的にすれば初代Aethosでもこのクセとは折り合いがつけられるのだが、Aethos 2ではあまり深く考えずペダリングをしてもオートマチックにスムーズな進み方をするイメージなのだ。これはいい。この特性は緩斜面の下りや平坦路で重めのギアをかける時も同様で、踏みつけるような雑な入力に対してややロスしていたところが解消されている。

テストバイクはスペーサーがたっぷり積まれたアップライトなハンドルポジションのセッティング。モデルアップデートに伴うジオメトリー変更の目的の一つはこうしたポジション幅の拡大だという。乗ってみて正直なところやや高いと感じたが、目線が上がり胸が開くポジションも悪くない。リラックスして乗ろう、とバイクに言われているよう。

アップライトなバイクにこそエアロ

そしてモデルチェンジで見た目上最大の変化であるケーブル内装の恩恵がここで感じられる。明らかにダウンヒルや平坦路の高速走行時に無駄な引っ掛かりがない。それはバイクの僅かな進み方の差というよりも、わずかに聞こえるノイズやハンドル周りの抵抗感に現れる。時速50kmを超える走行中も、すごく静かで、そこに自分とバイクと道しかないような世界が立ち現れる。

攻撃的なポジションのエアロロードバイクにもはや必須のインターナルケーブルだが、こうしたアップライトなポジションのバイクにだって恩恵はある。むしろ、ライドへの没入を促すという意味で、Aethosのようなバイクにこそ、ケーブル内装化が生きてくる。

エアロに振ったバイクでないことは一目瞭然だが、それでも今日のバイクとして空力をおろそかにはできない。セットアップのROVALのハンドルバー「ALPINIST COCKPIT II」は、バートップが扁平しエアロ性能を向上。それ以上に、上ハンドルの握り部分の面積が増えて長い登坂で非常に快適だった。リラックスして登ることができる。

自分なりの速さに妥協しない

私はレーサーではないし、先に「速さを求めない」と書いた。これにはやや語弊があるかもしれない。1秒を争うような速さは必要ないが、それでも自分なりの速さは追求したい。他者と競うのではなく、自身との対話。気持ちよく追い込み、気持ちよくバイクを進ませる喜び。勝ち負けではなく、充足をもたらしてくれるバイクがAethosであるとかねてから思っているが、新世代のAethosもまさしくそうしたバイクだった。「自分なりの速さ」を、この一台とじっくり追求してみたい。

S-WORKS AETHOS 2

フレームセット価格:770,000円
完成車価格:1,760,000円(DURA-ACE DI2 / SRAM RED AXS)

先代よりもヘッドチューブが長くなりアップライトなポジションを実現している
タイヤクリアランスは35mmまで拡幅。現代的なライドのニーズに応える
新たにリアハンガーはUDH対応となっている

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PROFILE

小俣 雄風太

小俣 雄風太

アウトドアスポーツメディアの編集長を経てフリーランスへ。その土地の風土を体感できる方法として釣りと自転車の可能性に魅せられ、現在「バイク&フィッシュ」のジャーナルメディアを製作中。@yufta

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