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シアトルの風景を、日常着に。Outdoor Research「JAPAN EDITION」

アウトドアブランド「Outdoor Research(アウトドアリサーチ)」から、日本向けのプロダクト「ジャパンエディション」が登場した。今回展開されるのは、「Sound Light Collection(サウンドライトコレクション)」と「La Push & Sol Duc Wool Collection(ラプッシュ&ソルダックウールコレクション)」という、アプローチの異なる2つのコレクションだ。

前者はシアトルの水域であるPuget Sound(ピュージェット湾)の風景や空気を背景に、軽さや通気性を備え、後者はワシントン州のオリンピック半島を背景にウールの温もりを活かしている。それぞれ方向性は異なるが、根底にあるのは、アウトドア由来の機能を過剰に主張することなく、日常着として自然な姿へ落とし込むという試みだ。

アウトドアの機能は、私たちの日常のなかでどのような姿をしているべきなのか。そのひとつの回答が、このふたつのコレクションに表れている。

文◉VINAVIS

シアトルの風景から、服を考える

アウトドアリサーチは、1981年にシアトルで誕生したアウトドアブランドだ。創業者のロン・グレッグがデナリ遠征で経験したゲイターのトラブルをきっかけに、自らその問題を解決するための製品開発に着手。以来、フィールドで直面する問題に機能で応えるという姿勢を軸に、さまざまなアウトドアプロダクトを生み出してきた。

その拠点であるシアトルは、都市の営みと豊かな自然環境が隣り合う土地でもある。今回のサウンドライトコレクションの着想源となったのが、街の西側に広がるピュージェットサウンドだ。

ちなみに、コレクション名にある「サウンド(Sound)」は“音”のことではない。地理用語では、海峡よりも広い水域や入り組んだ内海などを指す言葉で、ピュージェット湾もそのひとつ。複雑な海岸線の向こうに森や山々が連なる水域は、シアトルという街の風景をかたちづくる存在でもある。

水面と深い森が交差する風景。冷たく湿った空気と都市の営みが出会う場所。この土地の環境を背景としてプロダクトの思想を育んできたブランドが、日本の日常に向けた服を考えるとどうなるのか。

それは、単に機能的なアウトドアウエアをそのまま街へ持ち込むことではない。サウンドライトコレクションは、その風景を身に纏うかのように、アウトドアで培われた機能を日常の速度へとなじませている。

USアーミーが信頼を寄せる“実戦主義”ギア。アウトドアリサーチのアレートモジュラーグローブ

USアーミーが信頼を寄せる“実戦主義”ギア。アウトドアリサーチのアレートモジュラーグローブ

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静かな見た目に、動ける機能を。Sound Light Collection

サウンドライトコレクションは、軽量で蒸れにくく、動いているときも立ち止まっているときも、快適さを保ちやすい着用感を備えている。

ラインナップのひとつ「Sound Light Crew(サウンドライトクルー)」は、一見するとシンプルなクルーネックスウェットのような佇まいだ。しかし、脇下には通気性を確保するためのメッシュの切り替えが施され、袖口には動きやすさと着用時の安定感に配慮したサムホールが備えられている。

Sound Light Crew(サウンドライトクルー)

▲Sサイズ着用(モデル身長167cm)
  • ¥24,200
  • サイズ:S〜XL(ユニセックス)
  • カラー:コースタルサンド / ハーバーブルー、ダークネイビー / サミットホワイト、フォージグリーン / サンセットオレンジ
  • 素材:ポリエステル100%(表地:MINOTECH、裏地:Octa CPCP)
▲クルー・フーディともに、甲を覆ってくれるサムホール仕様。

もうひとつの「Sound Light Hoodie(サウンドライトフーディ)」も同様に脇下へメッシュ機構を取り入れ、首元にはスナップボタンを配置。着用中の温度調節に配慮したつくりとなっている。

Sound Light Hoodie(サウンドライトフーディ)

▲Mサイズ着用(モデル身長175cm)
  • ¥26,400
  • サイズ:S〜XL(ユニセックス)
  • カラー:ダークネイビー / サミットホワイト、コースタルサンド / ハーバーブルー、フォージグリーン / サンセットオレンジ
  • 素材:ポリエステル100%(表地:MINOTECH、裏地:Octa CPCP)
▲左)蒸れを解消するメッシュ素材ベンチレーションが脇下に配置されているのはフーディ・クルーともに共通。右)首元のスナップボタンは保温性とシルエットの調整ができる。

興味深いのは、こうした機能を排除するのではなく、日常着としての外見を崩さないかたちで服のなかへ潜ませていることだ。

一見すれば、ミニマルなスウェットとフーディ。その内側には、動くことを前提として培われてきたディテールが静かに機能している。機能そのものをデザインの主役にしなくても、必要なときにはきちんと働く。その控えめな存在感が、サウンドライトコレクションらしさなのだろう。

サウンドライトコレクション
ブランド公式サイト

雨の森と、日本の“編み”

もうひとつのラインであるラプッシュ&ソルダックウールコレクションは、ワシントン州オリンピック半島に広がる温帯雨林や海岸の情景を背景としている。

重く湿った空気が流れ込む海岸の地「La Push(ラプッシュ)」と、温帯雨林に囲まれたエリア「Sol Duc(ソルダック)」。そうした湿潤な自然環境を背景に、このコレクションは形づくられている。

ここで目を引くのが、ウール素材の編みと起毛加工に定評のある日本の「Yetina(イエティナ)」をサプライヤーに迎えていることだ。

イエティナ公式サイト

アメリカ北西部の厳しくも静かな自然環境を背景とするプロダクトに、日本国内で培われてきた編みと起毛の技術が組み合わさる。

土地の風景と、その温度を服へと置き換える素材。そのふたつが交わる成り立ちそのものにも、ジャパンエディションという名の意味が見えてくる。

同じウールを、異なる温度で

ラプッシュ&ソルダックウールコレクションでは、ウール配合率の高いイエティナの素材を用いながら、仕立ての違いによって温もりと軽さという異なる個性を引き出している。

「La Push Wool Crew(ラプッシュウールクルー)」は、内側の起毛パイルを長く立たせた構造が特徴だ。イエティナが培ってきた編みと起毛の技術によって、ウールが空気を多く含む設計とし、着用した瞬間から温もりを感じられる。厚みがありながらも硬さのない、スウェットライクな一着に仕上げられている。

La Push Wool Crew(ラプッシュウールクルー)

▲Sサイズ着用(モデル身長167cm)
  • ¥28,600
  • サイズ:S〜L(ユニセックス)
  • カラー:クラウドグレイ、モスグリーン、パープル
▲首元には、ヴィンテージスウェットを思わせるVガゼット風のディテールを配置。クラシックなスポーツウエアの意匠が、ラプッシュウールクルーのスウェットライクな佇まいを際立たせている。

一方の「Sol Duc Wool Long Sleeve Tee(ソルダックウールロングスリーブティー)」は、同じくウール配合率の高いイエティナの素材を使用しながら、起毛を抑えた軽やかな仕立てを採用。一枚着としてもレイヤーとしてもなじむ、ミニマルな着用感に仕上げた。

Sol Duc Wool Long Sleeve Tee(ソルダックウールロングスリーブティー)

▲Lサイズ着用(モデル身長175cm)
  • ¥26,400
  • サイズ:S〜L(ユニセックス)
  • カラー:モスグリーン、クラウドグレイ、パープル
▲裾の両サイドにはスリットを設け、腰まわりの動きやすさとレイヤリング時の収まりに配慮。軽やかなロングスリーブとしての着用感を支える、さりげないディテールだ。

同じウール素材を使いながら、パイルの長さや起毛のさせ方を変えることで、ふたつの服にはまったく異なるキャラクターが与えられている。

片や、空気をたっぷりと含み、身体を包むような温もりをもつクルースウェット。片や、より軽やかに身に纏い、重ねることもできるロングスリーブ。ひとつの素材が、仕立てによって異なる温度をまとっている。

服から、行き先を決めなくてもいい

軽さや通気性を重視したサウンドライトコレクションと、ウールの温もりや肌触りを引き出したラプッシュ&ソルダック ウールコレクション。

アプローチも素材も対照的だが、共通しているのは、アウトドアウエアとしての機能を過剰に主張せず、日々の生活のなかへ自然な姿で落とし込んでいることだ。

アウトドアの服だからといって、その機能をことさらに見せる必要はない。ジャパンエディションの4型から見えてくるのは、機能を服の奥へ静かに収めながら、日常着としての佇まいを整えるというひとつの考え方だ。

あらかじめ用途や向かう場所を決めて、服を選ぶのではなくてもいい。いつものように袖をとおし、その日の時間をすごす。その先で思いがけず遠くへ出かけたくなったとしても、そのままでいられる。

そんな佇まいに、これからの機能的な日常着のひとつのあり方が見えてくる。

ジャパンリミテッド
ウールコレクションはこちら!

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VINAVIS 編集部

VINAVIS 編集部

アウトドアフィールドへ誘うメディア、そして自然のなかにいるような心地よさと冒険心をもって生きる人々を応援する新メディア。厳しい自然環境で磨かれた「機能美」や「哲学」を、都市生活というフィールドにマッチするシーンにを訴求します。またアウトドアで使われる機能やアイテムに触れることで、意識せずに自然とフィールドへと近づいていく気運を醸成します。

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