
ああ女王様っ、ツボミが、取り巻きがビミョーですぞッ!?「シラネアオイ」|植物ライター・成清 陽のヤマノハナ手帖 #57
成清 陽
- 2026年06月07日
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登山&撮影をライフワークとする花ライターがお送りする、高山植物の偏愛記。静かに、しかしアツ~く、お花をご紹介します!
春は駆け足で去り、すでに初夏。なんだか今年は、蒸し暑くなるのが早い…と思ったら、季節外れの台風到来。夏山登山が、まだ遠く感じます。さて、そんなビミョーなシーズンにぴったりなお花といえば、ビミョーにツボに入ってくる、このお花かなと。清楚可憐でありつつ、なかなか個性的なお姫様にご登場いただきます!
可憐で気高き「女王様」

山歩きをしていると、「ブナ林」という環境がございまして。あー、これなにかといいますと、あー、標高1,000m付近の、あー、ブナというドングリの仲間がですね…。とまあ、教授っぽい口語調にしてみたものの、「あー」が多すぎて読みづらい書きづらい(笑)。
ということで、ビミョーキャラからフツーに戻ってご紹介するのが、こちらシラネアオイさん。とってもとっても華やかなので、人呼んで”山野草の女王”…ってさ、高山植物関係で女王、なんか多くね?ちょっとビミョーな気分ですっ。
Data
- シラネアオイ(キンポウゲ科)
- 一般的な花期:5月~6月
- 主な生育場所:亜高山の樹林帯
一属一種って、そんなスゴイの?

存在感も良き、薄紫カラーも良き、それでいてやや控えめで女性的なところも良き!で、さらに「貴重」と来たもんだ。ですが、ちょこっと気になるのが貴重の理由”一属一種”。
生物の分類には「■■目▲▲科●●属」という、例えるならば「編集局第一編集部ランドネ係」といった部署名みたいなもんがあります。で、シラネアオイさんのご所属は、「キンポウゲ目キンポウゲ科シラネアオイ属」で、シラネアオイ属は彼女ひとり。つまり、会社でひとりポツンと窓際族…じゃなくて、孤高の存在なのでありますっ!
希少カットすら、ビミョー

なかなかに伝わらない貴重なお花、シラネアオイ。その希少性は「日本固有種」といったほうが、わかりやすいかも。で、じつは筆者、数年前からこのお花のツボミ撮影に挑み、幾度も惨敗しておりました。そして今年、ついについに鍋平高原にて、ご尊顔を拝むチャンスに恵まれたのです!
そう、じつはシラネアオイ、このように「葉っぱに包まれて花開く」ケースがあるようで。これ、超絶貴重なカットなんですが、ビミョーすぎて、これも伝わらぬ…とにかく、めっちゃ苦労したんだヨっ!
美人にはムシがつきもの

「この連載だと、どんな花もビミョーだなと感じちゃう」。そんな危機感をもった読者のアナタは正しい。でも、嘆かわしいですが、もうひとネタ、アイロニーでダメ押しします(ニヤリ)。
シラネアオイを取り巻く虫たちは、”腐ったご飯にタカる”系に見える羽虫ばかり(※実際はそうじゃないんだけど)。うーんまあ、厳しい山中でも暮らせる小さな虫を利用するのは、繁殖戦略としては悪くない。ただ、女王たるアナタが、若干、腐女子に見えますことよ~!?ホ、ホ、オホホホ~。
唯一ツッコミどころに欠けるのは

もはやなんのキャラだって? そりゃアナタ、今回のテーマからして”ビミョー”でしょっ! とまあ、崩壊しながらお送りしてきましたが、ラストカットは種にしときましょうか。なんというか、まあ、これはこれでツッコミどころのない、そのー、キンポウゲ科らしい果実でして…。
あー、これがま、見られますとね、あー、咲いたのね、ってわかるんですなあ(教授キャラ)。…これまでシラネアオイのことを散々ビミョーと申しましたが、今回は筆者のキャラが、もっともビミョーでございました。合掌ッ。
さてさて、今回ご紹介してきた、シラネアオイ。いかがでしたでしょうか?最後だけマジメに語っておきますと、近年のニホンジカ増殖で、本州のシラネアオイは減少傾向です。
日本固有種、そして「『シラネアオイ科』とすべき」という意見があるほど独自性の強い、この女王様。彼女を愛で続けるためには、我々日本人がガンバらなくてはいかんのんです。自然を保つムズカシさを教えてくれるという意味でも、とっても貴重なお花です!!
それでは、また。
皆様のココロに、素敵な花が咲き誇りますように。
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