
ライド19 レビュー|サッカニー【はいてみた。走ってみた。第7回】
RUNNING style 編集部
- 2026年05月28日
シューズを新調したい、走り始めたい、今季はステップアップを……。
だからこそ 「シューズ迷子」が増えがちな、新しい季節を迎えたいま、『RUNNING style』では、シューズ・レビューを数回にわたってお送りしている。
第7回は、アメリカで最も歴史のあるランニング・シューズのブランドとして知られるサッカニーだ。 そんなサッカニーの最新シューズ「ライド19」のレビューをお届けする。
【フィット感】心地よく、かつ“ソリッド”

足入れの感覚はとてもスムーズ。シュータン(いわゆるベロ)や履き口の当たりがソフトだ。そして歩いてみる……と……これは、なんといえばいいのだろう、履いた瞬間のやわらかな印象から一転、「気が引き締まる」。
わたしが走ることが、社会課題の解決につながる、ような気がする。つながらないが、わたしは走る。いや、走りたくてならないのだ、地球のために。気が引き締まる。背筋が伸びる。
歩いただけでも、ほかのどのシューズとも違う。「ソリッドな」着地感と前進感といえばいいのだろうか。こういう感覚は初めてで、そして好きだ。
ゆっくりと走ってみる。しっかりと地面をとらえ、足が地球へと踏み込んでいることが実感できる。軽快に蹴り出せていることが実感できる。

また、わたし的に好印象なのは、足先の自由度と通気性だ。足先が非常に快適で、動かしやすい。加えて前足部の甲部分にある、大きめのエアホールのおかげだろう、シューズ内の空気がしっかりと循環していることが、よくわかる。

一方で、カカト周りや履き口、シュータンの上端部などの、肌に直接触れる部分はやわらかく、この細やかな配慮は、わたしの場合は安心感につながる。
気は引き締まるのだが、なぜか「圧」がない。随所から、わたしが「自由」さや「自然」さ、安心感などを感じるからではないだろうか。
【走り心地とグリップ】ソリッドな乗り味

スピードを上げてみる。ミッドソールの存在感をしっかりと感じる。路面の細かな凹凸を足裏に伝えず、まるでフラットなソールの上を走っているような独特の感覚が心地いい。
ソリッドな走り心地なのに左右のグラつきがなく「まっすぐに」走れている実感がある。もう一度スピードを落としてみる。カカト着地の衝撃はしっかりと吸収しつつも、中足部から前足部にかけてはとくに適度な「ソリッド」感を残す着地感。やり過ぎなクッション性による“もたつき”がない。

もうひとつ気づいたのは、アウトソールのラバーが生み出すのだろうか、強力なグリップ力だ。
おそらくアウトソールのラバー形状と配置により、地面をしっかりととらえてくれる。「これなら大丈夫」と思わせる頼もしさがある。こうした印象は坂道(上り・下り)や階段でも変わることはなかった。
【Focus】毎日履きたくなる、“圧のない”一足

「ライド19」から最も強く感じたのは、「強制力ゼロ」の心地よい、わたしとの距離感だ。
「わたしを履いたからには、そのとおりに走ってくださいね」というようなプレッシャーが一切ない。サポートし過ぎるのではなく、あくまで自分の力で走ることをそっと手助けしてくれる「伴走者」や「気のおけないパートナー」のような存在といえる。
たとえるなら「本質的な家庭料理」。具材は少なく派手なおかずはないが、素材と作りがしっかりとしていて安心でき、毎日食べても飽きがこない。
圧がない。適度なクッション感ゆえに自身の筋力をしっかりと使えるのではないか。だからこそ、自身の足で走っている実感につながるのではないか。そして、だからこそ走る筋力へのよい影響も生まれ、日々のトレーニング効果も期待してしまう。
ソリッドな乗り味と、255gという軽さからか、足がスッと前に出て、自然とペースを上げたくなる。5kmや10km、あるいはハーフマラソンをさらっと気持ちよく駆け抜ける自分を妄想してしまう。
妄想はするが、毎日ハーフマラソンはなかなか難しい。が、自分なりのペースと距離なら、毎日とお約束はできないが、かなりの頻度で履いて走れそう。なぜなら圧がないから。
……最後にひとつだけ。
わたしは「利き酒」ならぬ「利きランニング・シューズ」で「ライド19」を当てる自信がある。
※前モデルを混在させた「利きランニング・シューズ」は勘弁してください。
以上がわたしの独断と偏見に満ち満ちた、「ライド19」のシューズ・レビューとなる。
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今回、各ブランドのシューズ・レビューを担当するのは、『RUNNING style』編集部のわたし、ヨシダ。……ということは、もちろんわたしの主観が、これでもかと注ぎ込まれている。
本来、眼の前のシューズは●●なランナーに向けたシューズ、なのかもしれない。
が、わたしの、インプレッションなので、▼▼な印象(インプレッション)、だから、わたしだったら◆◆ なシーンで走りたい、といった『具だくさん』な、主観だらけとなる。
そんなわたしからの「具」や主観がある意味、読み手のみなさんへの参考や提案につながるとよいなと考えている。シューズの楽しみ方は人それぞれだ。ひとつの感想として、しかしひとつの感想として、シューズ選びの参考にしていただけたらうれしい。
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なおシューズのセレクトにあたっては、「トレーニングからレースまで対応でき、ビギナー・ファンランナーからフルマラソン・サブ4を目指す中級ランナーに最適な一足」という前提で各ブランドにお願いしている。
また、覚えておいてほしいのは、今回のインプレの目的は決して「比較」ではないということ。
順位をつけるような相対評価ではなく、それぞれのシューズがもつ、そのシューズだけの価値を見出す絶対評価が、『RUNNING style』として大切にしたい視点だ。
「Find your pace」。
『RUNNING style』が掲げる、ランナーに向けたこの言葉どおり、各ブランドにはそれぞれが信じるペース(≒ オリジナリティ)を追求してほしいと考えている。
●スペック: ライド 19
商品名:ライド19
価格:¥20,900(税込)
サイズ展開:25.0〜29.5cm
重量:約255g(メンズ / 片足)
●問い合わせ SAUCONY(サッカニー)
公式オンラインストア https://saucony.jp/
- BRAND :
- RUNNING style
- CREDIT :
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◎Photo 伊東武志 Takeshi Ito
◎Edit & Writing: 吉田健一 Kenichi Yoshida
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