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琵琶湖岸を走り、古い町並みやヴォーリズ建築を訪ねるプチビワイチ|滋賀・福井旅先で自転車歩き

琵琶湖とその周辺の名所をぐるっとつなぐ、ナショナルサイクルルート「ビワイチ」を抱える滋賀県。レンタサイクルと電車やバスなどの公共交通をうまく組み合わせれば、荷物いらずで気軽にサイクリングが楽しめます。今回は琵琶湖西岸の高島市を拠点に、レンタサイクル×電車で“プチビワイチ”を満喫する、ゆるっとお気軽サイクリングをご提案します!

JR新旭駅前でレンタサイクルを借りてスタート!

サドルの高さを合わせ、ヘルメットをかぶったら出発!

旅のスタート地点は、JR湖西線の新旭(しんあさひ)駅です。京都から新快速で約45分。アクセス良好で、サクッと旅気分になれる距離感がうれしいポイント。西口を出るとすぐ目の前にビルが見えるので、その中へGO!そこにある「びわ湖高島観光協会」がレンタサイクルの窓口になっています。

「びわ湖高島レンタサイクル」では、普通自転車はもちろん、クロスバイクやeバイクもレンタルOK。ただし、全車種がそろっているのは新旭駅前だけなんです。せっかくなので今回は、風を切って走れるクロスバイクをレンタルすることにしました!

しかもここ、観光案内所も兼ねているので、いろいろと教えてもらえます。。無料マップやパンフも充実しているので、地元のおすすめスポットを聞いてみるのが大正解です。

スタッフさんいわく、「近江高島駅周辺は古い町並みがいい感じで、近江今津駅のあたりはヴォーリズ建築がたくさん残ってますよ〜!」とのこと。全部自転車で回るとちょっと距離が長めなので、新旭駅→近江高島駅までサイクリング→そこで自転車返却→電車で近江今津駅へ移動して町歩きという“いいとこ取りルート”で行くことにしました。

今回借りたのはクロスバイクタイプ。太めのブロックタイヤで、ちょっとした段差もへっちゃらです。借りられるのは新旭駅前だけですが、返却はどの駅でもOKなのがありがたいですね。

手続きを済ませたら、スタッフさんに見どころをあれこれ質問。観光案内所がレンタル場所なので、出発前のワクワクが一気に高まります!

JR新旭駅前のびわ湖高島観光協会は、びわ湖高島レンタサイクルの窓口のひとつになっています。

レンタサイクル貸出&返却窓口

  • JRマキノ駅構内観光案内所  9:00~17:00 定休日なし(12/29~1/3休業)
  • JR近江今津駅構内観光案内所 9:00~13:00 定休日なし(12/29~1/3休業)
  • JR近江高島駅構内観光案内所 9:00~17:00(4~12月) 9:00~14:00(1~3月) 定休日なし(12/29~1/3休業)
  • びわ湖高島観光協会 (新旭駅前)9:00~17:00 定休日なし(12/29~1/3休業)

車種と料金

  • 普通自転車   500円/日
  • クロスバイク 1000円/日 ※新旭駅前でのみ貸し出し。他駅へ乗り捨て可能
  • eバイク    2000円/日 ※新旭駅発着のみ。宿泊利用不可

フラットで走りやすい琵琶湖周辺をサイクリング

さあ、いよいよ出発です!

新旭駅から最初の目的地「STAGEX(ステージクス)高島」までは、交通量もほどよく、道もほぼフラット。肩の力を抜いてスイスイ走れちゃいます。この日はお天気も最高で、しかもビワイチの周遊イベント中。エイドステーションが開いていたこともあって、サイクリストが次々立ち寄っていていい雰囲気でした。

STAGEX高島には、道の駅だった頃の名残でもある赤い風車が残っていて、ちょっとしたランドマークになっています。

11月8日、9日にはビワイチの日 特設エイドステーションが設置された

STAGEX高島を出たら、ビワイチルートを南へ。目の前に広がるのは、左手に琵琶湖を眺めながら走れるオープンな湖岸ロード!「琵琶湖ってこんなに大きいんだ…!」って実感できる、気持ちよさ満点の区間です。
しかも湖岸沿いはほぼ平坦なので、普段あまり自転車に乗らない人でも全然いけますよ。

道中には「安曇川浜園地」みたいに湖畔へ降りられるスポットもちらほら。疲れたら湖を眺めながらちょい休憩するのもアリです。安曇川と鴨川を渡ってしばらく風車街道を走ると、右手に萩の浜が登場。松並木が続く景色がちょっと特別で、走っていてテンション上がります。

STAGEX高島前の道は景色が開けていて琵琶湖を一望できる絶景です。
湖岸には一休みできるちょっとした公園がいくつもある。疲れたら湖を見ながら一休みしよう。
萩の浜の松並木を抜ける。このあたりは道が曲がりくねっていて道幅も狭いのでゆっくり走ろう。

高島の古い町並みを巡り、周遊チケットでスイーツをゲット!

萩の浜を過ぎて国道161号の高架をくぐると、ほどなく“高島の古い町並み”が現れます。地酒の酒蔵や古民家がポツポツ残っていて、歩くだけでしみじみいい雰囲気。

この日は杉玉(酒林)がまだ茶色でしたが、もう少しすると新酒シーズンで、青々とした杉玉に変わっていくんだろうな〜と想像するだけで楽しくなります。

淡海堂は、金融機関だった建物を改装し、町おこしの一環として平成23年にオープンしたお酢とお菓子のお店。着色料・香料・防腐剤を使わない、身体に優しいお菓子を作り、地元に愛されている。大正浪漫をイメージした店内でイートインもできる。

酒蔵を通り過ぎて100mほど進むと、「淡海堂(おうみどう)」というお酢とお菓子のお店が見えてきます。元・金融機関の建物をリノベしたレトロ感がたまらない…!

ここは「ビワイチの日 周遊チケット」の協力店で、開催期間(2025年11月1日~30日)中はチケットと引き換えに「ビワイチ発酵ゼリー」がもらえました。

地元の方いわく「シュークリームが神ウマですよ」とのことなので、ゼリーをチケットでゲット → さらにシュークリームを追加購入 → 店内でイートインという最高の流れでいただきました。幸せ…!

ビワイチの日周遊チケットについてはこちらへ(※開催期間は2025年11月1日~30日)
https://biwaichi1103.pluscycle.shiga.jp/roundtrip/

郷土料理の鮒寿司の飯(いい)やお酢などを使った飲むゼリー・ビワイチ発酵ゼリー。リンゴ風味ですっきりしていて飲みやすい。

ビワイチ発酵ゼリーは、高島市の郷土料理「鮒寿司」の飯(いい)を使った飲むゼリー。鮒寿司のコクを活かしつつ、酢や酒粕も合わせて、リンゴ味でスッキリ飲みやすい仕上がりでした。

そして噂のシュークリームは、サクッと香ばしい皮に、カスタードがどーん!とたっぷり。もう、秒でぺろりです。

淡海堂の詳細はこちら
https://www.tankaisu.co.jp/oumidou.html

サイクリングでここまで来たら、スイーツ分のカロリーも帳消しになるかも?

町並み散策を楽しんだら、JR近江高島駅へ。ここでレンタサイクルを返却して、電車で近江今津駅に向かいます。
進行方向右手に琵琶湖を眺めつつ、10分ちょっとのローカル線旅。短い時間でも、なんだか旅情たっぷりでいいんですよね。

老舗でうなぎを堪能し、ヴォーリズ建築を巡ってバスで福井へ

西友は昭和初期に創業した川魚とうなぎの専門店。1階にはうなぎの蒲焼きや川魚の佃煮を売る売店がある。

JR近江今津駅に到着〜!新旭駅でもらったパンフを片手に「お昼どこにしよ?」と調べてみると、今津はうなぎ屋さんが多いエリアみたいです。せっかくの旅だし、ここは老舗の「西友」へ行ってみることにしました。午後は自転車じゃなくて、のんびり徒歩で町歩きです。

西友のうなぎは、受け継がれてきた秘伝のタレを使って炭火でじっくり焼き上げる関西風。表面はカリッ、中はふわっ、タレは甘めでごはんが止まりません。非日常ってこういうこと…!

西友の詳細はこちら
https://www.nishitomo.co.jp/

西友秘伝の甘めのタレを使い、炭火で焼き上げた関西風のうなぎの蒲焼きが乗ったうな重

お腹が大満足になったら、町歩き再開!

今津は、アメリカ出身の建築家ウィリアム・メレル・ヴォーリズが手がけた西洋建築がたくさん残る町。ヴォーリズ建築が並ぶ「ヴォーリズ通り」もあるらしいので、そこを目指して歩きます。

ヴォーリズに関する資料を展示する今津ヴォーリズ資料館。館内にはカフェも併設されコーヒーやケーキが楽しめる。

まずは「今津ヴォーリズ資料館」へ。元は銀行の支店として建てられた建物で、今は資料館に。中にはカフェもあるそうで、建築×カフェ好きにはたまらない場所です。

ヴォーリズ通りには、同じくヴォーリズ設計の「今津教会会堂」や「旧今津郵便局」も点在。資料館は“箱っぽい”落ち着いた雰囲気、旧今津郵便局は切妻屋根がキリッと印象的…と、それぞれの個性がちゃんとあって見比べるのが楽しいです。

旧今津郵便局もヴォーリズの設計。この建物も中を見学できるようになっている。

駅までの道のりが、気づけば“ヴォーリズ建築めぐり”という素敵な寄り道タイムになっていました。

レンタサイクル、鉄道、徒歩…いろんな手段をミックスして楽しんだプチビワイチ。サイクリング距離は約14kmで、北湖一周(約150km)のだいたい10分の1くらい。初心者でもムリなく走れて、それでいてビワイチの魅力がギュッと詰まった濃い〜旅になりました!

そして近江今津駅からはJRバスで福井へ。次の旅のはじまりにワクワクしつつ、ゆるっと進んでいきましょう〜!

近江今津駅からはJRバスで福井県熊川宿へ。鯖街道の宿場町が待ってます。

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Bicycle Club編集部

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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

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