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ヨネックスが新型ロードバイク「TRACE」 空力と軽量性を高次元で融合した680gのフラッグシップ|YONEX

ヨネックスが満を持して放つ新型ロードバイク「TRACE(トレース)」が登場。名機CARBONEXで培った「軽さ」と「しなり」の技術に加え、徹底的な風洞実験によるエアロダイナミクスを注入。フレーム重量680gを達成しながら、空力性能と剛性バランスを最適化した”Made in Japan”の次世代オールラウンダーだ。

テニス・バドミントンの技術を結集 新潟・長岡で生まれる「Made in Japan」

ヨネックス TRACE(アクアナイトブラック)。軽量性と空力性能を高次元でバランスさせた新型フラッグシップだ

国産スポーツ用品メーカーとして、テニスやバドミントンで世界的なシェアを誇るヨネックス。同社のカーボン成形技術を結集し、新潟県長岡市の自社工場で生産されるロードバイクフレームは、その圧倒的な軽さと推進力で多くのヒルクライマーやレーサーを魅了してきた。

2026年1月14日、東京都港区にて記者発表会が行われ、ヨネックスはその歴史に新たな「軌跡」を刻むニューモデル、「TRACE(トレース)」を発表した。

モデル名に込められたのは「軌跡」「足跡」という意味。空気の壁を突破し、思い描いた通りのラインをトレースする。そしてレースリザルトにその名を残す。そんな想いが込められたこのバイクは、ヨネックス史上最も「速さ」に貪欲な一台と言えるだろう。


680gの衝撃 空力・剛性・軽量化の「黄金比」

フレームセット販売される「ターコイズ/グレー」。鮮やかなグラデーションが目を引く

TRACEの最大の特徴は、未塗装Sサイズで680gという驚異的なフレーム重量だ。しかし、単に軽いだけのバイクではない。開発において最重要テーマに掲げられたのは「空力性能」である。

ヨネックスは1/3スケールのモデルを用いた風洞実験を繰り返し、最適なチューブ形状を導き出した。特にヘッドチューブは前面投影面積を減らすために前方へ尖った形状を採用。ダウンチューブとトップチューブも細身の設計とすることで、空気抵抗を最小限に抑えている。

資料にある比較データを見ると、その進化は明らかだ。軽量モデルである「CARBONEX SLD」と比較して空気抵抗を4%低減し、剛性は10%向上。エアロモデルである「CARBONEX HRD」と比較しても、空気抵抗を6%低減しつつ、重量は70gの軽量化を果たしている(※いずれも50km/h走行時換算)。

つまり、軽量モデルよりも速く進み、エアロモデルよりも軽い。相反する要素をかつてない高次元でまとめ上げたのがTRACEなのだ。

前方へ尖った形状のヘッドチューブ。前面投影面積を減らし、空気の壁を切り裂く

「さらにしなやかで、前に進む」 BB位置の変更で安定性を追求

新型「TRACE」の技術解説を行うヨネックス新潟工場 技術開発第一部の綾野陽仁氏

発表会に登壇した開発担当者、ヨネックス新潟工場 技術開発第一部の綾野陽仁氏は、TRACEの開発コンセプトについて「さらにしなやかで、前に進むバイク」であると語った。

軽量フレームの代名詞となった「CARBONEX」シリーズで培った技術をベースに、空力性能を付加しつつ、ヨネックスらしい加速感を追求。そのためにジオメトリーにも大きな変更が加えられている。

特筆すべきは、BBドロップ(ハンガー下がり)の数値だ。従来のCARBONEXシリーズでは68mmに設定されていたが、TRACEでは72mmへと変更された。BB位置を4mm下げることで低重心化を図り、高速巡航時や下りでの安定性を高める狙いがある。

「重心を下げることで、ダンシングの振りは維持しつつ、より路面に張り付くような安定感を実現しました」(綾野氏)。

軽快なヒルクライム性能と、エアロロードのような直進安定性。素材の積層だけでなくジオメトリーの見直しによってもチューニングしている点は、実戦を強く意識したヨネックスの姿勢の表れと言えるだろう。

「トレカ®M46X」ほか、最新マテリアルを適材適所に

ボリュームのあるBB周り。「NANOMETRIC DR」や「GUMMETAL」など、投入されたテクノロジーが羅列されている

この性能を支えているのが、ヨネックスのお家芸とも言えるカーボンテクノロジーだ。
フレームには東レの次世代炭素繊維「トレカ®M46X」および「M40X」を採用し、高強度と高弾性率を両立。

さらに、ヨネックス独自の素材技術も惜しみなく投入されている。
BB周りのデカールを確認すると、粘り強いしなりを生む「NANOMETRIC DR」、変形からの復元力が高い「2G-Namd™ Speed」に加え、振動減衰性を高める「MICRO CORE」や、ゴムのような弾性を持つチタン合金「GUMMETAL(ゴムメタル)」の文字も見て取れる。これらを適材適所に複合させることで、ペダリングパワーを逃さない剛性感と、バネのような加速感、そして快適性を生み出している。

職人技が光る塗装と、実戦的なディテール

トップチューブ上部には誇らしげに「MADE IN JAPAN」のロゴが入る

「Made in Japan」の誇りは、塗装工程にも表れている。一般的なロードバイクの約半分とも言われる薄膜塗装を実現しており、その重量増はわずか70g〜120g程度。新潟県長岡工場の熟練職人が1台ずつ手作業で仕上げることで、塗りムラを防ぎつつ極限までの軽量化に貢献している。

ジオメトリーや規格も現代のレースシーンに合わせてアップデートされた。
ヘッドセットは上下1.5インチの大径ベアリングを採用し、ケーブル類のフル内装に対応。専用のD型シートポストを採用し、空力と快適性を向上させている。一方で、BB規格には信頼性の高いJIS(BSA/スレッド式)を採用している点は、メンテナンス性を重視するシリアスレーサーやメカニックにとって朗報だろう。


Jプロツアーで実戦投入済み 選手たちが語る「TRACE」の真価

(右から)ヨネックスジャパンの米山修一社長、元女子ロードレース日本代表の金子広美選手、下島将輝氏、藤田涼平選手兼任監督、吉岡直哉選手、開発担当の綾野陽仁氏

開発段階からプロ選手によるテストが繰り返されてきたことも明かされた。
TEAM EURASIA – iRC TIREの吉岡直哉選手は、昨年10月に開催されたJBCF群馬CSCロード大会ですでにプロトタイプを実戦投入。藤田涼平選手兼任監督も11月からトレーニングで使用を開始しており、そのポテンシャルを肌で感じてきたという。

トークセッションに登壇した吉岡選手は、「BBが下がったことで安定感が増し、コーナーでも安心して倒し込める。それでいてヨネックス特有のウィップ(しなり)による加速感は健在」と評価。
藤田選手兼任監督も「平坦、登り、下りとシチュエーションを選ばない。まさにオールラウンダー」とコメントし、シーズンを通した武器になることを示唆した。

また、那須ブラーゼンなどで選手として活躍したYouTuberの下島将輝氏や、東京2020オリンピック日本代表でKINAN Racing Team MIE Juniorコーチも務める金子広美選手もゲストとして登壇。下島氏は「リズムが取りやすく、踏み込んだ力が素直に推進力に変わる感覚」、金子氏は「女性の脚力でもバネを感じられ、楽しく速く走れる。ダンシング時のハンドルの振りが軽い」と、それぞれの視点でTRACEの完成度の高さを語った。

ラインアップと価格

カラーは、深みのある「アクアナイトブラック」と、鮮やかな「ターコイズ/グレー」の2色展開。

販売形態はフレームセットと完成車の2種類。
フレームセットは880,000円(税込)で、2026年3月下旬発売予定。
シマノ・アルテグラDi2完成車は1,540,000円(税込)で、2026年5月の発売を予定している。

ヨネックスのカーボン技術の粋を集め、日本の道とレーサーを知り尽くした開発陣が送り出す「TRACE」。その名の通り、レースシーンに新たな軌跡を描く一台となりそうだ。

YONEX TRACE

フレームセット:880,000円(税込)
ULTEGRA Di2完成車:1,540,000円(税込)

  • フレーム素材:高弾性カーボン+トレカ®M46X+トレカ®M40X+2G-Namd™ Speed+ナノメトリックDR
  • サイズ:XS、S、M
  • 重量:680g(Sサイズ・未塗装)
  • BB規格:JIS(BSA)
  • ディスクブレーキ規格:フラットマウント
  • カラー:アクアナイトブラック、ターコイズ/グレー
  • 製造:日本(新潟県長岡市)

発売予定
フレームセット:2026年3月下旬
完成車:2026年5月

問:ヨネックス https://www.yonex.co.jp/roadbike/

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Bicycle Club編集部

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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

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