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なくても走れる、でもあると戻れないBiKom20|SENA

自転車に乗る理由は人それぞれ。見知らぬ場所を走ってみたい、トレーニングしたい、気分転換したい、友達と会うのが楽しい――。ただ、走っているときは基本的に前を向いているから、そばにいる仲間との距離が遠く感じることも……。そんなときに距離感を自然に縮めてくれる便利なアイテムがある。それがSENAの「BiKom20(バイコム20)」だ。

サイクリング中の会話をもっと身近に

BiKom20は自転車用に設計されたインカム。ヘルメットに装着して使うことで、走りながら会話を楽しむことが可能だ。インカムと聞くと耳にイヤホンを入れて襟もとにはマイクを、本体はバックポケットに収納し、配線はジャージの中を通して……というようなモノをイメージするかもしれないが、BiKom20は本体とイヤホン&マイクが一体化していて配線もない。電源を入れると機器同士が常時つながっていつでも会話できるようになる。まずは使ってすぐに感じられるポイントから見ていこう。

SENA BiKom20。縦54mm×横27mm×厚み16.3mm。重量は20g。価格はシングルパック(1個入り)が、27,280円(税込)、デュアルパック(2個入り)が50,380円(税込)。カラーはホワイトとブラックの2色

小型で軽量

重さは約20gと非常にコンパクト。ヘルメットのストラップに付けるためライド中に首や耳への負担を感じにくい。長時間の着用も気にならず、「付けていること」を意識せずに使える。

会話はオープンとグループの2モード

通信のチャンネルは全部で6つ。オープンにすると同じチャンネルの人なら誰もが入れる。事前にグループ化しておくと、そのグループメンバーのみと会話できるようになる。

通信距離は最大800m

通信距離は最大800m(見通しの良い環境の場合)。一般的なグループライドやイベント走行なら十分な距離をカバーする。

稼働時間は8時間

連続使用で約8時間の稼働時間を確保。半日程度のロングライドやイベントでも、バッテリー残量を過度に気にせず使える。充電にかかる時間は約2.5時間。

いろいろなシーンで使い勝手がいい

BiKom20はいろいろなサイクリングシーンに自然に溶け込んでくれる。週末に仲間と走るのが楽しい、ペースはバラバラでも一緒に出かけたいなど、誰かと一緒に走る時間を大切にしたい人ほど向いている。

カップルや夫婦など二人で走るライドで

サイクリング中に横に並べる時間は限られていても、「この先で止まろうか」「ちょっとペース落とすね」といった一言があるだけで、走りやすさも安心感も大きく変わる。声が届くことで無理にスピードを合わせる必要がなくなるのもポイント。

グループライドの前後で

先頭と最後尾が状況を共有できれば、ペース調整や安全確認がスムーズになる。「前と少し間が空いたよ」「この先で後ろを待とうか」。そんな短いやり取りがライド全体の雰囲気を穏やかに保ってくれる。

グループライドの全員で

参加者の全員がBiKom20を使っていると、会話はより立体的になる。走行中の雑談や情報共有が自然に生まれ、誰か一人が孤立する感覚が薄れていく。無理に話す必要はないが声が聞こえてくるだけで、「ひとりじゃない」と感じられるのが不思議だ。

サイクリングをしていると交通量の多い道でハンドサインが出しにくかった、夕暮れのライドではハンドサインが見えにくかった、という場面もあるだろう。声で状況を伝えられることは安全面の大きな支えになる。

自転車の経験が浅い人や、初めて会う人でも、会話を通じて良い関係性を保てる

メッシュインターコム3.0の技術

BiKom20が「自然につながり続ける」理由のひとつが、メッシュインターコムという通信技術だ。誰か一人を中心に接続するのではなく、使っている全員が会話を支える役割を持つ仕組みのため、距離や位置関係が変わっても会話が続きやすい。走るペースが少し変わったり、信号やカーブで間が空いたりしても、近づくと声は再びつながる。特別な操作や切り替えは必要なく、常にハンズフリーでスムーズなグループ通話が可能だ。

BiKom20は1台で「送信機・中継機・受信機」の3つの役割を果たしている。2台以上で接続した場合は、各デバイス同士がメッシュ状に相互接続されて通信を行う

このメッシュインターコム技術により、たとえば、Aさん、Bさん、Cさんの3人がいる状況で、AさんとBさんの間に遮蔽物があり直接通信しにくい場合でも、AさんとCさん、BさんとCさんの間に遮蔽物がなければ、CさんのBiKom20を自動的に経由してAさんとBさんの会話は維持される。これもメッシュ通信の大きな魅力だ。

オープンメッシュ通信の接続台数はほぼ無制限。グループメッシュ通信は最大24人まで

アップデートし続ける=買って終わりじゃない

BiKom20は、人数が増えても特別な操作なく近くにいる人と自然とつながり、しかも、その体験はアップデートで少しずつ良くなっていく。専用アプリから最新のファームウェアをダウンロードできるため、安価な製品にありがちな「古くなってしまう」ということがない。通話音質の向上、ノイズキャンセリングの改善、つながり直しの速さなど便利さが継続的に増していく。

左/SENA Cyclingの公式アプリ。利用は無料だ 右/ホーム画面。アプリとBiKom20本体とはBluetoothで接続する。使い方はBiKom20の操作と同じくシンプルでわかりやすい
左/ファームウェアのアップデートは、ホーム画面右上の「歯車(設定)」から「ファームウェアのアップデート」をタップ 右/現在のバージョンが古い場合は、最新バージョンが表示されるので「アップデート」をタップしてダウンロードしよう

開発メーカーであるSENAはこのアップデートに非常に力を入れている。これは通話に限ったことだけでなく、サイクルコンピューターなどの他デバイスとの連携も視野に入れている。現在はシマノDi2のみの対応となっているが、これから増やしていく予定だ。
また、BiKom20はアプリがなくても手軽に扱えるように設計されているものの、せっかくなのでアプリの機能もいくつかご紹介したい。知っていれば使い方の幅が広がる。

左/ホーム画面の「Meshインターコム」をタップして遷移。現在接続しているBiKom20の通信方法(オープンモードorメッシュモード)や、使用チャンネル数がわかる 中央/ホーム画面の「スピードダイヤル」をタップして遷移。BiKom20は本体のボタン操作で電話をかけることが可能。アプリに番号を3つ登録できる 右/ホーム画面の「ABC シマノDi2」をタップして遷移。シマノDi2とペアリングすると、ギヤやバッテリー残量を音声で知らせてくれるようになる

現場の声を製品づくりに反映

こうしたBiKom20の開発姿勢は、ツール・ド・フランスに出場するプロチーム、チームピクニック・ポストNLとの関わりにも表れている。SENAはチームとスポンサー契約を結んでいて、さまざまな環境下での製品の使い勝手を試している。その現場から出てきた声を反映したものが、私たち一般のサイクリスト向けモデルにも生かされている。

オランダに本拠地を置くUCIワールドチームのチームピクニック・ポストNL。実際に製品を使い、そのフィードバックを返している

信頼とフォロー体制

BiKom20を手がけるSENAは、オートバイ用インカムの分野で確かなシェアと実績を築いてきたメーカーだ。高速走行時の風切り音、エンジン音や振動がある中での通話など厳しい環境を前提に培われてきたノウハウが自転車用インカムに生かされている。

そうした技術的な背景に加えて、使い続けるうえでの安心感も大きい。先述したアップデートを含めSENAは日本国内に法人を構え、修理や相談に対応できる体制を備えている。「買って終わり」ではなく、きちんと向き合ってくれる。

1998年に設立したSENA。オートバイ用をはじめ、現在はサイクリング、アウトドア分野の製品を手がけている

声が届くことに慣れてしまうと、何もつけずに走るのが少し不安に感じるようになる。
それは安心感が当たり前になった証拠でもある。BiKom20は走りを変えるというより、走る時間の質を変えてくれる存在だ。

SENA公式サイト

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Bicycle Club編集部

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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

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