
無添加の自家製クラフトコーラ作りがマイブーム|筆とまなざし#450
成瀬洋平
- 2026年01月28日
クライミングに出かけるときのエナジードリンク
台所に充満するスパイスと甘酸っぱい香り。それぞれのエッセンスが溶け出して混じり合う茶色の液体。
自家製ジンジャーシロップを作ったことは以前書いたが、最近はクラフトコーラ作りにハマっている。コカ・コーラが好きなわけではない。けれど、スパイスの効いた無添加のクラフトコーラはおいしい。暑いときは炭酸水で割って、寒いときはお湯で割る。いまではクライミングに出かけるときのエナジードリンクになっている。
クラフトコーラといっても定義はあってないようなもので、いろんなスパイスやフルーツを煮詰めたシロップのことをいう。ちなみに、コーラは19世紀にアメリカの薬剤師が考案した薬用シロップが起源らしい。スパイスも厳密に決められていないが、ホールスパイスのカルダモン、クローブ、スターアニス、シナモン、ジンジャー、ブラックペッパーなどが一般的で、これに砂糖とレモンと水を加えて煮詰める。スパイスは近くのスーパーで買うと割高になるのでアメ横の専門店から取り寄せた。
日常的に飲むには糖質の摂りすぎになるので登りに行くときに限って飲んでいるのだが、寒い時期には生姜が身体を温めてくれてとても良い。スパイシーな香りがピリリと刺激を与えつつリラックスさせてくれる。
いま再び、アメリカを探しに
コーラといえばケミカルなドリンクの代表格。そしてアメリカ資本主義、グローバリゼーションの典型である。それを自分の手で、添加物を加えずに作ることは「コカ・コロニゼーション」に対する密かなアンチテーゼだと思っている。
初めての海外旅行は19歳のときだった。バックパックにテントと寝袋、そしてクライミングシューズをひとつ押し込んでひとりでヨセミテへ向かった。1960年代後半から70年代にかけて巻き起こったカウンターカルチャー。ある者はバックパックに衣食住を詰め込んでウィルダネスを目指し、ある者は大岩壁を自分の手と足だけで登り始めた。それがなんだったのか、そしてアメリカとはなんなのか、自分の目で見てみたいと思った。同時多発テロから1年後の旅だった。
あれから20年以上がすぎたいま、もう一度また、アメリカを探しに出かけたいと思う。
著者:ライター・絵描き・クライマー/成瀬洋平
1982年岐阜県生まれ、在住。 山やクライミングでのできごとを絵や文章で表現することをライフワークとする。自作したアトリエ小屋で制作に取り組みながら、地元の岩場に通い、各地へクライミングトリップに出かけるのが楽しみ。日本山岳ガイド協会認定フリークライミングインストラクターでもあり、クライミング講習会も行なっている。

SHARE



















