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【TYPHON NOVA(ティフォン・ノヴァ)】ミレーのティフォン・ファミリーに通気する高耐久モデルが登場!|PEAKS 2026年5月号

この春、ミレーのティフォン・ファミリーに新作「TYPHON NOVA(ティフォン・ノヴァ)」が登場した。最大の特徴はメンブレンに同社初となる延伸ポリプロピレンを採用すること。

このメンブレンは素材自体がわずかに通気することで、着用直後から衣服内のムレを素早く排出し、快適な状態へ整えてくれるという。そんな驚きの最新素材を探るべく、ホーボージュンが開発現場を訪れ、その核心に迫った。

文◉ホーボージュン
写真◉熊原美惠(商品)、加戸昭太郎(フィールド)、廣田勇介(施設)

What’s TYPHON NOVA?

完全防水ながらわずかに“通気”する。新型「ノヴァ・メンブレン」とはいったいどんな素材なのか?

ローンチに先立ち、僕はプロトタイプモデルを実際のフィールドでテストしてきた。しっかりした素材感と“実感できるヌケのよさ”に驚いた

ティフォン・ファミリーに3本目の柱が加わった。

「究極のドライ」をテーマに、さまざまなマテリアルイノベーションを追求してきたミレーから、新しい防水透湿素材が登場した。それが「ティフォン・ノヴァ」である。

ご存知のように、ミレーの「ティフォンST」は2015年の登場以来、優れた透湿性とレインウエアとは思えない高いストレッチ性で多くの登山者に支持されてきた。そして10年目の節目となった’25年には、7Dの超軽量シェルと極薄メンブレンを組み合わせた「ティフォン・ファントム」をラインナップに追加。その劇的な軽さはアウトドア業界で大きな話題となった。

このモデルについては昨春の『PEAKS』で詳しくレポートしたが、そこから1年もたたないうちに再び新素材が発表された。これはもう事件と言っていい。

そこでミレーの開発陣に再度取材を申し入れるとともに、新型メンブレン開発で協働した旭化成の繊維先端技術センターを訪れ、詳しい経緯を聞くことにした。

メンブレンにポリプロピレンを初採用。

まず、ミレー・マウンテン・グループ・ジャパンで新素材開発を指揮する櫻井久男さんに開発背景を聞いた。なぜこれほど矢継ぎ早に新素材を投入したのだろうか。

ミレー・マウンテン・グループ・ジャパンのブランドマネジメント部の櫻井久男さん。ティフォン・ノヴァを含めた開発責任者

「一番の理由はアウトドアウエアを取り巻く環境の変化ですね。現在では世界的なPFAS規制が厳しくなり、フッ素系の素材が次々と使えなくなってきています。いまや世界中のアウトドアメーカーが次なる素材を探し求めて血眼になっていますが、そんななかで我々はポリプロピレンに着目し、さまざまな角度で検討を重ねた結果、これを次世代のメンブレンに採用することにしたのです」ではポリプロピレンとはどんな素材なのか。櫻井さんによれば、主な特長は次の4点である。

【1】水を弾き、湿気を効率よく排出する
ポリプロピレンは非常に高い疎水性を持ち、素材自体が湿ったり保水したりすることがない。そのため、メンブレン内部に湿気や水分が滞留せず、素早く効率的にメンブレンの外へと放出されるのである。

【2】水に浮くほどの軽さである
ポリプロピレンの比重は0.9と非常に低く、水に浮くほど軽量である。1gでも軽量化したい山岳ウエアやアウトドアウエアにとって、この軽さは大きなメリットとなる。

【3】加水分解せず、快適に長期に渡り使用できる
ポリプロピレンは高温多湿な環境下でも加水分解が起こらず、長期にわたって性能を維持する。これは一般的なポリウレタン系素材にはない優れた特長である。

【4】熱伝導率が低く、寒冷地での使用に適している
ポリプロピレンの熱伝導率は0.1と低く、空孔率の高い延伸メンブレンに加工した場合はさらに低くなる。そのため寒冷地や高所でも外気の影響を受けにくいのである。

「これらの特性はメンブレン素材として非常に優秀です。私たちが着目したのはまさにこの点でした」

日本の旭化成とタッグを組む。

今回の新型メンブレン開発でミレーと協働したのが日本の素材メーカーである旭化成グループだ。僕は開発に深く関わった旭化成グループの栗林祐介さん、岩野正道さんにも話を聞いた。

旭化成グループの栗林祐介さん(左)と、岩野正道さん

「私ども旭化成ではこれまでポリプロピレンを使った多種多様な微多孔膜(メンブレン)を生産しており、この分野では世界有数のノウハウを有しています。といってもそれはアパレルやアウトドアウエア用途ではなく、95%以上が自動車バッテリーなどの産業分野向けの生産だったんですよ」

これは意外な話だった。バッテリーにメンブレンを使うというのはどういうことだろう?

「レインウエアの場合ですと雨を防いだり湿気を逃したりするのがメンブレンの役割ですが、バッテリーの場合はショートを防ぎつつ、イオンの流れをコントロールするのに使うんです」

岩野さんがわかりやすくその役割を説明してくれた。

「自動車用バッテリーの電極の間には『セパレータ』という薄い膜が入っています。その役割は電極同士が触れるのを防ぎつつ、電気を生み出すために必要なイオンだけは通すことです。この膜は目に見えないほど小さな穴が無数にあいたスポンジ状で、電解液を含んでイオンの通り道になります。一方で電気そのもの(電子)は通さないため、安全に充放電が続けられる。まさに“縁の下の主役”とも言える存在なんですね」

最近では安価なモバイルバッテリーの発火事故や爆発など物騒なニュースを耳にすることも多いが、その安全を守っているのが高度なセパレータ技術なのだそうだ。

ではその膜にポリプロピレンが使われるのはなぜだろう?

「最大の理由は過酷な環境に強いことです。ポリプロピレンは酸や高熱に強く、電気を通さない絶縁体でもあるため、電極のショートを確実に防げます。さらに軽くて加工しやすく無数の微細な穴を持つ膜に成形できるため、イオンの通り道を作りつつ内部抵抗を低く抑えられるんですね」

この微多孔構造の膜はそのまま防水透湿メンブレンに応用できる。こういった経緯から協働開発が行なわれ、両社の知見とノウハウによって今回のノヴァ・メンブレンが完成したのだ。

空孔率80%がもたらす通気性。

ノヴァ・メンブレンは特許技術「ドライストレッチ製法」で作られる。ポリプロピレン樹脂を特定の条件で急速延伸し、多数の空孔を生み出す製法だ。

「これは例えて言うなら、むかし学校で流行った『練り消しゴム』みたいな感じです。あれをギュッと伸ばすと細かなスキマが無数にできたでしょう? あのイメージですね。……といってもいまの若い人には古すぎてわからないか(笑)」と櫻井さん。

こうしてできたメンブレンはとても薄く、その厚みはわずか18マイクロメートルしかない。そしてその極薄の被膜のなかに約50ナノメートルの超微細な孔が何億個も配置されていて、その空孔率はなんと約80%にも及ぶそうだ。

しかも驚くべきことに空孔の形状や間隔にほとんどムラがなく、どの部分を拡大しても組成が安定しているという。

「この高い空孔率と均一性により、ノヴァ・メンブレンはわずかな通気性を備えています。つまり完全防水構造でありながら、メンブレンの中を空気が行き来するんですよ」

バッテリーの世界ではイオンを通していた微細なスキマが、ウエアの世界では空気を通してくれるのだ。

ガーレ法(※1)による通気測定値は150S/100ccほどで、これは人が直接感じ取れるレベルではないのだが、実験では通気する様子をしっかり確認できる。

素材の通気度を測定する「ガーレ法試験機」を使ってノヴァ・メンブレンの通気度をテストしてみた

では通気性にはどんなメリットがあるのだろう?

「それは着用直後から感じられる“ヌケのよさ”でしょうね。従来のティフォン・メンブレンは、透湿性に優れたポリウレタン素材を使った無孔膜です。これは行動により衣服内に湿度が溜まり始めるとメンブレンがその湿度を吸収し、外側に排出するという機能がありました。そのため緩やかな登山など徐々に衣服内に湿度が溜まるようなシーンに適しています。一方、今回のノヴァ・メンブレンではつねに通気が行なわれるため、急激に衣服内の湿度が上がるような運動強度の高い山行などに適しており、着た瞬間から快適さを実感していただけます」

これがノヴァ・メンブレンのサンプル反

公式に発表されている透湿性能は、JIS A|1法で10000g/平方メートル/24h、B|1法で20000g/平方メートル/24hとなっているが、数値そのものよりも「その透湿性能が早い段階から発揮される」という点が大きな強みなのだという。

ちなみに世間でよく引き合いに出される透湿性スペックであるが、多孔質メンブレン(※2)にはJIS A| 1法、無孔質メンブレン(※3)にはJISB|1法の試験方法が適しており、異なる構造の素材を数値だけで単純比較することは適切ではない。僕らユーザーはスペックに惑わされることなく、その本質を理解しておく必要がある。

顕微鏡写真を元にしたノヴァ・メンブレンのイメージイラスト。空孔率はなんと80%にも及ぶ


※1)ガーレ法とは専用の装置(ガーレ通気度計)を使い、一定体積の空気(通常100cc)を一定圧力で試料に通し、その空気が生地を通過し終わるまでの時間(秒)を測定する。この計測方法は数値が安定していて再現性が高く、紙や不織布、コーティング生地、ラミネート素材のように「ほぼ空気を通さないか、かろうじて通すか」という領域では非常にポピュラーな方法だ。

※2)無数の微細な孔をもつ防水膜のこと。孔は雨粒より小さく、水蒸気より大きいため、雨や雪は遮断しつつ体から出る湿気は外へ排出する。高い透湿性と軽快な着心地が特長。

※3)孔を持たない連続した構造の防水膜のこと。水蒸気を分子単位で膜に吸着させ、濃度差によって外側へ拡散させる仕組みで防水透湿を実現する。汚れに強く性能が安定しやすい。


シーンに合わせて使い分けるティフォンの3つのモデル。

人工気候室でティフォン・ノヴァを体感!

「世界にはこれまでも通気性を有する防水透湿メンブレンはいくつか存在しましたが、そういった製品のなかには寒冷地や強風下で使用すると寒さを感じるといわれるものもありました。そこでティフォン・ノヴァでは寒冷な環境で使用した場合にもユーザーが寒くなりすぎないように十分配慮し、通気量を適切にチューニングしています」と櫻井さん。

また氷点下における熱損失についても実際にラボテストを行ない、従来のポリウレタン製メンブレンよりもポリプロピレン製メンブレンのほうが熱損失が少ないことを確認している。こうしたテストと細かなチューニングによって、幅広い温度域や使用環境で快適に着用できるようにしているそうだ。

じつは今回の取材で僕は自らの身体でこのことを体験することができた。旭化成の繊維先端技術センターにある人工気候室に入り、マイナス20℃での着用感を実際に試してみたのである。このラボではサーマルマネキンを使って熱損失や保温能力などを子細に測定できるほか、トレッドミルを使って低温下で高強度アクティビティを行なった場合、どういった状況になるのかも実験できる。このようなシビアなテスト結果が製品にフィードバックされているのである。

旭化成の繊維先端技術センターにある人工気候室で極寒テストを体験!

テストは厳冬期の高所を想定しマイナス20℃で行なった。

こちらはスワッチ(サンプル生地の小片)を入れてメンブレンの防水性などをピンポイントで計測する特殊装置。

人体と同じ37℃の体温をキープする「サーマルマネキン」に試験ウエアを着せ、肌表面温度の変化や保温のためにどのぐらいのエネルギーが必要かを計測する

TYPHON NOVA JACKET(ティフォン ノヴァ ジャケット)

~ノヴァ・メンブレン採用のタフで快適な次世代ジャケット~
¥49,500(ユニセックス)
耐水圧:50,000mm
透湿性:20,000g/平方メートル/24h
重量:390g(M)
サイズ:XXS~XL
カラー:ワームオリーブ/ブラック、ブラック

この春にデビューしたティフォン・ファミリーの最新モデル。過酷なアクティビティを想定し、タフな状況でのプロテクションとパフォーマンスを追求したオールウエザージャケットだ。微多孔構造の次世代メンブレン「ティフォン・ノヴァ」を採用した3レイヤー生地は、高い耐水圧と換気効率を実現。軽量でしなやかな生地は高い耐久性を備え、過酷な状況下でもつねにドライな状況をキープする。フィット感と動きやすさを考慮した立体裁断をはじめ、脇下のベンチレーションをアクセスしやすい位置に配置するなど、登山に最適な機能を細部まで追求している。

両胸のチェストポケットの内側はメッシュ生地になっているので、中に収納するモノがないときには、ここをベンチレーションとして利用することができる

表地は60Dナイロンの平織り。風雨を受けるフードまわりやバックパックのショルダーハーネスと擦れて傷みやすい肩回りも強い耐久性を備えている

フロントの止水ファスナーには上下両方向から開けられるダブルスライダーを採用。ハーネス着用時に便利なだけでなく、行動中の換気もしやすい

裏地には20Dのトリコットナイロンを採用。今回のテーマである「本格登山に対応するタフな仕様」を踏まえて選択した。滑らかでレイヤリングもしやすい

袖口のカフが大型で、荒天時やグローブをしたままの操作がしやすいようになっている。また手の甲の部分までしっかりガードするデザインになっている

フードデザインに工夫がある。しっかりしたヒサシの内側にギャザーが備わっていて、おでこにぴったりとフィット。風雨をシャットアウトしてくれる

TYPHON NOVA PANTS(ティフォン ノヴァ パンツ)

~ロングサイドジッパーで天候の急変にも素早く対応~
¥41,800(ユニセックス)
耐水圧:50,000mm
透湿性:20,000g/平方メートル/24h
重量:356g(M)
サイズ:XXS~XL
カラー:ブラック

ジャケットと同じティフォン・ノヴァの3レイヤー生地で作られたオーバーパンツ。過酷なアクティビティを想定し、タフな状況でのプロテクションとパフォーマンスを追求している。微多孔構造のノヴァ・メンブレンによって、優れた耐水圧と素早い換気効率を実現。股下や膝の巧みな立体裁断は下半身の大きな動きにも無理なく追従し、特長的な長いサイドジップは素早い着脱やベンチレーションを可能にしている。。

腰のすぐ横まで開く超ロングジッパー。登山靴を履いたまま着脱でき、天候の急変にも素早く対応。使い勝手を考え、あえてフルジップにはしていない

右の太腿前部に止水ファスナー付きポケットが備わっている。行動中でも取り出しやすい位置にあり、コンパスや行動食、エナジージェルなどを入れられる

ウエスト全周にゴムシャーリングが入っていて登山用パンツの上から簡単に履ける。さらにドローコードを使ってしっかりフィットさせることができる

両サイドの超ロングジッパーはダブルスライダーを採用し上下どちらからも開けられるので、環境や降雨の状況に応じて適宜開閉し効率的な換気が行なえる

膝の部分には凝った立体裁断が施され、足運びや膝上げがとてもしやすい。岩稜帯でのハイステップや障害物を乗り越えるような大きな動きにも追従する

裾にはドローコードとコードロックが備わっているので、下に履いているパンツやブーツに合わせて裾幅を調整し、しっかりフィットさせて風雨を防げる

TYPHON ST JACKET(ティフォン ストレッチ ジャケット)

~「ティフォン」の名を世に知らしめた名作。着心地のよさが魅力~
¥36,300(ウィメンズモデルあり)
耐水圧:30,000mm
透湿性:50,000g/平方メートル/24h
重量:300g
サイズ:XS~XL
カラー:パプリカ、ブラック、シャーク、マスティック、メチルブルー

50,000g/平方メートル/24hという業界トップレベルの高い透湿性と、とてもレインウエアとは思えない着心地のよさで「ティフォン」の名を世に知らしめたベストセラーモデル。採用するポリウレタン製防水透湿メンブレンは元々伸縮性に優れるが、表地のナイロンに特殊加工を施すことでその伸縮性を最大化。さらに裏地素材を15Dの丸編みニットにすることで、素材がもつしなやかさと肌ざわりを向上させている。登場から10年の節目である2025年には耐水圧が30,000mmに向上。

表地には50Dのナイロンを採用。ナイロンは本来ほとんど伸縮しない素材なのだが、糸の段階で特殊加工を施して伸縮性を付加。優れた着心地を実現している

裏地には15Dのハイゲージ丸編みニットを採用して柔らかな着心地を実現。さらにこの特別な着心地を損ねないためにシームテープにも別注品を使用している

TYPHON PHANTOM TREK JACKET(ティフォン ファントム トレック ジャケット)

~圧倒的な軽さと薄さ。レインウエアの概念を覆すオバケ級ウエア~
¥42,900(ユニセックス)
耐水圧:50,000mm
透湿性:60,000g/平方メートル/24h
重量:163g
サイズ:XXS~XL
カラー:ブラック、アイコンブルー、スモークドパール

本体生地があまりに薄く、まるでファントム(オバケ)のように内側が透けて見えることから命名された。重量わずか163gという超軽量ながら、50,000mmもの耐水圧と60,000g/平方メートル/24hの透湿性を備えている。膜厚わずか7マイクロメートルという極薄メンブレンを開発し、それを7×12Dの極薄ナイロンとハイゲージ丸編みニットでサンドイッチすることで、このハイスペックを叩き出した。日本の製造技術の粋を集めた珠玉のモデルである。

表地には7×12Dという極薄で超軽量なナイロン平織り素材を採用。糸の段階で仮撚り加工を行なうことで、優れたストレッチ性能とマットな風合いを実現した

裏地には7Dナイロンのニットバッカーを採用。日本でしか製造できない特殊な丸編み機で編み立てられる生地のおかげで、サラリとした肌ざわりの着心地だ

ティフォン・ファミリーのキャラクター

堅牢でタフに使える、ティフォン ノヴァ

https://www.millet.jp/typhon/nova/
通気するノヴァ・メンブレンを採用し、着用直後からヌケのよさを実感できる。表地、裏地ともに耐久性と耐摩耗性にすぐれたタフな生地を採用しているため、岩稜帯や登攀を含む高所登山にも対応が可能。無積雪期の北アルプスや大型パックを背負っての長期テント泊縦走、シビアな環境での苛酷な作業など、幅広い登山活動に使用できる。

汎用性の高さが魅力、ティフォン ST

https://www.millet.jp/typhon/st/
非常に高い透湿性と類い稀な着心地のよさがティフォンSTの最大の魅力だ。そのため降雨時にレインウエアとして着込むだけでなく、寒冷地や高所では行動着として常時着用ができるし、着用ストレスがほとんどないので、テント内でソフトシェルのようにそのまま着てすごすこともできる。どんな山域、どんな状況にも幅広く対応してくれる。

軽さと携行性に特化、ティフォン ファントム トレック

https://www.millet.jp/typhon/phantom/
極薄生地による着用感の少なさと圧倒的な軽さ、そしてコンパクトに携行できるのがファントム・トレックの特長だ。このキャラクターを活かしてトレイルランニングやハイスピードハイキング、夏山登山、低山ハイクに向いている。完全防水だがウインドシェル的な使い方も得意。季節の端境期にはバックアップとして常時携行したい

ティフォン・ファミリーの新たな個性。

今回発売されるティフォン・ノヴァの生地はメンブレンを60D平織りナイロンの表地と20Dナイロントリコットの裏地でサンドイッチした3層構造で作られている。昨年ローンチされたティフォン・ファントムと比べると「ずいぶんしっかりしているな」という印象を僕は持った。

肌寒い時期にテストを行なったのだが、防風性も高く保温の面でもティフォン・ノヴァは安心感が高い

「今回の生地は岩稜帯を含む本格的な登山活動に対応できるように作りました。素材強度に関してもテストと対策を行ない、従来のティフォンSTよりも強化しています。とくに重いザックを背負って長期間歩くシチュエーションには留意していて、表地の耐摩耗性は150%も強化しました。そのためより長く使っていただけるようになっています」

この3層生地、製造について苦労した点はないのだろうか?

「ポリプロピレンは強い疎水性を持つため、メンブレンと生地のボンディング(接着)には苦労しましたね。じっさい、接着材の選択や塗布方法にかなりのノウハウと専門技術が必要でした。またメンブレンの空孔率が高く、軽くてフワフワしていてなかなか安定しないので、工程でのハンドリングにも熟練が必要でした。このような難しい素材にもかかわらず安定した大量生産ができたのは、ひとえに日本国内にある関連工場さんの高い技術力があってこそだと思います」

最後に、櫻井さんに登山者へのメッセージを聞いてみた。

「今回シリーズに新しくティフォン・ノヴァが加わったことで、ティフォンはこれまでより多くのシチュエーション、多くのユーザーに使ってもらえるようになりました。しなやかなティフォンST、超軽量なティフォン・ファントム、そして通気するティフォン・ノヴァという個性的で優れたアイテムが揃ったわけです。この3つの個性がみなさまのアウトドア・アクティビティをより安全で快適なものにしてくれると思います」

いよいよ春夏の登山シーズンが始まる。新しいティフォン・ノヴァに期待したい。


「ティフォン」のメーカー情報は下記のリンクをチェック!
https://www.millet.jp/typhon/


※この記事はPEAKS[2026年5月号 No.177]からの転載であり、記載の内容は誌面掲載時のままとなっております。
※最新の情報を直接ご確認の上ご計画ください。

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PEAKS 編集部

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装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。

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