
イタリア発プレミアムサイクルウエアブランド「Q36.5」が日本の高温多湿に挑む
山口
- 2026年05月23日
INDEX
イタリア・ボルツァーノのプレミアムサイクルウエアブランド「Q36.5(キュー・サーティーシックス・ポイント・ファイブ)」。ブランド名に掲げられた“36.5”は、人間の理想的な深部体温を意味している。今回、Q36.5のウォルター・デ・ルカ氏にインタビュー、日本や東南アジアのような高温多湿な気候を強く意識したという2026年サマーコレクションについて話を聞いた。
ルイージ・ベルガモ氏の発想が生むQ36.5とは?

2013年、イタリア・ボルツァーノで創業したQ36.5は、高機能サイクルウエアの開発に特化したプレミアムブランドだ。創業者は、かつてスイスの高級サイクルアパレルブランドで研究開発責任者を務めたルイージ・ベルガモ氏。長年培った知見をもとに、「既存ブランドより優れるのではなく、まったく異なるものを作る」という理念で立ち上げられた。
近年ではプロロードレース界での存在感も高まっており、スイス籍のUCIプロチームである Pinarello–Q36.5 Pro Cycling Team のタイトルスポンサーを務める。2025年には Tom Pidcock が加入したことでも話題となり、ブランドの知名度はさらに拡大している。
Q36.5は単なるウエアブランドではなく、「サイクルウエアは装備(Equipment)である」という考え方のもと、素材、縫製、フィット感、温度管理技術を総合的に追求する研究開発型ブランドとして、世界中のサイクリストから注目を集めている。
ブランド名に掲げられた“36.5”は、人間の理想的な深部体温を意味する

ここからはQ36.5のHead of Salesを務めるWalter De Luca(ウォルター・デ・ルカ)氏のインタビューを紹介していくが、まずQ36.5のブランド「Q36.5」というブランド名に込めた意味から聞いてみよう。
「36.5」は、人間にとって理想的な深部体温を意味しています。そして“Q”は、ラテン語の『Quaerere(クアレーレ)』に由来しています。意味は、“探求すること”です。つまりQ36.5とは、“理想的な体温環境を探求し続けるブランド”という意味なんです。
私たちは2013年創業当初から、サーモレギュレーション(体温調整)に徹底的に取り組んできました。ライダーが暑すぎても、寒すぎても、パフォーマンスは低下します。だからこそ、ウェアは単なるアパレルではなく、「身体を最適な状態に保つためのツール」であるべきだと考えています。
Q36.5の代表ルイージ・ベルガモ氏から湧き出るアイデアは、同社の製品開発に大きな影響を与えています。高温多湿な環境に対応するウエア、そしてシューズとペダルを一体で考える新しいシステムは、まさにQ36.5らしい革新性を示すものです。
日本の夏、東南アジア、そしてイタリアのような厳しい気候条件に向けて、Q36.5は「快適に速く走る」ための新たな選択肢となるでしょう。
この夏の注目ウエア「Dottore Clima」のテーマは「熱管理」と「快適性」

具体的にどう暑さと湿度に向き合うのか? ライダーにとって大きな課題だ。Q36.5が今回重視したのは、「熱管理」と「快適性」。その答えが刷新された「Dottore Clima」ラインだ。
新しい「Dottore Pro Clima Jersey」は、空力性能と高い熱制御性能の両立を目指して開発されたモデル。生地には熱伝導性に優れるグラフェン糸を採用し、体にこもる熱を効率的に逃がす設計となっている。縫い目を最小限に抑え、重量はわずか95g。背面ポケットにはオープンメッシュを採用し、汗が溜まりやすい部分の乾燥性も高めています。
Dottore Clima Jersey ― 極限の暑さに対応する最新レーシングジャージ

2026年モデルの「Dottore Clima Jersey」は、Q36.5 Pro Cycling Teamによる2025年ブエルタ・ア・エスパーニャでの開発成果をベースに再設計された、同ブランド史上もっとも先進的な高温対応ジャージだ。
最大の特徴は、さらに軽量化されたポリエステル×グラフェン素材を採用しています。グラフェンが持つ優れた熱伝導性能によって、ライド中に蓄積する熱を効率的に分散し、酷暑環境でも身体を安定したコンディションへ導きます。
さらに、新開発の10mmリブ構造エアロスリーブを採用。超軽量でありながら高い空力性能を実現し、プロレースレベルの高速巡航にも対応します。
Q36.5は、このジャージを「スピード」「汎用性」「プロテクション」「快適性」を兼ね備えた、究極のサマーレーシングジャージと位置づけている。

Dottore Clima Jersey
価格:45,000円

- カテゴリー:高温環境対応レーシングジャージ
- 開発ベース:Q36.5 Pro Cycling Team 2025 Vuelta a España
- 素材:ポリエステル×グラフェンヤーン
- 特徴:高熱伝導グラフェンによる優れた熱管理性能
- 袖素材:10mmリブ構造ウルトラライトエアロファブリック
- 構造:縫い目を最小限に抑えた軽量設計
- 重量:約95g
- 背面:オープンメッシュポケット構造
- 特徴:高通気・速乾性能
- フィット:レーシングフィット
- 対応環境:高温多湿コンディション
- カラー:Nautica Blue、Lime、White
- サイズ:XS〜XXL
Dottore Clima Pro Jersey
価格:52,000円

- カテゴリー:高温環境対応レーシングジャージ
- 開発ベース:Q36.5 Pro Cycling Team 2025 Vuelta a España
- 素材:ポリエステル×グラフェンヤーン
- 特徴:高熱伝導グラフェンによる優れた熱管理性能
- 袖素材:10mmリブ構造ウルトラライトエアロファブリック
- 構造:縫い目を最小限に抑えた軽量設計
- 重量:約95g
- 背面:オープンメッシュポケット構造
- 特徴:高通気・速乾性能
- フィット:レーシングフィット
- 対応環境:高温多湿コンディション
- カラー:Black
- サイズ:XS〜XXL

Dottore Clima Jersey(左)とDottore Clima Pro Jersey(右)とでは背中の織り方が異なる
Dottore Clima Bib ― 高温多湿環境に最適化された軽量ビブショーツ
ジャージと対になる「Dottore Clima Bib」は、日本や東南アジアのような高温多湿環境を想定して開発された最新ビブショーツだ。
ベースとなるのはQ36.5のフラッグシップ「Dottore Pro」シリーズ。その構造を継承しながら、さらなる軽量化と通気性能の向上が図られている。特徴的なのは、空気の流れを積極的に生み出すオープンエリア構造。ライド中に熱がこもりやすい部分へ効率的に風を送り込み、身体の温度上昇を抑制する。
素材には軽量かつ高耐久なウーブンファブリック(織物素材)を採用。段階的なコンプレッション設計によって筋肉を適切にサポートしながら、長時間のライドでも快適性を維持する。

腰部分にはランバーサポート構造を搭載し、安定したライディングフォームをサポート。また、一部にはシルバー糸を使用し、快適性と機能性を高めている。
独自のベンチレーション機能を持つ「UNIQUE Chamois Adaptive Insert」

Q36.5独自の高性能シャモア(パッド)「UNIQUE Chamois Adaptive Insert」を採用。2重構造が特徴で、下層はサドル形状へ追従し、上層は身体の動きに追従する独立構造となっており、ペダリング時の摩擦や圧迫感を軽減。さらに空気が抜けるように穴を開けることでさらにベンチレーション性を高めている。
Dottore Clima Bib Shorts
価格:62,000円
カラー:Black、Gravel Grey

- カテゴリー:高温環境対応レーシングビブショーツ
- ベースモデル:Dottore Pro
- 特徴:高いエルゴジェニック性能とサポート性能
- 構造:最小限のパネル構成によるシームレス設計
- 素材:超軽量ウーブンファブリック
- 特徴:段階的コンプレッション設計
- 特徴:優れた通気性と速乾性を両立
- 素材技術:シルバーヤーンを織り込み筋疲労の軽減をサポート
- シャモア:UNIQUE Chamois Adaptive Insert
- 特徴:長時間ライド向けの高通気デュアルレイヤーパッド
- ストラップ:チューブラーメッシュストラップシステム
- 裾:シリコングリッパー不要のローカット構造
- 撥水加工:DWR(耐久撥水)処理
- 重量:約150g(Mサイズ)
- 用途:夏季レース、ロングライド、高温環境
- フィット:レーシングフィット
Dottore Clima Signature Bib Shorts
価格:66,000円
カラー:Gravel Grey
SignatureはDottore Climaの性能をベースに、特別カラーや限定仕様を与えたフラッグシップモデル
問:カワシマサイクルサプライ https://www.riogrande.co.jp/
- BRAND :
- Bicycle Club
- CREDIT :
- 編集:バイシクルクラブ 文:山口博久 写真:井上和隆
SHARE



















