
アジアの強豪集う「やわたはま国際MTB」 男子は北林力が完全優勝、女子は中国チームが表彰台独占
せいちゃん
- 2026年05月26日
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愛媛県八幡浜市にて5月23日〜24日の2日間にわたり、UCIマウンテンバイクコンチネンタルシリーズ「クップドジャポンMTB 八幡浜国際大会(やわたはま国際MTBレース2026)」が開催された。アジアをはじめ海外からの強豪選手が多数参戦するなか、男子エリートは北林力(UNNO FACTORY RACING)がXCCとXCOの両レースを制して完全優勝を達成。一方、女子エリートでは中国ナショナルチームが圧倒的な強さを見せ、上位を独占した。
XCCは北林力が鮮やかな抜け出しで勝利

大会初日の5月23日(土)に行われたのは、1.2kmの特設コースを8周回(計9.6km)で争うクロスカントリー・ショートトラック(XCC)。出走36人の中には、日本のトップライダーである北林力、副島達海(TRKWorks)、沢田時(Astemo宇都宮ブリッツェン)らに加え、スイスやカザフスタンなど海外からの招待選手も顔を揃えた。
16時32分にスタートが切られると、レースは序盤から激しいポジション争いが繰り広げられる。優勝候補の一角であった沢田は、スタート直後にペダルを踏み外すアクシデントに見舞われ、1周目を8位で通過する苦しい展開に。一方、前方では北林、副島、そしてデニス・セルギエンコ(カザフスタン)らが先頭集団を形成し、ハイペースでレースを牽引する。

2周目に入り、沢田が意地を見せて先頭集団に追いつき、5名のパックが形成される。中盤にかけてセルギエンコが後退する一方、後方からヤニック・ビンツ(スイス)が先頭に合流し、再び5名での息詰まる争いとなった。

勝負が決したのは最終周回。序盤から積極的な走りを見せていた北林が後続を振り切り、トップフィニッシュ。2位には中盤で追い上げたヤニックが入り、3位には副島が続いた。
XCOも北林が制圧 日本勢が表彰台を独占

翌5月24日(日)は、1周4.0km(獲得標高94m)の本格的なXCOコースを舞台にレースが行われた。コースは完全にドライコンディションとなり、ハイスピードな展開が予想された。エリート男子はここを7周回する28.0kmの長丁場だ。
14時にスタートした男子エリートは、序盤から北林、副島、沢田の3名が抜け出し、日本人トップライダー同士による先頭パックが形成される。1周目完了時点でトップの北林から3番手の沢田までわずか1秒差という緊迫した状態が続いた。

しかし、レースが大きく動いたのは中盤の4周目。コース上で最も傾斜の厳しい登り区間で北林が強烈なペースアップを敢行する。これに対し、副島と沢田は耐えきれずに引き離され、先頭は北林の単独走行に。

後続を突き放した北林は、その後も快調なペースを刻み続け圧勝。前日のXCCに続く見事な完全優勝を達成した。2位には副島が入り、単独3番手となった沢田は、後方から猛追してくる竹内遼(MERIDA BIKING TEAM)を振り切り、3位で表彰台を確保した。日本勢がトップ3を独占する結果となり、国内トップ層の意地を見せるレースとなった。

3位に入った沢田時はレース後、次のように語り、悔しさを滲ませながらも前を向いた。
「昨日が良くなかったので今日は思いっきりいこうと思いました。1周目は非常にいいスタートを切れて、先頭に入れて3人のパックを形成することができました。日本人だけでいい展開だなと思い、何度かアタックしたのですがキレがなくてキツいなと思っていたところ、4周目の一番上りがキツいところで離されてしまいました。日本人の中の3位、いつも勝負しているメンバーの中での3位です。ライバルに負けたということで非常に悔しいです。しかし、冷静に今の自分のコンディションをみることができましたし、しっかりレースをした上での負けなので次に繋げられるかなと思います」

海外勢が存在感を発揮 女子エリートは中国チームが圧倒
本大会は男女エリートおよびU23カテゴリーにおいて、上位3名にワールドカップ次戦(イタリア大会)への出場資格が与えられる重要なレース。そのため、海外ナショナルチームや海外クラブチームの活躍が目立った。
女子エリートでは、リャン・ジェンラン(中国)がウー・ジーファン(中国)とのスプリントを制して優勝。3位にも中国のレイ・インが入り、中国ナショナルチームが表彰台を完全に独占した。女子U23でもワン・ティン(中国)が優勝を飾り、アジアにおける中国勢の組織力と強さを印象付けた。また、男子U23もワン・シェン(中国)が制し、日本人トップの高橋翔(drawer THE RACING)は3位に入っている。
UCI XCOジュニアシリーズとして併催されたジュニアカテゴリーでも国際色豊かなバトルが展開された。男子はニュージーランドから参戦したリーヴァイ・ギア(Pro Formance Racing)が優勝。日本勢は松山海司(FUKAYA RACING)が2位に食い込んだ。女子は有松鈴々菜(Q-MAX 高稜高校)が2位以下に1分以上の差をつけて独走勝利を飾っている。
リザルト
5月23日(土)クロスカントリーショートトラック(XCC)
男子エリート
1位 北林 力(UNNO FACTORY RACING) 23:24.19
2位 ヤニック・ビンツ(スイス) +2.06
3位 副島 達海(TRKWorks) +3.00
女子エリート
1位 ウー・ジーファン(中国) 23:23.81
2位 リャン・ジェンラン(中国) +0.33
3位 ワン・ティン(中国) +9.62
5月24日(日)クロスカントリー・オリンピック(XCO)
男子エリート
1位 北林 力(UNNO FACTORY RACING) 1:22:51.28
2位 副島 達海(TRKWorks) +1:11.02
3位 沢田 時(Astemo 宇都宮ブリッツェン) +2:47.82
女子エリート
1位 リャン・ジェンラン(中国) 1:23:45.63
2位 ウー・ジーファン(中国) +0.01
3位 レイ・イン(中国) +2:00.32
男子U23
1位 ワン・シェン(中国) 1:23:14.61
2位 シエ・グァンチャオ(中国) +32.28
3位 高橋 翔(drawer THE RACING) +1:09.55
女子U23
1位 ワン・ティン(中国) 1:28:59.77
2位 ガオ・ユエンパン(中国) +1:26.64
3位 北津留 千羽(Q-MAX) +10:06.99
男子ジュニア(UCI XCO Junior Series)
1位 リーヴァイ・ギア(Pro Formance Racing、ニュージーランド) 1:01:54.05
2位 松山 海司(FUKAYA RACING) +49.21
3位 北津留 新羽(Q-MAX 高稜高校) +1:20.64
女子ジュニア(UCI XCO Junior Series)
1位 有松 鈴々菜(Q-MAX 高稜高校) 42:28.73
2位 日吉 彩華(Asia Union TCS Racing Team) +1:25.72
3位 ダルシー・コープランド(Mountainbike Tauranga、ニュージーランド) +5:22.30
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PROFILE
せいちゃん
稲城FIETSクラスアクト所属のJプロツアーレーサー。レースを走る傍ら、国内外のレースや選手情報などを追っている。愛称は「せいちゃん」のほか「セイペディア」と呼ばれている
稲城FIETSクラスアクト所属のJプロツアーレーサー。レースを走る傍ら、国内外のレースや選手情報などを追っている。愛称は「せいちゃん」のほか「セイペディア」と呼ばれている



















