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ドゥカティが本格スポーツバイク市場へ参入 ニバリら開発のロード、グラベル、超弩級e-MTB|DUCATI

モータースポーツの頂点に君臨するイタリアの名門ドゥカティが、本格的なスポーツ自転車市場への進出を果たした。イタリア・ミザーノで開催された「International Bike Festival」において、ロードバイク「Monoscocca」、グラベルバイク「GraviaX」、そして新世代e-Enduro「DM-160 R」「DM-170 RR」からなる2027年モデル(MY2027)を発表。名門Gruppo Zecchetto(グルッポ・ゼッケット)とのタッグ、そしてヴィンチェンツォ・ニバリら伝説的プロサイクリストが開発に参画した意欲作の全貌をお届けする。

イタリアの名門同士がタッグ ニバリやヴィヴィアーニら豪華レジェンド陣がテストに参画

創業100周年を迎えたドゥカティ。モーターサイクルの頂点で培った情熱をバイシクルへ注ぎ込む

二輪モータースポーツの最高峰MotoGPにおいて圧倒的な強さを誇り、2026年に創業100周年を迎えたボローニャの雄「ドゥカティ(Ducati)」。モーターサイクルの世界で比類なきスピードと情熱を体現してきた名門が、サイクリングの世界においても新たな歴史の扉を開いた。

今回発表された「MY2027 Cyclingレンジ」は、単なるブランドロゴを冠したライセンスバイクではない。ドゥカティのモーターサイクルと同じく、純粋なレースへの情熱、妥協なきエンジニアリング、そしてイタリアンデザインの真髄を宿した“本物のハイパフォーマンス・バイシクル”として開発された。

その開発・生産を担うパートナーとして選ばれたのが、イタリア屈指のサイクリング産業グループである「Gruppo Zecchetto(グルッポ・ゼッケット)」だ。同グループは、トッププロ御用達のシューズブランド「DMT」やウェアブランド「Alè Cycling」、そしてカーボン・複合素材製品の高度な製造技術を持つ「Diamant(ディアマント)」を傘下に擁する実力派。ドゥカティとはすでにカーボンパーツ製造などで協力関係にあったDiamant社の産業・技術ノウハウを結集し、フレームは完全なるイタリア国内製造を実現している。

さらに驚くべきは、開発テストに参画したプロアスリートたちの顔ぶれだ。ロードレース界のスーパースターであるヴィンチェンツォ・ニバリ、エリア・ヴィヴィアーニ、アレッサンドロ・ペタッキ、そして元プロロード選手のマッティア・ヴィエルがロードおよびグラベルモデルのテストと検証を担当。e-MTB部門ではダウンヒルのトップライダーであるロレンツォ・スディングがテスターを務めた。

発表の舞台となったのは、イタリアのアドリア海沿岸ミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリで開催された「International Bike Festival」。ドゥカティCEOのクラウディオ・ドメニカリ氏、グルッポ・ゼッケットCEOのフィリップ・ゼッケット氏に加え、モトクロス世界選手権を9度制覇し、日頃からドゥカティのe-bikeをトレーニングに取り入れているアントニオ・カイローリも登壇し、華々しくアンベールされた。

Ducati Monoscocca:イタリア完全製造のカーボンモノコック 俊敏性と空力を研ぎ澄ませたロードレーサー

サーキットの縁石をかすめ、深くバンクさせてコーナーを攻めるMonoscocca。モーターサイクルの息吹を感じさせる卓越したコーナリング性能を宿す

ドゥカティのロードレーシングスピリットを最も純粋な形で具現化したのが、レーシングロードバイク「Monoscocca(モノスコッカ)」だ。その名が示す通り、Gruppo Zecchettoが誇る「シングルモールド積層工法」により、継ぎ目のない一体成型で製造されるカーボンファイバー製モノコックフレームを採用している。

ペダリングパワーをロスなく推進力へと変換する鋭い反応性と、軽量かつ高剛性なキャラクターを両立。チューブ形状には実走行環境下での乱流を最小限に抑えるCFD(流体力学解析)由来のカムテール形状を採用し、ステム一体型のフル内装コックピットと相まって、極めて高いエアロダイナミクス効率を誇る。

最上位モデル「Monoscocca RR」。Dura-Ace Di2、Vision Metron 45 RSホイールを装着し、Mサイズで7.18kg(ペダルレス)を達成

ジオメトリーには「オールラウンド・レースジオメトリー」を標榜。過度に前傾を強いる極端なセッティングを排し、Mサイズでスタック/リーチ比「1.42」というスポーティでありながら長距離を攻め続けられるポジションを導き出した。72.3°のヘッドアングルと59mmのトレール量は、高速巡航時のスタビリティと、タイトな下りコーナーへ鋭敏にノーズを潜り込ませる回生性を完璧に調和させている。

現代のレーシングトレンドに則り、最大32mm幅までのタイヤクリアランスを確保。完成車トップグレードの「Monoscocca RR」は、シマノDura-Ace Di2にVision Metron 45 RSホイール、Vision Metron ACR 5D EVO一体型バーステムを装備し、Mサイズで7.18kg(ペダルレス)という軽さを達成した。

鮮やかなドゥカティレッドを纏う「Monoscocca R」。Ultegra Di2とVision SC 45ホイールを搭載した実戦派パッケージ

セカンドグレードの「Monoscocca R」にはシマノUltegra Di2とVision SC 45が組み合わされる。好みのパーツで組み上げられるフレームセットも用意され、オンラインコンフィギュレーターによるカラーやコンポーネントのカスタムオーダーにも対応する。

Ducati GraviaX:レーシングスピリットと冒険心の融合 最大50mmタイヤ対応のハイパフォーマンスグラベル

白砂利のダートロードをハイスピードで駆け抜けるGraviaX。快適性とレーシングスピードが高次元で調和する

ロードの速さとオフロードの走破性を高次元で融合させたスポーツグラベルバイクが「GraviaX(グラヴィアX)」だ。こちらもGruppo Zecchettoによる完全自社製造カーボンモノコックフレームを採用し、荒れたグラベルロードをハイスピードで駆け抜けるレース志向の設計となっている。

ジオメトリーは長距離における操縦性と疲労軽減に重点が置かれており、Mサイズのスタック/リーチ比は「1.46」。ヘッドアングルは寝かせ気味の71°、トレール量は64mmに設定され、ガレ場や深い砂利道でも前輪が取られにくい抜群の直進安定性を獲得。さらに大型フレームには専用オフセットフォークを用意することで、全サイズで均一なハンドリングフィールを提供する。

ホワイトのボディにレーシングストライプが映える「GraviaX R」。SRAM Force XPLR AXSとDucati G-Lineカーボンホイールを装備

シートチューブを前方へオフセットさせた巧みな設計により、427mmというコンパクトなリアセンター(チェーンステー長)を維持しつつ、最大50mm幅(フロントダブル仕様時は45mm幅)という広大なタイヤクリアランスを実現。俊敏な立ち上がり加速を犠牲にすることなく、ワイドタイヤのクッション性とトラクションを享受できる。

落ち着いたアースカラーのカッパー/ブロンズ仕上げ。冒険心を刺激する洗練されたイタリアンカラーだ

汎用性の高さもGraviaXの大きな魅力だ。ダウンチューブにはパンク修理キットなどをスマートに収める「内蔵ツールホルダー」を装備。フレーム各所にはバイクパッキング用のマウントが配備され、機械式コンポーネントにも対応する。完成車の「GraviaX R」は、SRAM Force XPLR AXS 1×12速に、42mmハイト・内幅25mmの専用Ducati G-Lineカーボンホイール、6°フレアのG-Lineカーボンバーを組み合わせ、Mサイズで8.2kgというグラベルレーサー屈指の軽さに仕上がっている。

Ducati DM-160 R & DM-170 RR:最大150Nmの驚異的トルク 最前線を切り拓く新世代カーボンe-Enduro

垂直に近い岩壁セクションを攻め下るe-Enduro。ドゥカティが培ってきたモーターサイクルのオフロードDNAが宿る

ドゥカティのオフロードDNAとエレクトリックテクノロジーが融合したのが、新開発のカーボンファイバーフレームを纏うフルサスペンションe-MTB「DM-160 R」と「DM-170 RR」だ。

心臓部には、新型「Avinox M2S」モーターを搭載。一般的なe-MTBのアシストパワーを遥かに凌駕する定格最大出力1,300W、最大トルク130Nmを叩き出し、さらなる登坂力が求められる局面で発動する「Boostモード」では驚愕の【150Nm】に到達する。高精度トルクセンサーと自動適応アシストモードにより、ペダリングフィールは極めてリニアかつ滑らか。フレームダウンチューブには800Whの大容量バッテリーを美しくビルトインし、GPSやeSIMを内蔵したコネクテッド機能も標準装備する。

リンク部には「3種類の専用フリップチップ」が備えられ、ライダーの体格や好みのコースプロファイルに合わせて、サスペンションプログレッション、フレームジオメトリー、ホイールサイズをアジャストできる。

ラインアップは用途に合わせて2つの個性が用意された。

DM-160 R(Performance Trail)

「Performance Trail」を掲げる「DM-160 R」。前後29インチホイールにRockShoxサスペンション(F:160mm/R:60mm)を組み合わせる

トレイルライドからエンデューロまで、ハイスピードな登坂と下りのトラクションを両立する前後29インチ仕様。フロントに160mmトラベルのRockShox Zeb Select(38mmインナーレッグ)、リアに205×60mmのRockShox Super Deluxe Select+を搭載。ドライブトレインには堅牢なSRAM Eagle 90 T-Typeトランスミッションを採用し、ブレーキは強烈な制動力を誇る4ピストンのSRAM Maven Base。重量は23.4kg(S2サイズ)。

DM-170 RR(Enduro Gravity)

最上位グラビティモデル「DM-170 RR」。前29/後27.5インチのマレット仕様にオーリンズ製サスペンションを前後に奢る

過酷なダウンヒルセクションや急斜面、ジャンプセクションで真価を発揮するマレット仕様(フロント29インチ/リア27.5インチ)。フロントには170mmトラベルのÖhlins(オーリンズ)RXF38 M.3 Air、リアに205×65mmのÖhlins TTX Airを搭載し、モーターサイクルファン垂涎のゴールドに輝く足回りを奢る。コンポーネントはSRAM GX Eagle AXSとMaven Bronzeブレーキ、FSA Gradient Carbonバーをアッセンブル。車両重量は22.8kg(S2サイズ)と、170mmストロークのフルパワーe-Enduroとしては驚異的な軽さを誇る。

販売および取り扱いについて

新型Ducati Cycling MY2027レンジは、正規自転車販売店、ドゥカティ正規販売店、および公式オンラインストアにて受注・販売が開始される。日本市場における詳細な販売時期、展開ラインアップ、および価格帯については後日改めてアナウンスされる予定だ。

100年のレースヒストリーを誇るモーターサイクルブランドが、本気で創り上げたイタリアンレーサー。サイクリストにとって絶対に見逃せない注目の存在となりそうだ。

問:ドゥカティジャパン https://www.ducati.com/jp/ja/home

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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

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