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話題の「Meta AIグラス」をUCIが禁止?ツアー・オブ・ジャパン出場チームが明かした事実

今シーズン、プロトンの中から撮影された大迫力のPOV(主観視点)動画がSNSを席巻しているのをご存知だろうか。しかし、その撮影に使用されていた話題の「Meta AIグラス」に対し、UCI(国際自転車競技連合)からストップがかかったという情報が飛び込んできた。現在開催中の「ツアー・オブ・ジャパン(TOJ)」に出場しているチームから、今後のレース観戦体験をも左右しかねない「使用禁止令」の裏事情が見えてきた。

選手目線の臨場感!話題を集めた「Meta AIグラス」とは

まずは今回話題となっているアイウェアについておさらいしておこう。製品名は「Oakley Meta Vanguard(オークリー・メタ・ヴァンガード)」。オークリーとMeta社が共同で開発した最先端のスポーツ用スマートグラスだ 。

一見すると通常のスポーツ用サングラスだが、超広角カメラや骨伝導スピーカー、AI音声操作機能を搭載。さらにGarminやStravaと連携し、パフォーマンスデータを視界内にリアルタイム表示する機能まで備えた、まさに次世代のデバイスである。

オークリーとMetaのAIサングラスが日本上陸。走りながら撮れて、聴けて、データも確認できる

オークリーとMetaのAIサングラスが日本上陸。走りながら撮れて、聴けて、データも確認できる

2026年06月03日

@TOJ2026

今シーズン、オーストラリアのUCIコンチネンタルチーム「シーキャッシュ x ボディラップ(CCACHE x BODYWRAP)」や、タイを拠点とする「ルージャイ・インシュランス・ウィンスペース(Roojai Insurance Winspace)」の選手たちなどが、レース中にこのサングラスを着用。集団内での位置取りやハイスピードなスプリントの様子などを、選手自らの目線で撮影した「POV動画」としてInstagramなどのSNSで公開し始めた。

この試みは大成功を収め、投稿した動画はまたたく間に世界中で拡散。現在までに以下のような驚異的な数字を叩き出し、ファンに「まるで自分がレースを走っているかのような興奮」を提供していた。

ツアー・オブ・ジャパンの現場で発覚した「UCIによる使用禁止令」

@TOJ2026

そんななか、現在日本で開催されている国内最高峰のステージレース「ツアー・オブ・ジャパン(TOJ)」には、渦中のシーキャッシュ x ボディラップも参戦している。

集団内の激しい展開や日本の美しいコースを駆け抜ける臨場感たっぷりの「POV動画」への期待が高まるなか、チームに「今回のTOJではPOV動画を撮影していないのか?」と尋ねてみた。

すると、チームから返ってきたのは以下のような驚きの回答だった。

「We got told to stop using Meta Glasses by UCI」
(UCIから、Metaグラスの使用を中止するよう言われたんだ)

現段階でインターネット上やUCIの公式文書を探しても、このスマートグラスの禁止に関する大々的な公式発表は見当たらない。しかし、実際にレースで使用して多大なプロモーション効果を得ていた当事者チームからの直接の証言であるため、その信憑性は極めて高いと言える。

なぜ禁止に?オンボードカメラ自体は許可されているが…

では、なぜUCIは「Meta AIグラス」の使用に待ったをかけたのだろうか。

ご存知の通り、現在のレースシーンでは自転車の車載カメラ(オンボードカメラ)の装着自体が完全に禁止されているわけではない。GoProやInsta360などの小型アクションカメラは、事前に主催者とUCIの許可を得るなど、規定の条件を満たせばレース中の映像提供目的で使用が認められている。

それを鑑みると、今回の禁止措置はこのアイウェアが「動画撮影に特化したデバイスではない」ことに起因している可能性が高い。

前述の通り、Oakley Meta VanguardにはAIによる音声コマンド、骨伝導イヤホンによる通信機能、そしてサイクルコンピューターと連動したリアルタイムのデータ表示機能などが備わっている。
UCIは、競技における公平性を保つため、レース中における認可外の双方向通信機器の使用や、高度なテレメトリー技術に対して非常に厳格なルールを設けている。純粋なカメラとしての用途を超え、これらの「スマート機能」がペロトン内での競技規則(あるいは安全基準)に抵触すると判断されたのではないかと推測される。

「We will fight to have it return」— チームの熱意と今後の動向

なぜ具体的な禁止措置に至ったのか、詳細な理由の公式発表が待たれるところだ。しかし、最前線でファンに革新的な映像を届けてきたチームは、決して諦めていない。チーム関係者は最後に、力強くこう語った。

「We will fight to have it return」
(再び使用できるよう、我々は戦い続ける)

レース中の選手目線の映像は、テレビ中継の空撮やモトカメラでは決して味わえない「本物のスピード感と恐怖、そして興奮」をファンにダイレクトに伝えてくれる。SNSでの数十万単位の「いいね」が、その圧倒的な需要を証明している。他のデバイスが許可されているのであれば、通信機能などを物理的・ソフトウェア的に制限することで「カメラ用途限定」として認可される余地はあるかもしれない。

今後、UCIがこの種のウェアラブルデバイスに対して新たなレギュレーションを策定するのか、それとも排除の方針を貫くのか。サイクルロードレースの次世代の観戦体験を切り拓く可能性を秘めているだけに、今後の動向から目が離せない。

 

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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

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