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ユーロバイク2026開幕——欧州最大の自転車見本市が描く、業界の未来像|EUROBIKE 2026

2026年6月24日〜27日、ドイツ・フランクフルトでEUROBIKE 2026が開催される。その開催前日にはメディアデーとしてメディア向けに一部が公開された。主催者は「ソフトウェア革命」、「女性ライダーの開拓」、そして「B2Bプラットフォームとしての再定義」をテーマに、様変わりするショーの状況を反映したトークショーを行った。バイシクルクラブ編集部では、フランクフルトに世界44カ国から800社が集まるショーの概要をお伝えする。

ユーロバイク2026、6月24日にフランクフルトで開幕

世界最大級の自転車・eモビリティ専門見本市「ユーロバイク2026」が、6月24日(水)にドイツ・フランクフルトのメッセ・フランクフルト会場で開幕。今年で第34回を迎える本展示会には、44カ国から約800社が出展。6月27日(土)の一般公開日までの4日間にわたって、最新技術とビジネスの最前線が披露される。

開幕前日のメディアデーでは、主催のFairnamic社マネージングディレクターであるフィリップ・フェルガー氏が登壇し、2027年以降のユーロバイクの方向性を発表。「業界には、直接対話できる強力な国際的な場が必要です。出展者・来場バイヤー・マーケットパートナーのニーズにさらに応える形で、ユーロバイクの焦点を研ぎ澄ませていきます」と語った。

業界を取り巻く逆風と、それでも高まる”リアルな場”の価値

今回のユーロバイクで使用するホールは3つにとどまった

IFHケルンによる国際調査では、自転車業界が厳しい経済環境に置かれている現状が浮き彫りになった。回答者の70%が調達コストの上昇を見込み、61%が地政学的不確実性による先行き不透明感を、55%がマージン圧迫の継続を懸念している。

一方で注目すべきは、こうした困難な状況だからこそ「人と人のつながり」への評価が高まっている点だ。73%が「個人的なネットワーク」を、68%が「サプライヤーへの直接訪問」を特に重要なビジネスチャンネルとして挙げた。デジタル化が進む時代にあって、リアルな展示会の存在意義は増すばかりだ。

最大9億5,000万ユーロの成長余地——カギを握るのは「女性」

今回のメディアデーで特に注目を集めたのが、Women in Cycling GermanyとIFHケルンによる共同調査の発表だ。ドイツ国内の自転車市場は2030年まで横ばいが予想されるなか、女性ユーザーへの的確なアプローチによって最大9億5,000万ユーロの追加収益が生まれる可能性があるという。

ユーロバイクを主催するFairnamic CEOのフィリップ・フェルガー氏、IFHケルン執行役員のラルフ・デッカース博士、LEV・再生可能エネルギー分野の専門家のハンネス・ノイペルト氏、Velokonzept/Women in Cycling Germany CEOのイザベル・エーバーライン氏、そしてモデレーターのフランク・プッシャー

Velokonzept社マネージングディレクターでWomen in Cycling Germany創設者のイザベル・エーバーライン氏は、こう指摘する。「自転車業界に需要の問題はありません。あるのはアクセスの問題です。テクノロジーの訴求を減らし、安全性・快適性・日常的な使いやすさに目を向ければ、大きな成長の扉が開かれます」。スペックや性能中心のコミュニケーションから脱却し、女性が自転車を「自分ごと」と感じられる体験設計こそが、次の成長ドライバーになるというメッセージだ。

ハードウェアからソフトウェアへ——自転車産業のパラダイムシフト

Hepha – Halle 12.0, B89 E-Bike概念モデル「UrbanX」

e-bikeとマイクロモビリティの専門家、ExtraEnergy代表のハンネス・ノイペルト氏は、業界が20世紀初頭の大モビリティ革命に匹敵する技術的転換期に入りつつあると警鐘を鳴らした。車両制御から接続性、サービス、メンテナンス、ユーザー体験に至るまで、あらゆる領域にソフトウェアが浸透しつつあり、ハードウェア企業とソフトウェア企業の境界線は急速に薄れているという。

「特にデジタル化が進む世界においては、製品・技術・用途を直接比較できるリアルイベントの重要性がむしろ高まっています。ただし、ソフトウェアを展示会の主役として見せることは容易ではない。これは業界全体で根本的に発想を転換すべき問いです」とノイペルト氏は述べ、出展者・主催者双方への変革を促した。

今回、ミュンヘン近郊のマイザッハを拠点とするドイツのe-bikeブランド「HEPHA」、さらにドイツ・シュヴァインフルトを拠点とするe-bikeブランド「RAYMON」なども大きなブースを構える。日本ではまだ知名度が低いが、ともに欧州では急成長中の注目株だ。

注目のCanyonそしてDJI Avinox電動ユニット

Canyon – Halle 11, B50 XCコンセプトモデル「Lux Era」と革新的インテリジェント安全システム「CANYON PREDICT」

注目のドイツブランド「CANYON(キャニオン)」はユーロバイクで新しいコンセプトモデルを発表。AIと360度センサーアレイを搭載したコンセプトロードバイクで、カメラ・レーダー・ハンドルバー内蔵ディスプレイを統合したシステム「Canyon Predict」と、ARビジョン搭載スマートヘルメット「Stingr Smart」を展示する。

▼詳細はこちら

キャニオンがEdge AI搭載ロード「Predict」を発表。危険を予測する次世代の安全性|CANYON

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2026年06月21日

さらに注目は電動アシストユニット「Avinox」だ。Avinoxは、日本でも空撮ドローンで広く知られる中国・深圳に本社を置くドローン業界のグローバルリーダー、DJIの傘下企業だ。ドローンで培ったブラシレスモーター、バッテリー、センサー、そしてそれらを統合するソフトウェア技術をそのままe-bikeドライブユニットに転用している。2025年以降はDJIの傘下を維持しながらも、Avinoxとして独自のブランドイメージを確立する方向へとシフトしているだけに、ユーロバイクでの新発表に期待が集まる。

バイシクルクラブではユーロバイクの模様を追ってお伝えする予定だ。

ユーロバイク2026は6月27日まで開催(27日は一般公開日)。

概要

  • 開催日:2026年6月24日〜27日
  • 開催地:ドイツ・フランクフルト
  • DEMO AREA & TEST TRACK:最新バイクを試乗できるテストコース
  • SKYLINE AIR SHOW:BMXのジャンプ&トリックショー
  • Drop and Roll Show:ダニー・マカスキルによる人気ショー
  • Bembelcrit:市街地クリテリウムレース
  • KIDS AREA:子ども向け体験エリア
  • ADVENTURE AREA:バイクパッキング&アウトドア体験
  • BIKE TRAVEL AREA:旅×自転車の提案ゾーン
  • Bike Film Tour:サイクリング映像上映
  • Social Rides:グループライドイベント
  • Trendlounge:最新トレンド展示
  • EUROBIKE Party:ナイトイベント

EUROBIKE WEBサイトはこちら
https://www.eurobike.com/

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Bicycle Club編集部

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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

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