
地域と共生する大阪箕面のMTB文化を描く『Shimano Trail Born』最新動画公開
Bicycle Club編集部
- 2026年07月25日
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シマノが、トレイルとコミュニティの持続的な発展を支援するプロジェクト「Shimano Trail Born(シマノ トレイル ボーン)」の最新ドキュメンタリー映像を公開した。舞台となったのは、日本の大阪府箕面市。マウンテンバイカーたちが地域社会と対話を重ね、地道な活動を通じて独自のMTBカルチャーを育んできた軌跡に焦点を当てている。
都市部からほど近い里山に残る、独自のMTBカルチャー
大阪北部に位置する箕面市は、都市部からほど近い場所にありながら、豊かな里山環境が残る貴重なエリアだ。長年にわたり多くのマウンテンバイカーが集まり、木々の間を縫うトレイルを走り、仲間と繋がりながら独自のカルチャーを育んできた。
しかし、その歴史は決して平坦なものではなかったという。公開された映像では、マウンテンバイクがまだ里山の「新参者」として厳しい目で見られていた時代から、地域のハイカーや行政との関係を構築してきた道のりが生々しく語られている。
偏見から始まった関係性。地道な清掃活動が結んだ地域との絆
現在、箕面における活動の中心となっているのが、設立から14年目を迎える「箕面MTB友の会」だ。彼らは、単に走る場所を求めるだけでなく「里山を支える一員」として地域社会に関わることを選択した。
映像内では「山で自転車が走っている、どうするんだあれは」と、当初は一部から冷ややかな視線を向けられていた過去が明かされる。しかし、地元の「箕面の山パトロール隊」が主催する大規模な清掃活動にマウンテンバイカーたちが積極的に参加することで、事態は少しずつ好転していく。
急斜面に不法投棄された古い浴槽などの粗大ゴミを、有志のライダーたちが泥だらけになりながら協力して運び出すシーンは非常に印象的だ。言葉ではなく、こうした地道な行動の積み重ねが、やがて地元のハイカーやシニア層からの信頼を獲得し、「今では一番(MTBを)擁護してくれる存在になった」という強固な絆へと繋がっていった。
「熊鈴」と「笑顔のあいさつ」が象徴する共生への歩み
箕面のトレイルにおける特徴的なカルチャーの一つが、ライダーたちが身に着ける「熊鈴」だ。これは、ハイキング団体の一人から「鈴を付けて走ってくれたら、お互い気を付けられていいよね」と声をかけられたことがきっかけで始まった習慣だという。
箕面MTB友の会はこの考えをマナーブックに取り入れ、地域のライダーたちへ広く共有した。いまでは、トレイルに響く熊鈴の音と、すれ違う際の笑顔のあいさつが箕面のMTBルールの象徴となり、歩行者と自転車が里山で共生する美しい風景を作り出している。
信頼の証として生まれた「とどろみMTBフィールド」
こうした長年の実績は行政(箕面市)との協力関係へと発展し、マウンテンバイク専用パーク「とどろみMTBフィールド」の実現へと結実した。現在、友の会の活動の中心は、このフィールドの維持・管理や、月に一度の開放日の運営となっている。
映像では、補助輪を外したばかりの子供から大人まで、多様なライダーが笑顔でとどろみMTBフィールドを駆け抜ける姿が収められている。実行委員長でリードトレイルビルダーの渡辺靖之氏は「次世代の子供たちを連れて一緒に遊べる環境を作りたかった」とその想いを語っており、有志の手によって美しく整備されたコースは、コミュニティの和を広げる大切な場所として機能している。
シマノが「Shimano Trail Born」に込める想い
大阪に本社を置くシマノの社員にとって、箕面のトレイルは日常的に親しまれている「ホームトレイル」でもある。彼ら自身もライダーとしてこの場所を走り、その魅力や価値を実感しているからこそ、箕面MTB友の会の活動をサポートすることはごく自然な流れであった。
シマノが推進する「Shimano Trail Born」は、トレイル開発やアドボカシー(権利擁護)活動、コミュニティ支援に対し、10年間で1000万ドルを投資するという力強いグローバルプロジェクトだ。今回の映像は、単なるトレイルの紹介にとどまらず、その背景にある「人と人とのつながり」「地域との信頼」、そして「仲間たちの地道な活動」という真のコミュニティの物語に光を当てている。
すべてのマウンテンバイカーにとって、日本のローカルトレイルがどのように地域と共存し、コミュニティを形成してきたのかを学ぶことができる必見のドキュメンタリーとなっている。映像はYouTubeにて公開中だ。
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