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【ザ・ノース・フェイス】10年着られる登山用レインウエア!? 独自素材採用の「トレッドジャケット」が、加水分解の悩みを解決する理由

ザ・ノース・フェイスから、“10年着られる”ことを目指した画期的な登山用レインウエア「トレッドジャケット&パンツ」が登場。
ウエアの寿命を縮める「加水分解」に強い新素材「WUROS(ウーロス)」を採用し、高い洗濯耐久性を実現した。
「いいものを長く使う」という新たな価値観を提示する注目アイテムの詳細を紐解く。

編集◉PEAKS
文◉小川郁代 Text by Ikuyo Ogawa

写真◉熊原美惠、宇佐美博之 Photo by Yoshie Kumahara, Hiroyuki Usami

レインウエア選びの「裏の悩み」に終止符を

せっかく手に入れたお気に入りのレインウエアを、ひさしぶりに使おうとしたら、裏地がベタベタしたりボロボロ剥がれたりして、着られなくなっていたという経験はないだろうか。水分によって素材が化学的に変化する「加水分解」という現象は、一度発生すると元に戻ることはなく、進行とともにレインウエアとしての機能を失ってしまう。つねに水環境にさらされる防水ウエアにとっては、「寿命」を意味する致命的な劣化といわざるを得ない。

この避けがたい問題に立ち向かうべく、ザ・ノース・フェイスが打ち出したのが「トレッドジャケット&パンツ」。“10年後も使い続けられる”をコンセプトに、加水分解に真っ向から挑んだ登山用レインウエアの新機軸だ。

加水分解を克服する素材「WUROS」の正体

このコンセプトの実現に欠かせないのが、防水透湿素材「WUROS(ウーロス)」。最大の特徴は、防水膜にポリカーボネート系素材を採用している点にある。

従来の防水透湿素材の多くは、防水膜の主成分としてポリウレタン(PU)が用いられている。PUは軽くしなやかで加工しやすく、価格も抑えやすい一方、水分と反応して加水分解を起こしやすいという大きな弱点がある。
一方ポリカーボネートは、水分による分解が極めて起こりにくい特性をもつ。ウーロスはこの素材をラミネートに導入することで、湿度の高い日本の山岳環境でも長期にわたり性能を維持できる耐久性を手に入れた。

「洗濯耐久性」という新しいアプローチ

もうひとつ、ウーロスを語るうえで欠かせないのが、「洗濯耐久性」という視点だ。加水分解を防ぐためには、使用後や保管時の乾燥など、徹底的に水分を排除すること以外にも、汚れを落とすことが非常に大きな意味をもつ。汗や皮脂、泥などの汚れが化学反応を引き起こし、加水分解を進める原因になるからだ。

そのためには、定期的に洗濯をしてクリーンな状態を保つ必要があるが、洗濯をすることで、防水性を確保するためのシームテープが剥がれるのではないかという不安を抱く人は少なくないだろう。しかし、実際には洗濯そのものが原因ではなく、すでに進んでいた加水分解による接着層の劣化が、洗濯によって表面化した結果である場合がほとんどだ。

そこでウーロスは、加水分解に対するアプローチとして、洗濯に耐えうる品質を確保することを重視し、シームシーリング加工の剥離耐性に厳格な基準を設けた。加水分解に強いテープを使用し、独自のラミネート手法を組み合わせ、厳格な洗濯耐久試験をクリアした製品だけが、ウーロスの名を冠することを許される。

山岳環境で使える、専用素材の開発へ

加水分解しにくいウーロスのポテンシャルを実戦的なレインウエアへ昇華するため、トレッドジャケット&パンツにはいくつもの最適化が施されている。

表地には40デニールのリサイクルリップストップナイロンを採用。枝や岩との接触が避けられない山岳環境に対応する強度と携行性のバランスを追求した。さらにポリウレタンに特殊ポリカーボネートを混合した専用ラミネートを開発し、長寿命と山岳レベルの防水透湿性を両立。シームテープの剥離耐性も、同じウーロスでも、キッズやライフスタイル向けの製品とは別次元の基準が課された、トレッドシリーズ専用の素材構成となっている。

つぎに注目したいのが、2.5層構造の内側に施された、ワンランク上のドライ加工。一般的な2.5層素材は、裏面にドット状のプリントを施すなどの方法で肌離れを確保するが、防水膜に凹凸加工を施し、その上からさらに表面加工をプラスすることで、より3層に近いドライな着心地を実現。大量の汗をかくシーンでも、ベタつきや肌への張り付きを抑えて、快適に行動し続けることができる。

山から日常まで。細部に宿るTNFの合理性

正統派レインウエアとしてのディテールを意識したデザインも、このアイテムの魅力のひとつ。フロントには止水ファスナーを使用。両脇に斜めに設けられた大型ポケットは、出し入れがしやすく防水性にも優れるフラップ仕様で、普段使いやエントリー層にも使いやすい。

ヘルメット非対応のコンパクトなフードは、襟元に収納できるビルトイン仕様。一般的な登山道での視界とフィット感を備えつつ、使用しないときはすっきりと収まって、強風時のバタつきに悩まされることもない。シーンによって2つのスタイルが楽しめて、日常使いにもすんなりとなじむ。コンパクトに収納できるので、持ち運びがしやすいのもうれしい。

パンツは丈をやや短めにして、足上げの際のもたつきを防いで軽快な歩行をサポートする。サイドファスナーが腰のあたりまで大きく開くので、登山靴を履いたままでも着脱ができて、急な天候の変化にも素早く対応できる。

「最初の1着」にも「長く付き合える相棒」にもなる

防水ウエアは、とかく耐水圧や透湿性といったスペック数値で語られがちだが、実際に安全性を担保し快適性を左右するのは、自分の登山スタイルにどんな特性が必要かという視点だ。たとえばどんな嵐からも身を守る圧倒的な防護性と信頼を優先するならゴアテックスを、激しく動くシーンでムレを逃がすことが最優先ならフューチャーライトを、そして、気軽に使えて10年後も現役で使い続けられるものを求めるなら、ウーロスをという選択肢ができた。

春から秋の登山やハイキング、キャンプや一般のスポーツ、日常の雨対策まで、トレッドジャケット&パンツは、使うシーンを限定しない。年齢や登山経験、レインウエアの購入経験などにも一切の縛りはない。共通するのは、「いいものを長く使う」という価値観だけ。提示するのは、登山装備を「時間軸」で評価するという新しい基準そのものだ。本当の意味でこの一着の価値がわかるのは、10年先のことになるだろう。

  • トレッドジャケット
    ¥38,500
    サイズ:S〜XXL(メンズ)、S〜XL(ウィメンズ)
    カラー:TNFブルー×ブラック、他3色(メンズ)
    全4色(ウィメンズ)

  • トレッドパンツ
    ¥27,500
    サイズ:S〜XXL(メンズ)、S〜XL(ウィメンズ)
    カラー:ブラック(男女ともに)

ザ・ノース・フェイス公式サイト

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PEAKS 編集部

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装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。

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