
いよいよ明日開幕のTOJ2026!前日会見のだるま目入れ式と各賞ジャージを争う注目選手プレビュー
せいちゃん
- 2026年05月24日
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日本最大級の国際自転車ロードレース、第28回「ツアー・オブ・ジャパン(TOJ)2026」がいよいよ5月24日(日)に開幕する。大会前日となる23日には、スタート地点となる大阪府堺市内のホテルにて前日記者会見が行われた。和やかな雰囲気の中で行われた「だるまの目入れ式」の模様とともに、今大会の各賞ジャージ争いに絡むであろう注目選手たちをプレビューする。
「EIGHT PIECES, ONE FUTURE.」若手選手の未来へつながる全8ステージ

今年の大会コンセプトは「EIGHT PIECES, ONE FUTURE.」。個人タイムトライアルから始まり、山岳、スプリント、ハイスピードな市街地コースまで、全8ステージ(PIECES)それぞれに異なる過酷さとドラマがある。その1つ1つのステージを走り切り、勝負に挑み、勝ち切ることが若手選手たちの未来(FUTURE)へつながっていく、という強い思いが込められている。これまでもTOJで優秀な成績を収めた多くの選手がUCIワールドチームへと移籍し、世界最高峰の舞台へと羽ばたいていった。
記者会見には、トンマーゾ・ダーティ(チームUKYO、イタリア)、橋川丈(キナンレーシングチーム)、留目夕陽(愛三工業レーシングチーム)、ウィル・ヒース(シーキャッシュ・ボディラップ、オーストラリア)の4選手が登壇。明日から始まる激闘に向けて意気込みを語った。
七転び八起きのだるま目入れ式で選手の個性が爆発

TOJの前日会見ですっかり恒例となったのが、群馬県達磨製造協同組合が製造する特製だるまへの「目入れセレモニー」だ。困難の連続を乗り越える「七転び八起き」の精神で、困難に直面しても最後までレースを走り切ってほしいという願いが込められている。各賞ジャージのカラーに塗られただるまの左目に選手たちがペンで目を入れ、最終日の東京ステージで各賞を獲得した選手がもう片方の目を入れることで完成する。
セレモニーでは、選手たちの思いがけないアートセンスが爆発。ポイント賞(ブルー)のだるまを前にした橋川は控えめな丸を丁寧に描き、山岳賞(レッド)の留目は星型の目を、新人賞(ホワイト)のヒースは自転車の車輪を模した目を描き入れた。さらに総合時間賞(グリーン)のダーティは目の中に目玉を描くという独創的な仕上がりに。選手それぞれの個性が前面に出たアーティスティックなだるまの完成に、会場は大きな拍手と笑いに包まれた。

個人総合時間賞(グリーンジャージ):5連覇を狙うチームUKYOに立ちはだかるプロチーム

各ステージの総合タイムにボーナスやペナルティを加減して争われ、最終的なツアー・オブ・ジャパンの覇者となるグリーンジャージ。
総合優勝5連覇という偉業に挑むチームUKYOは今年も強力だ。昨年総合2位のシモーネ・ラッカーニ(イタリア)に加え、直前のツール・ド・熊野で総合3位に入ったニコロ・ガリッボ(イタリア)、そして昨年の富士山ステージ覇者であるナホム・ゼライ(エリトリア)という盤石の布陣を揃えてきた。
これに対抗するのが、今大会唯一のプロチームであるソリューションテック・NIPPO・ラーリ。ツアー・オブ・ターキー総合3位のカミール・ボヌー(ベルギー)と、プロ9年目にして今季初優勝を挙げたマッテオ・ファッブロ(イタリア)が総合争いの軸となるだろう。

さらに、モビスターやロットなどで13年間ワールドツアーやプロツアーの第一線で活躍したベテラン、エドアルド・セプルベダ(アルゼンチン)をエースに据えるリーニン・スターや、過去に総合トップ10入りを2度果たしているアドネ・ファンエンヘレン(オランダ)と昨年総合5位のマティアス・ブレグノイ(デンマーク)を擁し、熊野でも好走を見せたファーガス・ブラウニング(オーストラリア)を揃えるトレンガヌサイクリングチームも強力な優勝候補だ。
また、一昨年総合11位のマシュー・グリーンウッド(オーストラリア)を擁するシーキャッシュ・ボディラップや、ニコロ・ペッティーティ(イタリア)がエースを担うスワットクラブ、43歳の大ベテランであるムラジャン・ハルムラトフを連れてきたウズベキスタンナショナルチーム、チョン・ウホ(韓国)がエースを務めるソウルサイクリングチームの走りにも注目したい。

迎え撃つ国内チームも黙ってはいない。レイン・タラマエ(キナンレーシングチーム、エストニア)、宮崎泰史(Astemo宇都宮ブリッツェン)、ベンジャミ・プラデス(VC福岡)、レオネル・キンテロ(ヴィクトワール広島)、留目夕陽(愛三工業レーシングチーム)らが、世界の強豪相手にどのような走りを見せるか注目が集まる。
ポイント賞(ブルージャージ):スピードマンたちが火花を散らす

各ステージのゴール順位と中間スプリント地点の通過順位で争われるポイント賞。スプリンターの独壇場となるブルージャージ争いも熾烈だ。
チームUKYOは今シーズンすでに2勝を挙げているトンマーゾ・ダーティ(イタリア)で勝負。フェデリコ・イアコモーニ(イタリア)との連携が決まれば大きな脅威となる。ソリューションテック・NIPPO・ラーリはティレン・フィンクスト(スロベニア)をスプリンターに据え、リーニン・スターも今季4勝と絶好調のアレクサンダー・サルビー(デンマーク)を揃えた。状況次第ではルーク・マッジウェイ(オーストラリア)のカードも切れる強みがある。

注目したいのはシーキャッシュ・ボディラップ。昨年の東京ステージ覇者であるリアム・ウォルシュ(オーストラリア)を筆頭に、グリアム・フリズリー(オーストラリア)、オスカー・ギャラガー(オーストラリア)とトラック競技経験のあるスプリンターをずらりと並べた。初日のハイスピードな堺ステージから存在感を発揮しそうだ。スワットクラブのデンマーク人トリオの一角、今季すでに3勝を挙げているマッズ・アナスンにも警戒が必要だ。

国内勢では、昨年京都ステージを制して見事ポイント賞を獲得した岡篤志(Astemo宇都宮ブリッツェン)が連覇を狙うほか、ルーカス・カールステンゼン(キナンレーシングチーム)、ジェラルド・レデスマ(VC福岡)、エリオット・シュルツ(ヴィクトワール広島)、岡本隼(愛三工業レーシングチーム)、日野泰静(シマノレーシング)、岡本勝哉(日本ナショナルチーム)といった強力なスプリンターたちがステージ優勝とジャージを狙う。
山岳賞(レッドジャージ)&新人賞(ホワイトジャージ)の行方

山岳賞
京都、いなべ、信州飯田、富士山、相模原の各ステージに設定された山岳ポイントで争われるレッドジャージ。例年、逃げ集団に積極的に乗った選手が獲得する傾向が強く、事前予想が最も難しい賞でもある。
昨年山岳賞を獲得したガリッボ(チームUKYO)が今年も狙うのか。あるいはアレッサンドロ・イアッキ(ソリューションテック・NIPPO・ラーリ)、ツール・ド・熊野で逃げ切り勝利を飾ったニルス・シンシェック(リーニン・スター)、同大会覇者のルーク・バーンズ(ヴィクトワール広島)あたりが名乗りを上げるか。日々の逃げ争いから目が離せない。ぜひファンの方々も「誰が山岳賞を狙うのか」を予想しながら観戦を楽しんでほしい。

新人賞
23歳(2004年1月1日以降生まれ)未満の全17選手を対象とする個人総合時間の最上位選手に与えられるホワイトジャージ。
日本人選手にも獲得のチャンスが多いこの賞だが、筆頭候補は、昨年の大会で総合20位、新人賞ランキングでも上位に入ったウィル・ヒース(シーキャッシュ・ボディラップ)。ウズベキスタンナショナルチームのディヨル・タヒロフも有力だ。国内勢では、Jプロツアーで勢いのある走りを見せている島崎将男(日本ナショナルチーム)の活躍に期待したい。
全8つの「PIECES(ステージ)」を経て、若きタレントたちがどのような「FUTURE(未来)」を切り拓くのか。世界レベルのスピードと過酷なコースが交錯するツアー・オブ・ジャパン2026の熱きドラマが明日、堺の地から幕を開ける。◆TOJ2026 大会デジタルガイドブック(無料公開中)
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PROFILE
せいちゃん
稲城FIETSクラスアクト所属のJプロツアーレーサー。レースを走る傍ら、国内外のレースや選手情報などを追っている。愛称は「せいちゃん」のほか「セイペディア」と呼ばれている
稲城FIETSクラスアクト所属のJプロツアーレーサー。レースを走る傍ら、国内外のレースや選手情報などを追っている。愛称は「せいちゃん」のほか「セイペディア」と呼ばれている



















