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今村駿介が2連覇 U23は山里一心がチャンピオンに|全日本選手権個人タイムトライアル

個人タイムトライアル種目の日本王者を決める、全日本選手権タイム・トライアル大会が6月6日に宮崎県宮崎市で行われ、42.0kmで争われた男子エリートでは今村駿介(Lotto Groupe-Wanty)が前回に続く2連覇を達成。第1ウェーブで圧倒的なスピードを見せた橋川丈(KINAN Racing Team)が2位に続いた。また、アンダー23カテゴリーでは、山里一心(シマノレーシング)が一番時計。前回の4位からのジャンプアップで初の日本タイトルを手にした。

有料道路を貸し切ってのタイムトライアルレース

今年の全日本選手権個人タイムトライアルは、宮崎県宮崎市の一ッ葉有料道路が舞台に。太平洋に面し、もう一方にはシーガイアが建つ風光明媚なスポットがこの日ばかりは熱戦のレースコースとなる。

© Syunsuke FUKUMITSU

この一ッ葉有料道路を南北にとる1周約14.0kmの周回コースで、男子エリートは3周回・42km、同U23は2周回・27.8kmにて競う。高低の変化がほとんどない、実質オールフラットなコースレイアウト。レース当日は海からの東風が吹いたが、終わってみればレース結果にはそう大きくは影響しなかった。

山里が初の日本タイトル

全体の先陣を切って行われたU23には、24選手が出走。全体3番目でスタートした住田悠人(VC FUKUOKA)や、同4番目で出走した新藤大翔(HPCJC-BRIDGESTONE ANCHOR)が好タイムをマークし、第2ウェーブの選手たちを待つ。

第2ウェーブに入ってからしばらくは新藤のタイムを上回る選手が現れなかったが、最後から3番目に出走した大室佑(群馬マンモスレーシング)が均衡を破る。新藤を上回る33分7秒で走破。残る2人の結果で表彰台が決まる。

U23 2位の大室佑 © Syunsuke FUKUMITSU

そんな中で、一番時計を記録したのが山里。1周目から好ペースを刻むと、2周目もその勢いは落ちず。フィニッシュタイムは、ただひとり32分台となる32分57秒。初の日本チャンピオンジャージ獲得を決めた。

U23で優勝した山里一心 © Syunsuke FUKUMITSU

結果的に、トップ4が平均時速50km台。心配された天候の崩れは問題なく、続く男子エリートでの高水準が期待された。

トップ10が平均時速50km超の戦いを今村が制する

満を持して迎えた男子エリートは、期待に違わないハイレベルのレースとなる。

第1ウェーブから平均時速が48~49km台の選手たちが現れるが、それをはるかに凌駕したのが昨年のU23王者の橋川。1周目から飛ばしに飛ばして、後半も落ち込みを最小限にとどめてみせる。数分前にスタートした前走者たちを次々とパスし、フィニッシュに達するとタイムは48分48秒。平均時速は51.6kmで、第2ウェーブの選手たちにプレッシャーをかける。

男子エリート2位の橋川丈 © Syunsuke FUKUMITSU

橋川のタイムが基準となった第2ウェーブだが、なかなか迫るタイムが出ない状況。山本大喜(VC FUKUOKA)が49分0秒で2番手とし、表彰台の行方は後方スタートの選手たちのタイム次第に。

男子エリート3位の山本大喜 © Syunsuke FUKUMITSU

そうした流れを一掃したのが今村だった。1周目からトップのラップタイムを刻むと、後半にかけて幾分落としながらも踏ん張って好ペースをキープ。1分30秒前にスタートした前走者をパスしながらフィニッシュへ向かうと、そのタイムは48分28秒。橋川の記録を20秒更新し、2連覇を決めた。

男子エリート2連覇の今村駿介 © Syunsuke FUKUMITSU

今年もヨーロッパに拠点を置きながら走る今村が、前回に続く王者の走りを披露。地元である九州で価値ある勝利を挙げ、日本チャンピオンジャージを防衛することとなった。

地元九州で勝利を挙げた今村駿介 © Syunsuke FUKUMITSU

男子エリートは、優勝した今村が平均時速52.0km、5位までが平均時速51km台、50km台まで広げると10人と、平坦コースや風の影響があったとはいえ、稀に見るハイクオリティのレースになった。

大会2日目は悪天候で中止

開催地・宮崎は大会1日目のプログラム終了後に雨が降り始め、夜半にかけて大雨に。朝を迎えても強い風雨が収まらず、大会2日目のプログラムはすべて中止となった。

なお、大会2日目の6月7日にはパラサイクリング、女子エリート・U23、今回から採用のチームタイムトライアルが実施される予定だった。代替日程や開催地については、今後の協議によって決まる見通しだ。

全日本選手権個人タイムトライアル 結果

男子エリート(42km)

© Syunsuke FUKUMITSU

1.今村駿介(Lotto-Groupe Wanty)48分28秒11(Ave.52.0km)
2.橋川丈(KINAN Racing Team)+20秒26
3.山本大喜(VC FUKUOKA)+32秒11
4.宮崎泰史(Astemo宇都宮ブリッツェン)+38秒39
5.留目夕陽(愛三工業レーシングチーム)+45秒02
6.風間翔眞(シマノレーシング)+1分12秒97
7.林原聖真(シマノレーシング)+1分24秒48
8.岡篤志(Astemo宇都宮ブリッツェン)+1分43秒14
9.本多晴飛(VC FUKUOKA)+1分46秒58
10.小石祐馬(KINAN Racing Team)+1分51秒51

男子アンダー23(27.8km)

© Syunsuke FUKUMITSU

1.山里一心(シマノレーシング)32分57秒22(Ave.50.6km)
2.大室佑(群馬マンモスレーシング)+10秒60
3.新藤大翔(HPCJC-BRIDGESTONE ANCHOR)+13秒56
4.住田悠人(VC FUKUOKA)+17秒81
5.梅澤幹太(HPCJC-BRIDGESTONE ANCHOR)+27秒74
6.曽根田仁(TEAM UKYO)+38秒28
7.菅野蒼羅(Astemo宇都宮ブリッツェン)+44秒42
8.秋元碧(Astemo宇都宮ブリッツェン)+48秒43
9.阿部源(VC FUKUOKA)+56秒03
10.神谷啓人(愛三工業レーシングチーム)+58秒46

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PROFILE

福光俊介

福光俊介

サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。

福光俊介の記事一覧

サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。

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