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初開催の大町温泉郷ロードレースで風間翔眞がJPT初優勝 白川、武山とのスプリントを制す

2026年Jプロツアー第9戦となる「第1回 大町温泉郷ロードレース」が7月5日、長野県大町市で初開催された。公道特設コースを舞台に行われたサバイバルレースは、逃げ集団から抜け出した6名によるスプリント勝負へ。これを制した風間翔眞(シマノレーシング)が、嬉しいJプロツアー初優勝を飾った。

北アルプスを望む大町温泉郷で初開催された公道ロードレース

スタート前には地元の大町流鏑馬太鼓の演奏が披露された

長野県大町市大町温泉郷を舞台に、第1回となる「大町温泉郷ロードレース」が開催された。コースは黒部ダムへと続く大町アルペンラインなどの公道を封鎖した1周12.9kmの特設コース。コース前半に位置する最大勾配10%超のダイナミックな登りと、後半のテクニカルでハイスピードな下りが特徴的なレイアウトだ。

大町ダムの横の九十九折りを下る集団

この初開催の立役者となったのは、地元チームであるイナーメ信濃山形の中畑清監督だ。「最初はこんな忙しい観光道路でできるのかという声もあったが、警察への説明や独自のクリテリウムでの実績などを考慮していただき実現に至った」と語る通り、地域と警察の多大な協力によって生まれた画期的なレースとなった。会場では「チョウザメバーガー」や「鹿肉カレーおやき」などのご当地グルメも振る舞われ、多くの観客で賑わいを見せた。

Jプロツアー第9戦として行われたレースは、1周12.9kmを9周する116.1km。出走した75名の選手たちがスタートラインに並び、11時43分にレースの火蓋が切られた。

11時43分、75名の選手たちがスタート

序盤から激しいアタック合戦 9名の逃げ集団が形成

序盤から単独でアタックを仕掛ける森本凛太郎(ヴェロリアン松山)
森本のアタックをきっかけに形成された9名の逃げ集団

レースは序盤から激しい動きを見せる。1周目の登りでファーストアタックを決めたのは、後に優勝することになる風間翔眞(シマノレーシング)だった。風間は一時単独で逃げるものの、2周目に入る前に集団に吸収。その後、森本凛太郎(ヴェロリアン松山)がアタックしたのをきっかけに、9名の逃げ集団が形成された。

逃げに乗ったのは、武山晃輔、菅野蒼羅(Astemo宇都宮ブリッツェン)、犬伏輝斗(群馬マンモスレーシング)、白川幸希(ヴィクトワール広島)、サルマ寛大(レバンテフジ静岡)、玉城翔太(チームサイクラーズ・スネル)、能登滉太(備後しまなみeNShare)、吉岡直哉(チームユーラシア・iRCタイヤ)、森本凛太郎(ヴェロリアン松山)の9名。

ホストチームの岡泰誠(イナーメ信濃山形)が先頭に立ち、逃げを追うメイン集団

メイン集団とのタイム差は徐々に広がり、最大で2分半以上にまで達する。リーダージャージの岡篤志を擁するAstemo宇都宮ブリッツェンが逃げに2名を送り込んだことで、集団は追走の足並みがなかなか揃わない展開となった。

風間翔眞が単独で先頭に合流

単独で追走し、先頭集団に合流する風間翔眞(シマノレーシング)
トンネル区間でアタックをかけるサルマ寛大(レバンテフジ静岡)

レース中盤、メイン集団から単独で抜け出した風間翔眞(シマノレーシング)が、下り区間で猛烈なペースアップを見せ前方の9名に合流する。風間は「9人の逃げが決まった時に後手を踏んでしまって『ヤバい』と思い、根性で追いついた」と後に振り返る。これで先頭は10名となったが、登りやテクニカルな下りの連続で徐々に選手がふるい落とされていく。

メイン集団からは久保田悠介(ヴィクトワール広島)や天野壮悠(シマノレーシング)らが単独で追走を試みるものの、先頭には届かない。終盤に入ると、先頭集団から吉岡、玉城、森本らがドロップし、最終周回に入る頃には先頭は風間、白川、竹山、能登、サルマ、菅野の6名に絞られた。

6名でのスプリント勝負 風間がJPT初優勝

ラスト300m、白川幸希(ヴィクトワール広島)と風間翔眞(シマノレーシング)が激しいスプリントを繰り広げる

最終周回、後続集団がペースを上げるものの、先頭の6名は逃げ切りを確実なものにする。アタックの掛け合いとなる中、武山は「最後は脚が攣りかけていて、ポーカーフェイスで誤魔化しながら走っていた」と語るほどのサバイバル戦に。

写真判定のスプリントを制した風間翔眞(シマノレーシング)

勝負はラスト300mからのホームストレートへ持ち込まれた。先頭で仕掛けた風間の後ろから白川が迫るが、テクニカルなコースを生き残った風間が力強いスプリントで先着。シマノレーシング加入6年目にして、見事Jプロツアー初優勝を飾った。

たった3名の出走で見事優勝を勝ち取ったシマノレーシングの選手たち

2位には白川、3位には武山が入った。敢闘賞には、前半から積極的に動き、最後まで先頭集団で勝負に絡んだ若手の菅野が選出された。

Jプロツアーのリーダージャージ「プロリーダー」は岡が、U23リーダー「ネクストリーダー」は島崎将男(群馬マンモスレーシング)がそれぞれキープしている。

プロリーダーの岡篤志(Astemo宇都宮ブリッツェン)とネクストリーダーの島崎将男(群馬マンモスレーシング)

選手コメント

優勝:風間翔眞(シマノレーシング)

「嬉しいの一言に尽きます。9人の逃げが決まった時に後手を踏んでしまって『ヤバい』と思い、根性で追いつきました。今日はチームのオーダーもフリーだったので、自分の実力を試すために何度もアタックをかけました。下りがテクニカルだったので自分に向いているコースだと思っていました。Jプロツアー初優勝、本当に嬉しいです」

2位:白川幸希(ヴィクトワール広島)

「チームとしては孫崎さんのリーダージャージ獲得が第一目標で、自分はアシストとして動いていました。展開的に自分が狙うことになり、滅多にないチャンスが巡ってきたので楽しいレースでした。ただ、まぐれでもいいから勝ちたかったです」

3位:武山晃輔(Astemo宇都宮ブリッツェン)

「逃げが容認された時点で、このまま行けばアシストに回る選手にもチャンスが回ってくる展開だと思っていました。菅野選手にはローテーションの仕方などを教えながら走り、彼もよく動いてくれました。最終周は脚が攣りかけていて、ポーカーフェイスでごまかしながら登りのアタックにも耐えていました。優勝を狙っていましたが、最後は脚がなく3位という結果になり悔しいです」

敢闘賞:菅野蒼羅(Astemo宇都宮ブリッツェン)

「前半から積極的に行くと決めていました。最後は自分の力不足で6位という結果で少し悔しいですが、敢闘賞をもらうことができて嬉しいです」

リザルト

JBCF 第1回 大町温泉郷ロードレース Jプロツアー(116.1km)

1位 風間 翔眞(シマノレーシング) 2時間59分54秒
2位 白川 幸希(ヴィクトワール広島)
3位 武山 晃輔(Astemo宇都宮ブリッツェン)
4位 能登 滉太(備後しまなみeNShare) +1秒
5位 サルマ 寛大(レバンテフジ静岡) +2秒
6位 菅野 蒼羅(Astemo宇都宮ブリッツェン)+3秒
7位 天野 壮悠(シマノレーシング) +1分1秒
8位 馬場 慶三郎(弱虫ペダルサイクリングチーム) +1分5秒
9位 松村 拓弥(群馬マンモスレーシング) +1分13秒
10位 孫崎 大樹(ヴィクトワール広島) +1分15秒

敢闘賞:菅野 蒼羅(Astemo宇都宮ブリッツェン)
Jプロツアーリーダー:岡 篤志(Astemo宇都宮ブリッツェン)
U23リーダー:島崎 将男(群馬マンモスレーシング)

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PROFILE

せいちゃん

せいちゃん

稲城FIETSクラスアクト所属のJプロツアーレーサー。レースを走る傍ら、国内外のレースや選手情報などを追っている。愛称は「せいちゃん」のほか「セイペディア」と呼ばれている

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