
灯りをつくる知恵から考える防災/今月のレシピ【切り干し大根のソムタム風サラダ】| CAMMOCの「キャンプしてたら防災できた!」#52
キャンモック
- 2026年09月18日
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キャンプの道具や知識には、防災に役立つことがたくさんあります。この連載では、防災士資格をもつCAMMOCからアウトドア好きのみなさんへ、もしもの時に役立つちょっとしたヒントとアイデアレシピをお届けします。
キャンプで何気なく使っている“灯り”

キャンプでは、日が暮れると景色が一変します。昼間はなにげなく歩いていた場所も、暗くなるだけでペグやロープ、ちょっとした段差が見えづらくなり、急に歩くのが怖くなることも。だからこそ、まだ明るいうちからランタンを出したり、ヘッドライトをすぐ使える場所に置いたりと、夜を迎える準備を始めます。
考えてみると、灯りは“暗い場所を明るくするため”だけではありません。安心してすごす、安全に行動する、そして夜の時間を心地よく彩る。灯りには、そんな役割もあるのではないでしょうか。
そこで今回は、キャンプで何気なく使っている灯りについて、いつもの暮らしや、もしもに役立つ知恵をみていきましょう。
灯りには、それぞれ役割がある

キャンプではひとつの灯りだけでなく、複数台を使い分けてすごすことが多いです。
たとえば、
・テントやリビングなどサイト全体を照らすランタン
・食卓やテント内を照らす小さめのランタン
・夜道を歩くための懐中電灯
・両手を使って作業ができるヘッドライト
私たちは自然と、「どこで、なにをするために使うのか」に合わせて灯りを選んでいますが、これは、防災でもおなじこと。停電したとき、家族が集まるリビングを照らす灯りと、夜中にトイレへ行くための灯り、避難や片付けをするときに使う灯りでは、必要なものが違います。
だからこそ、ただ「明るいライトをひとつ備える」のではなく、「どこで、だれが、なにをするときに使う?」と考えてみる。キャンプで身につけた“灯りを使い分ける感覚”が、もしもの暗闇でも落ち着いて行動する助けになります。
明るければ明るいほどいい、ではない

「ライトは明るいほうが安心」と思いがちですが、キャンプをしていると、かならずしもそうではないことに気づきます。
・料理をするときには、食材や手元がしっかり見える明るさ
・夜道を歩くときには、足元や少し先まで確認できる明るさ
・眠る前には、眩しすぎないやわらかな明るさ
必要なのは、いつでも最大の明るさで照らすことではなく「そのとき必要な場所を必要な明るさで照らす」こと。
明るさを抑えれば、バッテリーや電池の消費も節約に。また、複数台活用することで、ひとつが電池切れになったとしてもほかの灯りで補い合えます。
キャンプでなにげなくしている「灯りを調整する」という行動も、限られた電力をうまく活用する術へとつながっています。
灯りは、電気だけじゃない

キャンプの夜、ランタンとは別に焚き火の灯りもあります。炎のゆらぎをぼんやり眺めていると、不思議と気持ちが落ち着いたり、自然と会話が始まったり。焚き火は、料理の手元や足元をしっかり照らしてくれる明るさではありませんが、人が集まり、心をほぐし、その場に安心感を生み出してくれる灯りでもあります。暗闇のなかにぽっと灯りがあるだけで、ほっとする。そんな経験をしたことがある人も多いのではないでしょうか。
災害時にも、不安や緊張が続くなかで「安心してすごせる環境」をつくることは大切です。灯りを考えることは、単に暗闇への備えを考えることだけではなく、「心の安心をどうつくるかを考える」ことでもあります。
※火を灯りとして活用する際は、場所や状況を十分に確認し、安全を最優先にしましょう。
暗くなる前に、できることを

キャンプでは、夕方になると少しずつ夜を意識して動き始めます。
・夕食の準備をする
・テントの中を整える
・夜に使うものを取り出しやすい場所へ移しておく
暗くなってからでもできることはありますが、明るいうちのほうが早く、安全に行動できます。そして夜になったら、小さな灯りのなかでできることを楽しみます。温かい飲みものを飲んだり、焚き火を囲んで話したり、灯りを少し落として星空を眺めたり。昼間とおなじようにすごそうとするのではなく、自然に合わせてすごし方を変えていく。それもキャンプの楽しさです。
この感覚は、停電したときにも役立ちます。暗くなってから慌てるのではなく、明るいうちに食事や片付け、必要なものの準備を済ませておく。そして夜になったら、限られた灯りや電力のなかで「いまできること」を選ぶ。
いつもどおりに戻そうとするのではなく、そのときの環境に合わせて暮らし方を変えてみる。キャンプでは、そんな“暮らしを工夫する力”も育ててくれています。
やってみよう、もしもの体験
やってみよう1:ランタンだけで夕食をすごしてみる

いつもの照明を使わず、ランタンだけで夕食を食べてみましょう。
「思ったより暗い」
「ここにも灯りがほしい」
「この明るさなら十分かも」
実際にすごしてみることで、家族に必要な灯りの数や置き場所が見えてきます。
やってみよう2:ヘッドランプで料理や片付けをしてみる

両手が空くヘッドランプは、停電時にも頼れる存在。料理や洗いもの、荷物整理などをしてみると、どんな作業で便利なのか、反対に眩しさや照らす範囲などの気になる点もわかります。「持っている」だけではわからないことを、使いながら確かめてみましょう。
やってみよう3:家にある灯りを“役割”で分けてみる
防災用のライトを買い足す前に、まずは家にある灯りを集めてみましょう。
「部屋全体を照らすもの」
「持ち歩けるもの」
「両手を空けられるもの」
「手元を照らすもの」
と役割ごとに分けてみると、「足りない灯り」と「すでに備わっている灯り」が見えてきます。新しく備えることだけが防災ではなく、いまあるものを知り、使えるようにしておくことも立派な備えのひとつです。
灯りがあると、心にも余裕が生まれる

灯りは、暗闇を照らすためだけのものではありません。
安全に行動するため。
安心してすごすため。
人とすごす時間をあたたかくするため。
キャンプをしていると、「灯り」にはいろいろな役割があることに気づきます。そして、必要な場所だけを照らしたり、明るいうちにできることを済ませたり、暗くなったらその環境に合わせてすごしたり。そんなキャンプでは当たり前の行動が、もしもの暮らしを乗り切る知恵にもなっています。
防災というと、「なにを買えばいい?」「何個備えればいい?」と考えてしまいがち。でも、大切なのは灯りをたくさん持つことだけではなく、いまある灯りを、必要なときに上手に使えること。
次のキャンプの夜、いつもなにげなくつけているランタンを、少しだけ意識して眺めてみてください。その灯りの使い方も、いつの間にか身についていた“防災”のひとつなのかもしれません。
今月のレシピ【切り干し大根のソムタム風サラダ】

火も包丁も使わず、ポリ袋ひとつで作れる防災サラダです。水で戻した切り干し大根を、レモンの酸味とナンプラーの風味でタイの「ソムタム風」に仕上げました。切り干し大根の戻し汁を捨てずに使うので、貴重な水を無駄にしないのもポイントです。普段の副菜にはもちろん、災害時の「野菜不足が気になるとき」にも役立ちます。
材料(2人分)
切り干し大根……30g
水……100ml
桜えび……大さじ2
ピーナッツ……20g
パクチー…お好みで
(A)
ナンプラー……大さじ1 ※なければ醤油でもOK
レモン汁……大さじ1
砂糖……小さじ1
一味……お好みで
作り方
1.ポリ袋に切り干し大根と水を入れ、袋の上からよく揉む。
2. 空気を抜いて口を結び、約15分置く。
3. ポリ袋に桜えび、ピーナッツ、調味料を加えて、混ぜ合わせる。
4. お皿に盛り付けパクチーをのせて完成。
クリエイターズユニット
CAMMOC(キャンモック)

左から、三沢真実、三宅香菜子、内舘綾子。
クリエイターズユニットCAMMOC(キャンモック)。
現在は三沢真実・内舘綾子を中心に活動。「キャンプのある暮らし」をテーマに、空間コーディネートや撮影監修、防災講演、ラジオなど幅広く展開。本連載では、創設メンバーの三宅香菜子がレシピを担当。
著書『ラクして備えるながら防災 フェーズフリーな暮らし方』『うまみがギュッ!干すだけ簡単 はじめてのドライフード』
HP:https://cammoc.com
Instagram:www.instagram.com/cammoc
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PROFILE
キャンモック
「キャンプのある暮らし」をコンセプトに空間やフードのコーディネート、キャンプ撮影の監修、防災講演など、多数メディアで活躍するクリエイターズユニット。無理なく無駄なく楽しくできる「SDGs防災キャンプ」を提唱。 https://cammoc.com/
「キャンプのある暮らし」をコンセプトに空間やフードのコーディネート、キャンプ撮影の監修、防災講演など、多数メディアで活躍するクリエイターズユニット。無理なく無駄なく楽しくできる「SDGs防災キャンプ」を提唱。 https://cammoc.com/
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