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灼熱の筑波で開催の第40回つくば夏の8耐。過酷な戦略戦を制したクラブウェルダンAが総合優勝!

真夏の風物詩として長年サイクリストに親しまれてきた「筑波8時間耐久レース in サマー」が、今年で記念すべき40回目の開催を迎えた。強い日差しが照りつける灼熱の筑波サーキットを舞台に、各チームが脚力と戦略、そしてピットワークを競い合う。8時間にも及ぶ過酷なレースを制し、見事総合優勝に輝いたのは「クラブウェルダンA」だった。

華やかなスタート、そして時間とともに姿を変えるレース

40回目の節目にふさわしい賑わいを見せた華やかなスタート

メインとなる2〜6人で挑む8時間耐久のほか、2時間、3時間、4時間耐久、さらにTBM3耐(夏のチームバトルマッチ)も同日開催された今大会。スタート直後のコースは様々なカテゴリーのライダーたちで埋め尽くされ、サーキットならではの壮観な光景が広がった。

序盤はすべてのカテゴリーが混走するため、コース上の至るところで巨大なプロトンや無数のトレインが形成される。先頭を引いてペースを作るチームがある一方で、後方でしっかりと脚を温存するチームなど、それぞれの思惑が入り混じった展開となった。

しかし、このレースの醍醐味は、時間の経過とともに刻一刻とレースの様相が変化していくことにある。2時間耐久が終了し、続いて3時間、4時間耐久の参加者がコースを去っていくと、それまで存在していた巨大なプロトンは徐々に姿を消していく。序盤の「どの集団に乗るか」という見極めから、中盤以降は「誰と走るか」「どのトレインを形成するか」という、より戦略的でシビアな駆け引きへとシフトしていった。

暑さとの戦いと、勝敗を分けるピットマネジメント

猛暑の中、水浴びで火照った体を冷やす。試走カテゴリー参加者は「サーキット走行は楽しいが、暑いので次回は春か秋がいい」と笑顔を見せた

今大会を語る上で避けて通れないのが、朝から降り注いだ猛烈な暑さだ。参加者や観客から「暑い」という声が絶えない1日となったが、この過酷なコンディションこそが「夏の8耐」が長年愛され、サイクリストの挑戦意欲を掻き立てる理由の一つでもある。

ピットでは氷や冷たいドリンクによる冷却が必須となり、多くのチームが走行時間や交代のタイミングを細かく調整していた。少人数チームは回復時間が短く過酷を極め、多人数チームはローテーションの緻密な管理が求められる。単に速く走るだけではなく、補給、休養、冷却をいかに効率よく行うか。真夏の8耐では、こうしたチームの総合的なマネジメント能力が勝敗を大きく左右する。

安全対策としてピットレーンは時速12km以下の走行が義務付けられている

終盤を左右する「アシストライダー制度」とベテランを悩ませた「16回目」の罠

レース終盤、アシストライダーが加わることでトレインのスピードや形も変わっていく

レースが大きく動くのは、残り2時間となってからだ。つくば夏の8耐では、この時間帯から「アシストライダー制度」が導入される。アシストライダーを加えることで強力な高速トレインを形成し、一気に順位のジャンプアップを狙うチームもあれば、あえて有力チームの後ろについて脚を温存するチームもある。誰が引き、どのタイミングでアシストを投入するのか。終盤戦は単純な脚力勝負を超え、状況判断と戦略の真骨頂となる。

そして、アシストライダーがコースを離れる残り30分からは、再び純粋なチーム力と個々の脚力が試される時間へと突入する。

さらに今大会、各チームの戦略に大きな影響を与えたのが「ライダーチェンジ回数」の規定だ。春・秋の大会では15回が基準となっているが、夏の8耐では暑さへの安全面を考慮して「16回以上」のライダーチェンジが義務付けられている(届け出た16回を行わないと失格となる)。

たった1回の違いだが、長年出場しているベテランチームほど「15回」の感覚が身体に染み付いており、終盤になって交代回数を確認し直す場面が散見された。残り45分前後から急きょピットが慌ただしくなるチームもあり、これが総合上位争いにも少なからず影響を与えたと見られる。実際、表彰台争いでは終盤まで順位変動が繰り返され、最後まで目の離せない展開が続いた。

「最初から全開でした」 クラブウェルダンAが40回記念大会の頂点に

激闘を制し、見事40回記念大会の頂点に立ったのは、5人編成の「クラブウェルダンA」だった。彼らは総合優勝のみならず、ファステストラップ賞(8時間の中で最も速くコース1周を駆け抜けたライダーを擁する)とサークル賞も獲得し、大会を象徴する圧倒的な強さを見せつけた。

レース後、その強さの秘密と作戦について尋ねると、返ってきた答えは実にシンプルだった。
「最初から全開でした」

混走カテゴリーが多く、集団の選択肢が豊富なスタート直後から積極的に攻め続け、レースの主導権を掌握。時間経過とともに参加者が減り、プロトンの形が変わる中盤以降も決してペースを落とすことなく、終盤まで安定した力強い走りを維持した。その迷いのない積極策が見事、総合優勝という最高の結果をもたらした。

仲間とつなぐ8時間、それぞれのドラマ

新婚でペア参加を果たしたCLUBろーたすのお二人。笑顔でレースを楽しんだ

トップ争いの裏側でも、多くの参加者がそれぞれの目標に向かって走り続けていた。勝利を目指す者、クラス優勝を狙う者、そして何より「仲間と一緒に完走する」ことを目標にする者。

自ら持ち込んだシャンパンで盛大に祝うTeamSOLA。主催者からの賞品のシャンパンは「家でじっくり飲む」とのこと

ピットではライダーが戻るたびに温かい拍手や歓声が沸き起こり、次の仲間へと汗の染み込んだバトンが託されていく。残り15分を切ると、走り終えた各チームのメンバーがピットウォールから身を乗り出し、アンカーの走りを見守る姿が印象的だった。

8時間を走り抜き、充実感に満ちたゴール後のウイニングラン

速さだけではない。仲間と走り、仲間につなぎ、仲間とともにゴールを目指す。40回目の節目を迎えたつくば夏の8耐もまた、参加者全員の数え切れないほどのドラマと笑顔を生んだ1日となった。

リザルト

【筑波 夏 40TH 8時間耐久戦 総合】

1位 クラブウェルダンA(5名)
2位 CLUBろーたす桜(5名)
3位 ハゲサイ!彼女募集中!(4名)

【各クラス順位】
■ OMクラス(オープンクラス・男性のみ)

1位 クラブウェルダンA
2位 CLUBろーたす桜
3位 ハゲサイ!彼女募集中!
4位 セマスR新松戸-A
5位 獨協大学 Aチーム
6位 借り物レーシング
7位 TONY Racing
8位 三ツ星 CC A1

■ OLクラス(女性のみ)

1位 Teamどんぱすみー

■ OMLクラス(混合クラス・男性多)

1位 TeamSOLA Z
2位 TeamSOLA X
3位 TeamSOLA Y

■ OEクラス(混合クラス・男女比同じ)

1位 CLUBろーたす楓

■ AMクラス(エイジ ミドルクラス・45歳以上のみ)

1位 CLUBろーたす杉
2位 MATTS

■ AAクラス(エイジ アクティブクラス・60歳以上含)

1位 HARMONIA
2位 Team閃風脚ノ閃
3位 暗黒技術研究所A

■ 夏のチームバトルマッチ3時間耐久(TBM3)

1位 TEAM KY

【特別賞】
ファステストラップ賞: クラブウェルダンA(ゼッケン68)
ライダーチェンジ賞: 高速走行研究所(ゼッケン56)
エコール賞: 獨協大学 Aチーム(ゼッケン22)
ショップ賞: セマスR新松戸-A(ゼッケン64)
アスリート賞: CLUBろーたす桜(ゼッケン24)
サークル賞: クラブウェルダンA(ゼッケン68)
8耐 8位賞: TeamSOLA X(ゼッケン75)

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Bicycle Club編集部

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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

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