
山好きが選ぶ!おすすめの花の道|「赤岳・小泉岳」コマクサ/「大尽山」ミズバショウ
ランドネ 編集部
- 2026年07月30日
静かに咲いて、私たちに元気をくれる。そんな花に出会える道を、山好きさんたちに選んでもらいました。
今回教えてくれたのは、北海道大学 特任准教授・工藤岳さんと、登山ガイド・山本典子さん。多彩な高山植物が競演する大雪山・赤岳〜小泉岳と、ミズバショウが揺れる青森・大尽山、花の季節に歩きたいとっておきの2コースをご紹介します。
赤岳・小泉岳[北海道]|大雪山らしい稜線を進み 岩場の多彩な花に出会う


▲高山植物の種数が、大雪山系の中でももっとも多い赤岳〜小泉岳。環境省の高山生態系モニタリングサイトにも登録されており、生態系調査が定期的に行なわれている
稜線で強い風が断続的に吹きつける「風衝地(ふうしょうち)」と、夏の終わりまで残る雪渓が組み合わさった、変化に富む環境が特徴の場所です。この多様な環境が、さまざまな高山植物を育んでいます。
イワウメ、ホソバウルップソウ、チョウノスケソウ、コマクサなど、大雪山系で見られる高山植物の大部分を観察できます。花がもっとも多いのは6月下旬から7月下旬。
層雲峡から銀泉台までは、夏のあいだ(7月〜9月上旬)は路線バス(大雪山赤岳登山バス)が運行しています。下山後は層雲峡温泉へ、または緑岳を経て高原温泉へ(ただし、高原温泉へ下りる場合は帰りの交通手段の確保が必要)。山歩きと温泉をセットで楽しむことができます。
6月には、雪渓でスキーを楽しむ人もいます。体力に自信があれば、黒岳まで縦走して層雲峡へ下りるルートもおすすめです。


▲赤岳から小泉岳にかけての広大な稜線は、大雪山ならではの雄大な景色を楽しめる
コースデータ
赤岳・小泉岳
エリア:北海道
標高:2,158m(小泉岳)
コース:銀泉台〜コマクサ平〜赤岳〜小泉岳
おすすめの時期:6月下旬〜7月下旬
ルート
歩行時間:7時間15分
銀泉台 →(1時間30分)→ コマクサ平 →(2時間)→ 赤岳 →(30分)→ 小泉岳 →(3時間15分)→ 銀泉台
アドバイス
7月上旬までは雪渓が残っており注意が必要。銀泉台からコマクサ平は急斜面の雪渓トラバースをする場所も。残雪期の登山経験とアイゼンなどの装備が必要。7月後半以降は夏山装備でOK
教えてくれた人

北海道大学 特任准教授・工藤岳さん
30年以上高山植物の研究に取り組み、大雪山での調査も続ける。著書に『日本の高山植物〜どうやって生きているの?〜』(光文社新書)など
大尽山[青森県]|恐山のそば、ミズバショウが揺れる豊かな森


▲5月上旬に白い花を咲かせるミズバショウ。花が終盤の時期でも、群生する葉っぱの大きさに圧倒される。5月初旬は残雪が一部あるため、チェーンスパイクがあるとよい
青森県むつ市の恐山といえば、霊場のイメージが強いかもしれませんが、周辺の山々の自然は、とても豊かで美しいのです。
新日本百名山の大尽山(おおづくしやま)では、宇曽利山湖を眺めながら、緩やかな自然歩道を進んでいきます。雪解けとともに咲くミズバショウの群生地や、青森ヒバとブナの原生林に癒されながら歩く時間は、ここでしか味わえないもの。
5月上旬には、ミズバショウのほかに、キクザキイチゲやサンカヨウ、シラネアオイが見ごろを迎えます。全国的に知名度は低いのですが、奥深い自然が魅力的で、ガイドでごいっしょしたみなさまには「また来たい!」と喜んでいただけます。
静かな山域だけあって、クマ対策も忘れずにしてくださいね。下山後は霊場恐山を参拝し、敷地内にある秘湯に入浴するのがおすすめです。秋は美しい紅葉が楽しめます。



▲晴れていれば、山頂からの展望がすばらしい。霊場恐山の白い大地と青く輝くハート型の宇曽利山湖を見下ろすことができる。ブナの新緑の時期は、日が差すと森全体が若葉色に染まってとてもきれいだったのが印象的
コースデータ
大尽山
エリア:青森県
標高:827m
コース:大尽山登山口〜宇曽利湖畔自然歩道〜大尽山
おすすめの時期:5月上旬〜下旬
ルート
歩行時間:5時間50分
駐車場・大尽山登山口 →(20分)→ 宇曽利湖畔自然歩道 →(1時間)→ 大尽山登山道入口 →(2時間)→ 大尽山山頂 →(2時間30分)→ 駐車場・大尽山登山口
アドバイス
恐山への道路が冬季通行止めのため、マイカーや公共交通機関でのアクセスは例年5月1日〜10月下旬まで。比較的コースタイムが長く、日帰りのため体力は中級以上。無理のない計画が大切
教えてくれた人

登山ガイド・山本典子さん
青森県出身。現在は、青森県と長野県の二拠点で活動する。里山ハイキングから高山帯縦走までマルチに対応。笑顔と楽しい語り口調が人気
▼この2コースを含む、山好きが選んだ花の道・全10コースはランドネ最新号で紹介中。次の山旅は、花に会いに行きませんか?
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PROFILE
ランドネ 編集部
自然と旅をキーワードに、自分らしいアウトドアの楽しみ方をお届けするメディア。登山やキャンプなど外遊びのノウハウやアイテムを紹介し、それらがもたらす魅力を提案する。
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