ヒルクライム／ロードレース注目のロードタイヤ７本を徹底インプレッション

Bicycle Club /

安井行生

2025年10月07日

あなたのロードバイクの性能を最大限に引き出す鍵、それは「タイヤ」にある。しかし、数多ある製品の中から自分のライディングスタイルに最適な一本を見つけ出すのは至難の業。この記事では、気鋭のプロショップ代表である田渕君幸と自転車ジャーナリスト安井行生の2名が、「ヒルクライム／ロードレース」の注目タイヤを徹底インプレッションしてみた。

ホイールがワイド化し、タイヤ選びが面白い

ご存じのとおり、ロードバイクはディスク化しエアロ化しワイドリムになり……と激動の時代である。当然、タイヤへの影響も大きい。主流となるサイズが23Cから28C以上へと太くなり、前提となるリム幅も変わり、チューブレスが一般化し、空気圧が低くなった。

ロードバイク用タイヤに求められる性能は、軽量性、転がり抵抗の低さ、グリップ、快適性、堅牢性などであることに変わりはないが、トレンドなどの条件によってメーカーが力を入れる項目は変わってくる。例えば今は、タイヤのワイド化＆チューブレス化＆低圧化によって、グリップが確保しやすくなった。一方で、ロードバイクのユーザーがレース志向からファンライド志向になったことが影響しているのか、マーケットで転がり抵抗の低さが重視されるようになり、各メーカーはコンパウンドはもちろん、タイヤの基本構造にメスを入れて抵抗削減に注力している。「タイヤが面白い時代」だとも言える。

カテゴリ別インプレッション　ヒルクライム／ロードレース

「ヒルクライム／ロードレース」カテゴリでは無駄を削ぎ落したグッドイヤー・イーグルF1スーパースポーツRをはじめ、ロードカテゴリでも注目されはじめているマキシスのハイロード、高性能ロードタイヤのベンチマークであるミシュラン・パワーカップ、ミラノ本社工場で生産される最新のピレリ・PゼロレースRS、待望のクリンチャー版が追加されたヴィットリア・コルサプロ、さらに日本製タイヤの雄パナレーサーのアジリストファスト、iRCが満を持して発表したアスピーテプロスピードエッジ軽量モデルという計７本。いずれも各メーカーが威信をかけて開発したトップモデルである。トライクルロッジ宮ケ瀬周辺のアップダウンを使い、一日かけてしっかりと試乗した。

グッドイヤー・イーグルF1スーパースポーツR

価格：11,000円（税込）

カラー：ブラック、トランスペアレント
サイズ（重量）：700×25C（240g）、700×28C（260g）、700×30C（275g）

グッドイヤー・イーグルF1スーパースポーツR、高性能と価格を両立した決戦用タイヤ

2025年08月31日

ピレリ・PゼロレースRSクリンチャー

価格：11,000円（税込）

カラー：ブラック、トランスペアレント
サイズ（重量）：700×25C（240g）、700×28C（260g）、700×30C（275g）

ピレリ・PゼロレースRSクリンチャー、速さを追求したベンチマーク

2025年08月31日

マキシス・ハイロード

価格：10,780円（税込）

サイズ（重量）：700x25C（280g）、700x28C（320g）、700x30C（335g）

マキシス・ハイロード、ロード市場でも高評価を得る新作

2025年08月31日

ミシュラン・パワーカップTLR

価格：10,890円（ブラック）、11,330円（クラシック）、11,550円（700×30C ブラック）

カラー：ブラック、クラシック
サイズ（重量）：700×25Cブラック（260g）、700×25Cクラシック（255g）、700×28Cブラック（285g）、700×28Cクラシック（265g）、700×30Cブラック（300g）

ミシュラン・パワーカップTLR、超バランス型の優等生タイヤ

2025年08月31日

ヴィットリア・コルサプロクリンチャー

価格：12,980円（税込）

サイズ（重量）：700x26c（245g）、700x28c（255g）、700x30c（270g）

ヴィットリア・コルサプロクリンチャー、待望の追加で味わう伝統の走り

2025年08月31日

iRC・アスピーテプロスピードエッジ

価格：11,000円（税込）

サイズ（重量）：700×25C（180g）、700×28C（200g）

iRC・アスピーテプロスピードエッジ、坂で圧倒的な速さを誇る決戦用タイヤ

2025年08月31日

パナレーサー・アジリストファストクリンチャー

価格：11,000円（税込）

サイズ（重量）：700×25C（180g）、700×28C（200g）

パナレーサー・アジリストファストクリンチャー、その名に相応しい一級品のスピード

2025年08月31日

テストライダーと試乗環境について

そんな今、注目の「ヒルクライム／ロードレース」の試乗評価を行った。担当するのは、メンテナンスや洗車をメインとする新形態のショップ「トライクル」代表の田渕君幸さんと、自転車ジャーナリストの安井行生の２人。試乗に使うのは各々の愛車で、ホイールはシマノ・WH-R8170-C36-TL、クリンチャータイヤの試乗ではチューブはTPUで統一している。