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ティム・メルリールが2連勝 総合勢に変動なくポガチャルがマイヨ・ジョーヌ|ツール・ド・フランス2026

ツール・ド・フランス2026の第8ステージが現地7月11日に行われて、前日に続くスプリントフィニッシュをティム・メルリール(スーダル・クイックステップ、ベルギー)が制した。これでステージ2連勝。ツール通算5勝目とした。個人総合順位には変動がなく、マイヨ・ジョーヌはタデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ・XRG、スロベニア)が着用を続ける。

スロックが終盤まで逃げで粘る

フランス南西部を進むプロトンは、ペリグーからベルジュラックまでの180.4kmの平坦ルートへ。レイアウト的に大きな変化はなく、中間地点を通過後に2カ所の4級山岳が控えているのがアクセントといったところ。前日同様に平坦にカテゴライズされ、スプリンターにチャンスのステージだ。

© A.S.O./Thomas Maheux

リアム・スロック(ロット・アンテルマルシェ、ベルギー)のアタックを機に、ティボー・ゲルナレック(トタルエネルジー、フランス)とヤコブ・オトルバ(カハルラル・セグロスRGA、チェコ)がジョインし、3人でレースをリード。スタートから60kmを過ぎたところでのタイム差2分15秒が最大に。その後は2分を切る程度のタイムギャップで集団から先行を続ける。

© A.S.O./Thomas Maheux

レースがなかばを過ぎて、102.6km地点に設置された4級山岳をスロック、122.8km地点に設けられた中間スプリントポイントをオトルバがそれぞれ1位通過。メイン集団ではスプリンター陣が上位通過を争って、ヤスペル・フィリプセン(アルペシン・プレミアテック、ベルギー)が全体4位通過。ポイント賞のマイヨ・ヴェールを着るマッズ・ピーダスン(リドル・トレック、デンマーク)も6位通過で10点を加算させた。

この日2つ目の4級の上りでオトルバがペースを上げると、頂上手前でスロックがカウンターで先頭へ。約1分30秒後ろを走るメイン集団でもペースが上がり、一時的に分断する場面も。独走態勢に入ったスロックは懸命に逃げ続けて、残り10kmで集団に対して約1分差。逃げ切りの可能性にかけて懸命に踏み続けた。

© A.S.O./Thomas Maheux

メルリールが後方からのスプリントで抜群の伸び

追撃を試みるチームの動きを阻止しようと、メイン集団でロット・アンテルマルシェ勢が抑えに入るが集団の勢いが上回る。XDS・アスタナ チームやチューダー プロサイクリングチーム、コフィディスが前方を固めペースを上げると、フィニッシュ前1.5kmでスロックをついにキャッチ。ステージ優勝争いはスプリントへと委ねられた。

XDS・アスタナ チームを先頭に最終コーナーを抜けると、フィニッシュまで500mのストレート。マチュー・ファンデルプール(アルペシン・プレミアテック、オランダ)がフィリプセンを引き上げてスプリント態勢へ。

フィリプセンの横からオラフ・コーイ(デカトロン・CMA CGM チーム、オランダ)が上がり、逆サイドからはメルリールが加速。後方からのスプリントを余儀なくされたが、好調そのままにライバルをスピードで上回った。前日に続くステージ2連勝で、ポイント賞争いでも2位に浮上。ピーダスンに15点差まで迫っている。

© A.S.O./Charly López

マイヨ・ジョーヌで出走したポガチャルを筆頭に、個人総合上位陣はメイン集団でステージを完了。順位・タイム差に変動はなく、ポガチャルが引き続きリーダーを務める。

© A.S.O./Thomas Maheux

翌12日に行う第9ステージで大会第1週は締めに。185.5kmのルートが予定されていたが、レースを実施するコレーズ県に仏気象局(メテオ・フランス)が最高レベルの猛暑警報「赤色警報」を発令したことから、30km短縮の155.5kmで争われることに。猛暑を理由としたコース短縮は大会史上初の措置となる。予報ではスタート地点のマルモールで最高38度、フィニッシュ地点のユッセルでも34度に達する見込みだ。

今大会は第1週を通して猛暑に見舞われており、第4ステージでは気温が40度超、路面温度は50度を超える状況に。この日2勝目を挙げたメルリールも「1週間ずっと35度超えの中で走っている。氷と水で体を冷やすのが毎日の戦い。こんな経験は初めてだ」とレース後に語っている。

ツール・ド・フランス2026 第8ステージ 結果

1 ティム・メルリール(スーダル・クイックステップ、ベルギー)3:52:50
2 ビニヤム・ギルマイ(NSNサイクリングチーム、エリトリア)ST
3 オラフ・コーイ(デカトロン・CMA CGM チーム、オランダ)
4 ヤスペル・フィリプセン(アルペシン・プレミアテック、ベルギー)
5 パヴェル・ビットネル(チーム ピクニック・ポストNL、チェコ)
6 リック・プルイマース(チューダー プロサイクリングチーム、オランダ)
7 パスカル・アッカーマン(チーム ジェイコ・アルウラー、ドイツ)
8 クレマン・リュソ(グルパマ・FDJユナイテッド、フランス)
9 マックス・カンター(XDS・アスタナ チーム、ドイツ)
10 ミラン・フレティン(コフィディス、ベルギー)

個人総合成績

1 タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ・XRG、スロベニア)29:49:07
2 ヨナス・ヴィンゲゴー(チーム ヴィスマ・リースアバイク、デンマーク)+2’42”
3 イサーク・デルトロ(UAEチームエミレーツ・XRG、メキシコ)+3’27”
4 レムコ・エヴェネプール(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ、ベルギー)+3’30”
5 フアン・アユソ(リドル・トレック、スペイン)+3’34”
6 ポール・セクサス(デカトロン・CMA CGM チーム、フランス)+3’55”
7 フロリアン・リポヴィッツ(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ、ドイツ)+4’00”
8 レニー・マルティネス(バーレーン・ヴィクトリアス、フランス)+4’21”
9 マティアス・スケルモース(リドル・トレック、デンマーク)+4’57”
10 マティアス・ヴァチェク(リドル・トレック、チェコ)+7’10”

ポイント賞

マッズ・ピーダスン(リドル・トレック、デンマーク)

山岳賞

タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ・XRG、スロベニア)

ヤングライダー賞

イサーク・デルトロ(UAEチームエミレーツ・XRG、メキシコ)

チーム総合成績

リドル・トレック

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PROFILE

福光俊介

福光俊介

サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。

福光俊介の記事一覧

サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。

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